チェキられて候

 以前にも話したネタを二つほど複合して今回の話の入り口にするわけなんですが(唐突)。

 私、以前の記事で書いたように歌が好きで自分の歌をある程度特別と自分で認識できるくらいには上手いという自信と自覚があるわけです。

 そんでもって近所にある行きつけのアニメバーはガールズバーの系列店なのでカラオケがあるわけです。

 そんなわけで自然と歌いたいときはその店を利用することが多いんですが、歌が上手い無職の常連という謎なキャラになって店にも他の常連客にも認識されているわけですよ。

 で、先日のクリスマス。その店でもクリスマスイベントをやっていて。いくら以上の代金で飲んだ人は特典が付きますっていうのが何段階かあったのです。

 その中で一番小さい金額、普通の飲み代程度の額でもらえる特典が店員のチェキだったわけです。チェキ、写真ですね。まあ言わなくてもわかる方がほとんどだとは思うんですけど。

 その店は店員さんが全員本格的なコスプレをしていることなどがあって普段から店員さんのチェキは商品サービスのひとつとしてやってくれているんですが。それを飲み代だけでプレゼントという感じだったわけですね。

 そしたらその日。その日もまあ好きに歌っていたわけですが。私の後から顔見知りの常連さんがやってきまして。


「おお! もんた氏じゃないですか!」

「ああ、どうもこんばんはー」


 とか言いつつ店員さんも含めてカラオケ大会的なノリになったんですよ。

 それからそろそろ支払いをして店を出ようかというときに、その常連さんがチェキがプレゼントされる金額飲んでいたのでだれにしますかー? と店員さんに聞かれてたんですわ。

 そしたら常連さんが唐突に言い出したわけですよ。


「今歌ってるもんた氏をチェキしてください」


 店員を選べよ()。

 まあ私も別に構わなかったのでそのままチェキられたわけなんですが()。

 そんなわけで私のチェキに店員さんがメッセージを書いた謎のプレゼントが爆誕したわけです。いやまあみんな大うけでしたが。

 でですね? ここまで書いて何が言いたいかって話なんですが。

 客が店を育てるって言葉があるじゃないですか。

 あれってこういうことだなあと。

 細かく言うと、店と客という立場が「店と良い客」の時に育つという現実があるんじゃないかと。

 客が何か言うことで店が育つって客側の傲慢な話であって。客が客として良い人じゃなければ店も質の良いサービスはできないわけで、客が店の足を引っ張ってるような時にその客がダメを出しても意味はないと思うわけですよ。

 良い客が来て、店が質の良いサービスを提供できる状態にあった時、初めて店側が勝手に育つんじゃないかなと。

 まあここでじゃあ、そのアニメバーが育ったんじゃよって私が言ってしまうとそれは客の傲慢なわけですが。でもそこのサービスは私としてはすごくよくしてくれて、それは私が客として悪いことをしてないからだとは思えるわけです。

 お互い気持ちよくサービスのやり取りができる。それが育つってことにつながるんじゃないかなと。思ったわけです。

 まあ少なくとも、あの店はだめだとか言う前に、自分が良い客でありたいものではあります。


 ちなみになんでこの話をしたかと言うと、私がチェキられたことが面白いってのもあったんですが、以前別の場所ですごい客側の傲慢みたいなコラムを読みまして。「俺は飲みのプロだから上から目線で色々言えちゃうんだぜ」みたいなコラムだったので非常に胸糞悪い気持ちになったのを思い出したからです()。

 人間気持ちよく生きていきたいですなあ。

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