概要
鍛治師よ、なぜ君はふたつとない名刀の偽物を鍛たねばならなかったのか
秀吉秘蔵の刀蔵に忍者が忍び入り、討たれる。
その手には名刀『一期一振』――その偽物。ふたつとない名刀を再現し、すり替えようと画策した者は誰か。また、その狙いは。
隠密、柳生宗章は越後へと飛ぶ。迎え撃つは真田ゆかりの忍者、佐助。
豪傑剣士と希代の忍者の戦いをお楽しみください。
その手には名刀『一期一振』――その偽物。ふたつとない名刀を再現し、すり替えようと画策した者は誰か。また、その狙いは。
隠密、柳生宗章は越後へと飛ぶ。迎え撃つは真田ゆかりの忍者、佐助。
豪傑剣士と希代の忍者の戦いをお楽しみください。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!曰く付きの名刀を巡る痛快時代「劇」小説、ここに開幕!
粟田口吉光(藤四郎)と言えば、鎌倉時代の名刀工であり、短刀の名手として知られる。その藤四郎が遺した唯一の太刀とされるものが、本作に登場する「一期一振」だ。
作中でも語られるかもしれぬので詳細は省くが、これがまた曰く付きの刀であり、様々な妄想の余地を提供してくれる歴史上の魅力的な題材でもある。
その魅力的な題材を、確かな戦闘描写に定評のある西紀氏が、その豊富な刀剣知識と共に料理するのだから、面白くない訳がない!
外連味溢れる「剣士vs忍者」という歴史・時代伝奇の王道のようなバトル。
人間臭い、しかし同時に武芸者や忍として迷いなく命を断つ殺伐さをも併せ持つ登場人物たち。
戦国の世の終わりにお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!銘刀の切れ味を堪能あれ。カクヨムコン8屈指の傑作!
まだ二話の時点ですが、素晴らしい作品だったのでレビューさせてください。
【面白かった点】
冒頭の天丼からして演出の良さが光りますが、そんな銘刀のような文章の切れを堪能していると、あれよあれよという間に豊臣政権瓦解に繋がる陰謀に導かれます。
たった一振の謎の刀から、そんな壮大なサスペンスが立ち現れてくるストーリーが本当に面白い。
【良かった点】
「なくなるわけではない。見えなくなるだけだ」とは、雲間に隠れていく陽光を見て感じた宗章の言葉ですが――
それは語られることのない歴史の真実なのか、あるいは埋もれていく宗章自身か、はたまた今回の陰謀を企てた忍たちのことか。
何にしても「まぼろし」をテ…続きを読む