創造神ザインと魔法神メヌ

創造神ザインの隣にいる神は身長が高くすらっとしたイケメンだ。教会や聖書などに9柱の神々が描かれているが、実際見る神様とは全然違う。まぁアルスにしか分からないことである。


「翔太くん、本当に久しぶりじゃのう。君のことはこの神界からよく見ておるぞ。」


「見てたんですか?恥ずかしくですよ。あと今はアルスという名前があるのでアルスとお呼びください。」


「そうじゃなアルスと呼ぶことにするかのう。そういえば、3年前の水路の件は誠に見事であったぞ。まだスキルが使えない中、よくあそこまでしてくれたわい。」


創造神ザインはアルスに感心していた。


「お褒めいただきありがとうございました。でも、僕は本来消されるはずだった身。拾っ。てもらったザイン様達には本当に感謝しています。」


アルスはザインに感謝の気持ちを伝えた。


「ところでアルスよ。君は5歳になった。そして今日こうやって洗礼に来ている。わしらに会えるのは君だけの特権なわけなのじゃが、今隣にいる魔法神メヌが君に話があるようなのじゃ。」


ザインがそう言うと魔法神メヌが口を開いた。


「君とは顔をあわしたことはあるが、実際に話すのは初めてだね。改めて私は魔法神メヌだ。よろしく頼むよ。」


「はい、メヌ様よろしくお願いします。ところで話とはなんですか?」


わざわざ僕への頼みってなんなんだろう。アルスは尋ねた。


「まだ自分で見てはいないと思うけど、君は5歳になったからステータスボードを見ることができるようになったね。あと、魔法、スキルが使えるようになっている。今回は魔法について君に話があるんだ。」


魔法神メヌの話は専門分野である魔法についてだった。


「まず、君には私の加護を与えようと思ってる。」


「えっ、いいんですか?そんな簡単に。」


「君にはこの世界を発展させて欲しいとザイン様から頼まれていると思う。これを推進するためには魔法が必要だと思うんだ。水路の件で魔法の有用性を目で見たと思う。」


確かに、普通は何年もかかるような事業を2日ですることが出来た。

魔法の有用性はとても理解している。


「魔法神の加護を持っていると他の人より魔力量の上がり方が高くなる。君の力になってくれるはずだ。」


確かに今後発展させるために魔法を活用しないという道を選ぶことは無いだろう。


「メヌ様ありがとうございました。必ずや魔法で発展させてみせます!」


「あぁ、頼むよ!そう言えば、今はここにいないけど、ほかの神たちも君に加護を与えると言っていたよ。もしかしたらどこかで君にコンタクトを取ってくるかもしれないからその時はよろしく頼むよ。」


「それは教会ではないところでも、会うことが出来るということですか?」


突然神様がコンタクトを取ってきたら驚かずにはいられないとアルスは思いメヌに聞いた。


「まぁ私たちは神だからね。人間界の事に直接干渉は出来ないが、君とコンタクトを取ることくらいは簡単な事だよ!」


メヌは笑顔で答えてくれた。

そんなのドキドキするじゃんとアルスは思った。

その後はザインとメヌと雑談を少しした。


そして、神界から戻る時間になった。


「アルスよ、これからも見守っておるからのう。どんどん発展させていてくれ、頼んだぞ。」


「君がどんな魔法の使い方をするのかとても楽しみにしてるよ!頑張ってね!」


「はい、頑張ります!」


そう言うと周囲が明るくなり目を閉じる。

すると声が聞こえてきた。


「アルス様!アルス様!」


目を開けると司祭が心配そうな顔をしてアルスに呼びかけていた。


「司祭殿、洗礼は終わりましたか?」


「はい、少し前に終わりましたが、アルス様がなかなか目を開けられないもので心配していました。」


「あぁ、そうだったのですね。集中していたので...心配をかけて申し訳ありません。」


決して神と会ってましたなどと口が裂けても言えないとアルスは思った。


「洗礼は終わりましたので、お帰りなってからステータスボードを見てください。"ステータスボード"と唱えれば見ることができますので。」


「ありがとうございます、司祭殿」


アルスは司祭に礼を言い、サノスらと合流し、馬車で帰路についた。


「アルス、帰ったらぜひステータスボードを見してくれ!お前は鬼才だからとても楽しみなのだ。」


「アルス、私にも見せるのよ!」


「わ、わかったよ。」


サノスとルナに期待され苦笑いを浮かべるアルスであった。

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