二日目

めざめ、二日目

 覚えていないが、夜中にソファーから移動したらしい。目を開くとどこかの部屋の簡易ベッドに寝ていた。暗闇と寝ぼけ頭でどうやって探し当てたのか、自分でも不思議なくらいだ。まるで最初からここにあると知っていたかのような……ソファーで寝落ちてベッドに戻ることがよくあったかのような……。


 いや、まさか。


 目だけ開けてしばらくぼんやりと液晶タブレットや雑誌の山を眺めていた。頭が痛かった。体も重い。


 とはいえ、このまま謎の事務所で過ごすのも落ち着かない。サカタニの提案通り、街の花を見て回ることにした。小さなキッチンで水筒に水を詰め、菓子をいくつかポケットに入れる。


 しかしこの街は広いから、そう何ヶ所も回れなそうだ。なんで広いと知っているのかわからないけど……。


 外に出ると甘い風が僕を包んだ。

 とりあえず昨日と同じ公園に行ってみようか。サカタニも「また来るといい」と言ってくれていたことだし。


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