五日目
気づき
『明日は
「……おい、サカタニ」
僕は簡易ベッドから飛び起きた。
なんで気づかなかったんだ。ミノリが人間なら、サカタニも人間に決まってるじゃないか。僕が毒ガスで自殺しに来たっていうなら、サカタニもそうだったに決まってるじゃないか。
カーテンの隙間からはとっくに登った太陽の光が差しこんでいる。
間に合うかわからなかった。
「
僕は自分のパソコンにログインして、マップを開こうとした。ネット料金不払いで繋がらない。携帯はどこだ。見当たらない。どこに置いて来た?
「車だ」
事務所を飛び出す。体が駐車場の場所を覚えていた。大きな樫の木の陰。
鍵も携帯も助手席に置きっ放しだった。幸い、充電はまだ残っていた。福岡堰までのナビを開始させる。
ガソリンが足りるかわからない。それでも走れるところまで走ろう。サカタニに会いに行こう。
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