第14話 抗争

 1994年12月 アオモリ

 マツシマ少年刑務所を脱獄したリュウジは、ヤジマ組組長・ヤジマ・マサタカの妹で未亡人であるナカヤマ・アオイが働く食堂で無銭飲食を働いた。

 どんぶりごはんに好きな食材を選んで食べる『のっけ丼』はうまかった。

 リンゴで作るシードル工房🍎🍏の路地裏で、オイカワ連合会会長のオイカワ・ヨシズミの息子でギャングを率いるオイカワ・ユウショウのリンチを受ける。金属バットでボコボコ殴ってきた。


 リュウジはここに来る前、廃墟でアカシをダガーナイフで刺し殺し、『無痛』を取得していたので何にも感じなかった。

「食ったら金払う、ガキでもわかんだろ!?」

 ユウショウの狙いはヤジマのショバ荒らしだったこともあり、ヨシズミがリュウジに詫び、その紹介でリュウジはヤジマ組組員となる。

 アオイとカーセックスしたことがバレたリュウジは、ヤジマの逆鱗に触れ、若頭のニシムラ・マサトの指示でアキタへ逃れる。

 民俗芸能伝承館に立ち寄った。竿灯まつりなどのアキタの文化を資料や映像で紹介している。そこから徒歩10分くらいのところにある公園は常陸国から国替えになったサタケ氏が築いたクボタ城の城跡だ。春は桜、秋は紅葉で賑わう。城の天守閣でヨッカイチ・アキラというヤクザと鉢合わせになった。

 全裸になったリュウジはドスで刺される寸前、ヨッカイチをトカレフで射殺した。

 リュウジは裏社会で大きく名が轟くこととなり、リュウジはアオモリへの帰参を許された。


 一方、かつては友好関係にあったヤジマ組とオイカワ組であったが、ヤジマ組はイネイシ知事のボディーガードを請け負うなど日に日に資金力・組織力の差が広がりつつあった。これに不満を持つユウショウは、古い伝統を頑なに守るヨシズミを無視し、官庁のトイレをダイナマイトで爆破するなど行動を起こす。

 そして父と完全に袂を分かったユウショウは、ヤジマの兄弟分のエガワを抱き込んで彼の跡目を受けるという形で新生オイカワ組を結成すると、自らヤジマ組に乗り込んでヤジマの命を狙い、失敗する。


 ヤジマ組に命を狙われることとなったエガワは時の人なった少年ヒーロー・カズマを頼り、これを利用してカズマは飛躍しようと、ヤマナカにエガワの身柄を預けようとする。

 最初は断るヤマナカであったが、事務所の資金が乏しいことから渋々引き受ける。

 しばらくするとエガワの命を狙うリュウジがヤマナカの元を訪れる。

 リュウジは兄のことを目にかけていたヤマナカに恩義があるため強引には動かず、ヤマナカも抗争に自分が巻き込まれることに嫌気がさし、穏便に片付けようとする。

 ところがエガワがこの動きを事前に察知してヤマナカと距離を置き、またオイカワ組にも知られてしまったため、ヤマナカはカズマにエガワを殺させることでアオモリの抗争がオタルに飛び火するのを未然に防ぐ。


 エガワの死により、後ろ盾を失くしたユウショウはアオモリから追放されることとなったが、麻薬グループのボス、ムトウら3人を密かに留め置き、ヤジマ組襲撃の計画を立てていた。

 しかし、計画を事前に察知したヤジマはリュウジをヒットマンとして差し向け、リュウジはムトウら3名を射殺する。だが、事件直後にリュウジはアズサに逮捕される。

 それを見届けたヤジマは、アオイを元の婚家に戻し、死んだ亭主の弟と再婚させようとする。刑務所で元ジャーナリストのタナベ・アキヨシからこの事を聞いたリュウジは騙されたことを知り、ヤジマに復讐するために全裸になり脱獄する。

 ムトウたちを射殺したときに『爆裂』の魔法を覚え、どんな分厚い壁でも粉々に出来るようになった。


 リュウジの脱獄を知ったヤジマは即座にニシムラに指示し、アオイを婚家から連れ戻させ、何食わぬ顔をしてリュウジと対面する。

「ニシムラは腕はなかなかのもんだが、口が臭くてな?ハミガキしてるんだろうか?」

 ヤジマは鼻をつまんだ。

 

 アオイがアオモリにいるのを見てタナベの話は嘘だったと思い、リュウジはヤジマを疑ったことを恥じる。ニシムラはリュウジに自首するよう進めるが、そこにアオモリに舞い戻ったオイカワがヤジマの組員を襲ったという連絡が届き、リュウジは汚名を返上するべく姿を消すと単身でオイカワの命を狙い始める。

 オイカワによるヤジマを狙った抗争が激化する中、リュウジはヒロサキ公園⛲近くでオイカワを見つけ出して襲撃するが、左足を撃ち抜くも命まで奪えずに失敗する。

 警察にオイカワは検挙され、抗争はヤジマ組の勝利で終わる。


 全国指名手配の身で、オタルのカズマの元に身を寄せていたリュウジは、憎きタナベが仮出所したことを知らされる。 

 アオモリに戻ってタナベを射殺し、ニシムラの家に逃げ込んだリュウジであったが、そこでニシムラよりタナベの話が事実で、ヤジマはずっとリュウジを騙していたことを打ち明けられる。

「ふざけんじゃね〜!」

 ニシムラの家を飛び出し、再び逃走したリュウジは警察の包囲網を突破した。タナベを殺したときに『猛攻』を取得していた。


『今川VS武田・徳川💣』

 タカギとリョウマは、サイトウから逃れる為に試行錯誤していた。サイトウはセンサーをアジトのアチコチに張り巡らせていた。


 結婚を控えた、ワタナベ・ジュンコって担任の先生令嬢から依頼を受けたミツヤは、ジュンコ先生が闇金融から金を借りっぱなしであるってことをネタに、高額での取引を要求して来た恐喝王、タケダ・アユムと交渉する。ジュンコに支払い可能な金額でと提案するミツヤに対し、タケダは支払わなかった結果その人物がどうなったか、という『前例』が次の仕事の成功につながるのだと主張し、全く埒が明かない。

 決心したミツヤはカズマを連れて、夜闇に紛れてタケダ邸に忍び込み、恐喝の材料となる手紙を盗み出そうとするのであった。


 タケダ邸に侵入することに成功したミツヤとカズマだったが、この日は夜中にタケダが人と会う約束をしていたため、彼はまだ起きていた。ミツヤとカズマは咄嗟にカーテンの陰に隠れ、タケダと彼を訪ねて来た女性とのやりとりを傍観する。女性はかつてタケダの恐喝で破滅させられた被害者で、来訪の目的は復讐だった。

 彼女は小型の拳銃でタケダに一撃、また一撃と次々に報復の弾丸を撃ち込み、タケダをついに殺害してしまう。


 一部始終を目撃した2人は女性が去った後、金庫の中にしまい込まれていた様々な書類が再び世に出て人を苦しめることがないよう、次々にそれらを火中に投げ込み処分した上で屋敷を後にするが、異変に気づいた屋敷の者が逃げる2人に追いすがる。

 ミツヤはリュウジが羨ましいと思った。彼は殺せば殺すほど強くなるのだ。

 ミツヤは全裸になった。

 敵の正体が壊滅したオイカワ組の残党であることが明らかになった。

「露出狂か!?気持ち悪いんだよ!」

 スキンヘッドの巨漢がトカレフをリボルバーから抜いた。

 サイレンが聞こえてきた。🚓

「チッ、サツか!運のいい奴らだ」

 スキンヘッドたちは逃走を図った。

 屋敷にオオワダやフジタが入って来た。

「大丈夫だったか?」

 フジタは相変わらずプヨプヨしていた。


 フジタの娘、イズミが、トウホクで女性に対する数々の悪事を働いたカイにだまされて婚約してしまう。この婚約を破談にするように、「非常に高名な、非常に身分の高い」ある人物から依頼がある。


 カイの過去の悪事を自ら記したノートがあると、ヤマナカからフジタは聞き、それを奪い取るために画策するが、ある日2人組の暴漢に襲われて大怪我をしてしまう。

 フジタは怪我から順調に回復していくが、記者に指示して、怪我が重傷で瀕死の状態であるように見せかける。

 カズマの調べによりカイの正体がタケダであることが明らかになった。


 タケダがクリスマス・イブにヒロサキに向かうという情報を掴み、カズマはヤマナカにタケダのコレクションである中国陶器について予習するようにいう。翌日、ヤマナカが中国陶器のコレクターに変装してタケダに会い、カズマはその隙にタケダのノートを見つけ出そうとする。


 リオはアズサにタケダを殺したときの感想を語った。

「人を殺すってのは嫌な感覚ね?」

 リオとアズサはあの男から騙されていた。

「死んで当然の人間よ」

 アズサは鼻で笑った。


 ミコガミはフジタが亡くなったことが信じられなかった。彼みたいな優秀な刑事は滅多にいない。

「係長を殺したのはオイカワ組の残党かも知れません」

 オオワダが冷静に言った。

「リョウマもいないし、大変なことになったな」

 ミコガミは武器庫からマシンガンやショットガンを出し、吠えた。

「血の雨降らせてやれ!」


 


 

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