ステータスボード

アルス達は洗礼を終え、領主邸に帰ってきていた。

そして夕食の時間になり、皆でダイニングに集まっている。今日の夕食は洗礼祝としてかなり豪華だ。


「それでは自然の恵に感謝して、いただきます。」


「「いただきます。」」


サノスに合わせてルナとアルスも感謝をし、食事が始まった。

和やかに食事が進む中、サノスが口を開いた。


「アルス、そろそろステータスボードを見せてくれないか?」


「そうね、見せて見せて!」


「わかりました。」


サノスとルナに急かされ、アルスは見せることにした。いいステータスだといいなぁと願いながら魔法を唱えた。


「うゎ、出てきた!」


突然目の前にステータスボードが現れとても驚いたが、それよりも内容にさらに驚かされた。


ステータスボードには、


【基礎情報】

アルス・フォン・サーナス 5歳

サーナス侯爵家長男

体力 600/600

魔力量 300/300


【加護】

魔法神の加護 生命神の加護

剣神の加護 武神の加護

農業神の加護 商業神の加護

大地神の加護 技術神の加護


【スキル】

身体強化・・・体を一定時間強化することができる。成長とともに強化時間が伸びる。


自然治癒・・・病気、怪我、ストレス、疲れ等を治療・軽減できる。


アイテムボックス・・・異空間にアイテムを収納する事が出来る。


※検索・・・地球の知識を検索できる。魔力を使用し、情報量によって必要な量が変わる。またアルス以外にはこのスキルは見えない。


と書かれていた。

これを見たサノスとルナは思わず食べている食事を吹き出してしまった。


「何だこのステータス!こんなステータス聞いたことないぞ!」


「そうよ、加護だけでなくスキルも3つ!神童よ!」


驚くのも無理はない。

体力と魔力量は普通の子供とそう大差はなく、訓練をしていたため体力が少し多いが、問題は加護とスキルである。

普通加護を貰えても多くて2つだ。2つあるだけでこの世界では重宝される。アルスは8つの加護を持っているが、これは考えられない事だった。

アルスは、魔法神メヌに他神からも加護を与えられると聞いていたが、まさか創造神以外のすべての神からも与えられるとは思っていなかった。

そして、スキルだ。スキルは成長とともに新たにスキルを得ることはあるが、洗礼と同時に本当は4つだが、3つのスキルを得ることは有り得ないという。しかもスキルの能力がすごい。検索は規格外でこの際省くが、身体強化、自然治癒、アイテムボックスのスキルは喉から手が出るほど皆が欲しがるスキルである。


「ア 、アルス。お前の能力は桁違いだ。今後お前は歴史に名を残す偉大な人間になるだろう。だが、そのステータスを他人にあまり見せないようにするのだ。」


「はい、わかりました!」


サノスはこの能力を悪用する輩がアルスに近づくことを懸念した。

父としての優しさだと感じたアルスは素直に従うことにした。


「そういえば、お前の誕生会を8日後に王都の屋敷で行う。明日には出発をするから色々準備をしておけ。」


「わかりました、父様。」


こうして、今日の夕食は終わった。





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