陽炎の森(現代偏)5 杏里に小判を変えたお札はどうしているのか聞くと、このバッグの中に残り75万程入っていますというので、持ち歩くのは危険だから、銀行に預けよう、現代に戸籍がな


陽炎の森(現代偏)5


杏里に小判を変えたお札はどうしているのか聞くと、このバッグの中に残り75万程入っていますというので、持ち歩くのは危険だから、銀行に預けよう、現代に戸籍がないと作れない、

ので、ここに僕のカードがあるよ、中に35万入っているので、75万から10万だけ手元に残し65万を預けよう、入っているのを加えると100万になるので、このカードを大切に保管して、

おいてといい、駅前の都市銀に行きカードで預けたのです、


預け方と引き出し方を教え、さきほど言った暗証番号は頭に記憶して、紙に書いたりしてバッグにいれておくと、盗まれた場合簡単に引き出されてしまうよと注意したのです、

これがあれば日本国中に都市銀があり銀行なら、どこでも引き出せるというと、便利なものですね、いつもバックに入っているので無くしはしないかと心配でしたが、安心ですと、

言ったのです、


中に入っていた35万は自由に使いなさいというと、そんな事出来ませんというのでメイが心配しなくても、旦那様は2日で稼いでしまうから大丈夫ですよと言ったのです、大事に使、

わせてもらいますといい、メイには東京に戻ったら作ってあげるよというと、お願いと嬉しそうな顔をしたのです、それでは駿府城に行ってみようと、タクシーに乗り城に向かった、

のです、


城はきれいに復元されています、今でもあるんですねというので、いやあれは復元して作ったもので、回りは公園になっており、静岡県が管理しているんだよ、天守閣に登ってみよう、

とエレベータで登ると静岡の町が一望できます、ここで忠長様と楽しく食事をした事が思いだされますと、感慨深そうに町並みを見ていたのです、


それでは駅に戻って名古屋に行こうと、静岡駅に戻ったのです、駅で杏里が私は東京に帰ります、お二人で新婚旅行を楽しんでくださいというので、どうして聞くと、東京に帰って、

働きます、品川プリンスホテルで配膳係りをしていて、メイさんの花嫁姿も拝見したんですよ、いろいろ職を探しましたが、あそこが私に一番あっているみたいなんですというので、


それではホテル住まいだと、お金もかかるので僕の部屋を使いなさいと鍵をわたすと、いいんですかと聞くので、いいんだよ、住民票という戸籍の証明書がないと、家は借りられない、

ので使っていいよ、二人は帰ったら村上家で生活する事になっているのだよ、向こうにかえるまで暮らしなさいと言ったのです、帰ったら連絡するので何処にも行ってはいけない、

よというと、


何処にもいきません、あそこでお二人の帰りをまっていますというので、東京へは帰れるのというと、この世界になれましたから大丈夫ですと笑ったのです、駅で名古屋行きと東京、

行きに別れ出発したのです、杏里さんはこの時代に知っている人がいて安心したみたいですね旦那様というので、そうだね、さぞかし今まで不安だったろう、何とか帰る方法を考え、

よう僕達も里がえりすると聞くと、


里帰りができれば嬉しいです、でも今頃杏里さんの身寄り方が心配しているでしょうというので、心配ないよ、この時代では時間が経過するけど、戻るときは、来た時と同じ日の同じ、

時間にもどるから大丈夫だと思うよと言い、僕もあの時代では時間が経過していたけど、帰ってきたら、行った時の時間に戻っていたでしょう、僕達がここに来た時向こうでは、存在、

が消えてしまったのだよ、


だから今向こうで時間が経過しているとすれば、杏里がいないものとして時間が経過していて、向こうの世界に戻ると、杏里がいるとしてそこから時間が経過するのだろうというと、

何か私には難しくてよく分かりませんとメイが笑ったのです、しかしこの後、杏里は大変な事になってしまうのです、それは真一朗とメイが新婚旅行に一月行っている間の出来事、

なのです、


新幹線に乗り杏里は東京に着き、荷物を真一朗のマンションに移し、そこで生活が始まったのです、コンロや冷蔵庫、テレビの使いかたは、品川プリンスホテルで経験しているので、

大丈夫です、冷蔵庫にゴミを出す曜日が書いて張ってあつたので、ゴミをもつて外にでると、住んでいる人がゴミ袋を持っていくので、その人が置いたところへおき、プリンスホテル、

に仕事に行ったのです、


働いている男の人があらもう帰ってきたの一週間といっていたのにと言うので、田舎の用事が済んだので早めに帰って来たというと、田舎はどこと聞くので、古河ですと答え、ああ、

茨城県の古河ね、渡良瀬川のあるところでしょう、のんびりしていていいところだねと言うので、ええと返事したのです、ねえ、杏里ちゃん、こんど映画でもみに行こうというので、

へたに断ると怪しまれるとおもい、うれしいですと答えたのです、


この男は島本という上役で、臨時雇いの自分になにかと親切にしてくれているのです、結婚式場はいろんな事を調べるのにパソコンという道具が使えないと仕事にならないのです、

最初はなんだろうと思ったのですが、島本があれパソコンを知らないのと聞くので、触ったこともありません、配膳係りが必要なんですかと聞くと、この中に式をあげる人の名前、

日時人数が入っているので、確認するのだよといい、


僕が使い方を教えてあげるというので、教わったのです、最初はおっかなびっくりだったのですが、意外と簡単ですぐ慣れたのです、その中にインターネットというのがあり、

これを使うと色んな事が分かる事を教わったので、この時代の者でないので分からない事だらけです、人に聞くと不審がられるのでなかなか、聞けなかったのですが、この道具、

を使えば人に聞かなくても調べる事が出来ると分かったのです、


職場でそれだけをやっているわけ行かないので、どこかに自由にいじれる場所がないか聞くと、ネットカフエという場所があり、安い料金で使える事をしり、分からない事があると、

ネットカフエで調べていたのです、しかしあまり島本に近づくと自分がこの時代の人間でない事に、気ずかれるおそれがあるのですが、どうも自分に好意を持っているみたいなので、

困っているのです、


そのころ真一朗達は名古屋のホテルに宿泊しており、名古屋城にいたのです、金の鯱も昔のままですが、城は修復して新たにたてなおしたものです、たつた二日で名古屋に着き、あの、

時代では考えられませんねとメイが言うので、5日もあれば長崎までの道筋はたどれるけどゆっくり行こうといい、名古屋は別段なにも無かったので、これから四日市に行きそこで宿を、

取ろうといったのです、


いまでも船があるか調べると、昔の船着場から船が出ている事がわかり、船着場に向かったのです、遊覧船にのりまず桑名に行く事にしたのです、船はあっという間に桑名に着き、

船を下りると、ヤツパリ焼きハマグリが名物みたいです、一軒のレストランに入り焼きハマグリを頼んだのです、美味しいにおいがしています、なつかしいですねとメイが嬉しそう、

にしています、


焼きハマグリが来たので箸をつけ食べると、味も昔のままです、美味しいというので、あの時は二皿食べたので、今日ももう一つ頼もうといい、注文したのです、レストランを出て、

再び船に乗り四日市に向かったのです、四日市に着き、旅館街を探しましたが、近代的なホテルばかりです、案内所で老舗の旅館を探すと、今は桑名グランドホテルになっていますが、

歴史のあるホテルですというので泊まる事にしたのです、


女将いか従業員が出迎えるので、予約していないのですがと言うと、部屋は空いていますよと、フロントに連れて行き、住所、名前を書くと、海の見える部屋へ案内したのです、

素晴らしい眺めの部屋です、暫くすると女将が挨拶に来てよくいらっしゃいました、村上真一朗様というので、なにかと尋ねると、私の部屋までご足労ねがいますかといい、

支配人室に案内し応接間のイスを勧めたので座ると、


棚から箱を取り出し、土井俊隆という江戸時代のお殿様の事をご存知ですかと聞くので、ええ江戸の前期の茨城の古河藩のお殿様ですよねというと、ヤツパリご存知でしたか、

このホテルは20年前に立て直したものですが、ご先祖が江戸時代の前期からここで旅館を営んでいたのです、そのころ公儀巡察方という将軍様直属のお役目があり、この旅館に、

村上真一朗という役人が逗留したのだそうです、


そのお役人様にこの宿場の掃除をしていただき、またうなぎの美味しい食べかたを教えてもらい、ここ四日市の名物にしたら、大勢の人がお伊勢まいりの途中に逗留したそうで、

宿場が大変繁盛したそうなのです、もし村上真一朗という人が立ち寄ったら、その人の子孫かもしれないので、厚くもてなすようにと、その時代からの書置き状があるのです、


いままで何人かが立ち寄られたようです、私の代になってからは初めてで御座います、先祖様のいいつけですので、精一杯おもてなしをさせてくださいといったのです、そうですか、

同姓同名ですね、これはついていますと笑うと、そうですね、これも何かの縁ですよ、本日は一番いい部屋でおくろぎ下さいと頭を下げたのです、


温泉の展望風呂が部屋についています、ゆっくり汗を流してください、夕食は準備が出来ましたらお部屋にお持ちしますといい、再び部屋へ案内したのです、部屋の窓を開けると、

ベランダに大きな露天風呂がありお湯が流れています、さつそく二人で入ったのです、メイがまさかその本人とは知らないでしょう、いままで続いていたのですね感激ですといい、


外に雄大な太平洋が見えとても気持ちがいいので、極楽、極楽とはしゃいでいたのです、


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る