006
俺は頭を抱えた。
「本気なの?」
「冗談で課長にこんなこと言うかよ。」
相変わらず強気発言だ。
坪内くんは仕事に関しては優秀だ。
彼も離したくない一人だ。
散々派遣の女の子を泣かしてきたことも知っている。
そんな彼に秋山さんを?
「公私混同するなよ。言っておくが、俺は恋愛とは違うからな。上司として部下を守りたいだけだ。」
俺の言葉に坪内くんは、
「じゃあ俺もまずはそれでいいよ。公私混同しないから、とりあえず秋山を俺の配下に付けてよ。」
と懇願してきた。
言い方は雑だけど。
半ば押される形で、でも保険として俺の配下でもあるよう兼務にした。
こんな公私混同した人事異動は初めてだ。
人事異動で公私混同した分、仕事上では公私混同しないこと。
これはけじめをもってやってもらわないと困る。
それができない場合は、秋山さんは俺の配下に戻すという契約にした。
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