私のヒミツを知りたいって本当ですか？

　高校デビューから一週間。

　僕・黒江翔太郎は、クラス内で形成されたグループに入ることができず、ボッチ生活を送っていた。

（どうして……こんなことになってしまったんだ……っ）

　それから、さらに一週間が経ったある日のこと――。

　放課後、下駄箱を開けると…………靴の上に白の封筒が置かれていた。

「……ん？　なんだこれ……」

　その中に入っていたのは、一枚の手紙だった。

　そこには綺麗な字で、

『今日の放課後、２－Aの教室で待っています』

　と書かれてあった。

　そして、この一文の横に書かれてあった…………見覚えのない“名前”。

（一条……彩音……）

　謎の手紙に導かれるように指定された教室に入ると、眩しい夕日の光を背景に、窓際に一人の少女が立っていた。

「………………続きを読む