第31話 ライバルの出現は突然に!

あれから、数週間が経ち、夏休みも終わりに近づいてきた。

その間も優ちゃんは毎日のように僕の家に来ようとした。そう、”来よう”とした。


ただ、流石に、優ちゃんの母親の優美さんも毎日は気が引けたのか、優ちゃんが来るのは週に2・3日程だった。



(まぁ、それが普通だよね。‥‥優ちゃんはとんでもないくらい駄々こねたらしいけど。)


「玲ちゃんと私の幸せな世界を壊さないで!」そんな風に怒るのが簡単に想像出来る‥‥。



それでも、お隣に住む杏奈ちゃんは毎日のように来ていた。‥‥正くんを連れて。


正くんは他の友達と遊ぶこともあり、毎日とはいかなかったが、会うたび、会うたび、嫌味を言われ、うんざりしていた。


そして、今日はこの3人がウチに来る。‥‥地獄絵図かよ。

3人とも、俺に並々ならぬ感情を持っている。

‥‥何が起こるか、想像もしたくない。




「玲ちゃーん、会いたかったー!」

最初に来たのは、母親を連れた優ちゃんのようだ。


「うん、優ちゃん!会いたかったよ!」

あぁ、ずっと、このままのテンションでいてくれないかな?


「今日はね、お隣の正くんと杏奈ちゃんも来るんだー。」

「正くん?杏奈ちゃん?」

「うん、隣に住んで——

——そういことじゃないの!」


(そういうことじゃないらしい。‥‥もう、テンションが下がった?早くない?)


「私と玲ちゃんの世界にクズと女狐を入れないで!」

こんなに拒絶反応してて、今日、大丈夫かな?




トン!トン!

「玲司くん!玲司くん!、ここにいるんでしょ!」

「玲司!早く開けろ!」


「チッ」

噂をすれば、杏奈ちゃんと正くんが俺に会いに来たらしい。‥‥舌打ちは聞かなかったことにした。


(あれ?優ちゃん、正くんと杏奈ちゃんに会ったことあったけ?)











地獄絵図の予兆!

次回はもっと、ちゃんとした地獄絵図にしたいです!


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