狂奔迷走小林事件簿　～心霊案件はおことわり～

小さな探偵事務所であくせく働く小林堂前《こばやしどうぜん》は、労力の割に儲けにならない心霊案件にあまり興味がない。

しかしそんな中でも時折やってくる依頼に対して、陰キャでコミュ障の高校一年生、水無川茜《みながわあかね》が自称心霊調査員として堂前の助手となり調査に乗り出すものの、出会うのはやはりことごとく、“奇怪なる怪奇”なことばかりで――

社会の片隅で「小さきもの」が見えないものに奮闘する連作短編集


【おもな登場人物】

小林堂前……探偵、心霊案件には興味はないが、心霊やオカルトに関する知識は持っている。

私……………水無川茜、明暁（めいぎょう）高校一年生、透視力のような不思議な力がある。

相沢ミケ……茜の同級生、同じクラス。いじめられていたところを茜に助けられる。

仁鳥健二……続きを読む