商業神ボルテ
アルスは、リエラを追いロフの部屋へ向かおうとする。
すると突然頭の中に声が響く。それと同時に当たりが眩しくなり目を閉じた。
「やっと私の出番か、」
男の声が聞こえた。
アルスが目を開けると1人の男が立っていた。
見た目は少し太ったおじさんだがとても優しそうな雰囲気を感じる。
「初めまして、アルスくん。私は商業神ボルテだ。よろしくな。」
突然現れた男はまさかの商業神ボルテだった。そういえば、魔法神メヌが突然コンタクトを取るかもって言ってたな。アルスは思い出した。
「商業神ボルテ様ですね。加護を与えて下さりありがとうございます。」
アルスは感謝をする。
「いやいやいいんだよ。君には楽しませて貰っているからね。特に今回のショッピングモールといったかな。面白そうだから話を聞いてみようと思ったんだ。」
「そうだったんですか」
どうやらボルテはショッピングモールが気になるらしい。
「まぁそれもあるが、君はまだ商業神の加護の力を使ったことがないようだったからアドバイスをしようと思ってね。」
なんて親切な神様なんだとアルスは思った。
商業神の加護は商人なら誰もが欲しがる加護だ。
なぜなら加護を与えられた人は商業登録と呼ばれる特殊魔法が使えるからだ。
この魔法は新たに開発したものを登録しておくことで複製・コピーを防止することが出来る。
地球でいう商標権だが、この世界では一度登録すると登録者が死ぬまで権利を持つことが出来る。
だが、商業神の加護を持つものは商業契約をすることでその権利を使うことが出来る。
商業契約は市場の独占を防止するためのものだが、悪用をすると商業神により加護を取り消されてしまう。
「アルスくん、ショッピングモールと服のブランドの両方をしっかりと商業登録するんだよ。自分のためになるからね!」
「わかりました、しっかり登録します。」
アルスはボルテのアドバイスをしっかりと聞いた。
「そういえば、アイテムボックススキルを使うといいよ。」
「1度もそういえば使ったことがありませんでした。」
「アイテムボックススキルはね、商業をする上で本当に便利なんだ。ものを運ぶ時わざわざ馬車を使わなくていいからね。」
「わかりました、しっかりと活用します。」
「うん、それがいいよ!これからも見守っているからね!まずはショッピングモールと独自ブランドの両方を頑張るといい。じゃあ、また会おう。」
「はい、ありがとうございます。」
アルスは最後に感謝をすると辺りが眩しくなり目を瞑る。
目を開けると会議をしていた部屋に戻っていた。
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