飲み屋で常連がする仕事

 はい、えー、このエッセイでは自分が障害を持っていることを書いているので普段仕事をしていないことが克明に書かれているわけですが。

 4月から仕事(ぽいこと)をすることになりました。

 そしてその下準備を日々せっせとしてるんですが、つまりこれは下準備と言っても仕事のうちに入ることなのではと思ったその時、ふと思ってしまったのです。


「私が仕事してるって、違和感……」


 無職が長いと感覚がおかしくなるものですね(白目)。

 ところで、今回4月からする仕事は普段飲みに行ってるお店のご厚意で可能となったものなんですが。その繋がりというわけでもないんですがちょっと私が思う『飲み屋で常連がする仕事』について書いてみようかと。


 そも、飲み屋の常連と言っても客なので仕事があるのかという話ですが、あると思っています。正確には役割という方が正しいんですが。

 それが何かというと、『新人スタッフの教育に付き合う』ことだと思っています。

 ちょっとポイントがあって、「新人スタッフを育てる」ではなくて「教育に付き合う」ことです。

 常連と言ってもその店のスタッフでもオーナーでもないので新人スタッフの教育なんかできません。ただ、お店に協力することができます。そしてお店側では割と常連客を利用してこれをやることが多いわけです。

 まあ、具体的にどういうことかというと、『常連客だからという安心に任せてまだぎこちない新人に常連客の前で仕事させる』ということです。

 常連客は色々な理由でその店にいると思いますが、その中でその店が好きだからという理由で通っている常連客は新人スタッフがへまをしても許せるという判断でわざと研修代わりに新人に仕事をさせるわけです。例えばまだビールサーバーの使い方がよくわかってない新人にわざと常連客のビールオーダーを任せたりとか。

 大きなチェーン店とかだともっと教育が会社的に組織だってやると思うのでなかなかない、あるいは厨房の奥で実際には見えないところでやらせてみているとかあると思うんですが。小さな経営の個人店や小規模グループの系列店などだと結構これがあります。

 一見のお客さんなどだと初めてその店に来てぎこちない新人が失敗したりするところを見せるわけにもいかず、かといって仕事の時間外に勉強として練習させるには練習時間の給料が発生しますし(練習と言えど仕事のためですから)練習のために使うお酒やフードも代金に変えることができないわけで店の売り上げとしてはロスになるからです。

 というわけで私個人の意見ですが、常連客でその店が好きならそういう新人が仕事を任されるのをじっと見守ることは常連客の仕事みたいなものかなと思うわけです。

 ちなみに仕事の報酬はその店の存続ですな。

 と、そんなことを思う程度には割と新人が入りましたよろしくお願いしますからの、ぎこちない新人と喋ったりオーダーが新人に任されて失敗したりするのを見守ったりという事例が多い私です。


 と。そんな記事でも書いておけば、私の新たな仕事の失敗とかもまからんかなと、思ったり思ったり。

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