陽炎の森(現代偏)10 それでは次は平城京に行こう、綺麗に復元されておりその当時の栄華を忍ぶ事ができるよと、車に乗り向かったのです、正面に朱色に塗った朱雀門があり、いろ鮮やかで


陽炎の森(現代偏)10


それでは次は平城京に行こう、綺麗に復元されておりその当時の栄華を忍ぶ事ができるよと、車に乗り向かったのです、正面に朱色に塗った朱雀門があり、いろ鮮やかでメイがすご~い、

と声をだしたのです、門をくぐると、奥にどうどうたる構えの大極殿が建っています、これも鮮やかな朱色です、なるほどこの時代の都もにぎやかだったのですねと感激したのです、


旦那様はここに来た事があるのですかと聞くので、初めてだよすご~いね、何といってもこのあでやかな朱色は感動するよと、大極殿を見上げていたのです、資料館にはいると色々な、

物が展示してあり、とくに当時の貴族の女性の着物をメイがみて驚くので、12単衣といって全部で12枚も着ていたんだそうだ、さぞかし重かったとおもうよと笑ったのです、


それから何箇所かめぐって奈良駅にもどったのです、ここから大阪は電車で一時間です、電車にのるといろんな所にいけて楽しかったです、ほんとうに自動車とは便利な物ですねと、

いうので、あれがなかったら、あれだけ見るのは二日はかかるよというと、そうですね、でもメイはのんびり屋なので二日かかってもいいかもしれませんと笑ったのです、


一時間で大阪に着き、もう夕暮れです、梅田近くのホテルに宿を取る事にしたのです、ホテルに入り部屋に案内されると、意外と広くていい部屋です、窓を開けると梅田の町に、

ネオンが輝いています、メイが東京と変わりませんねというので、昔から東の江戸、西の大阪は日本の大都市だからねと言ったのです、それでは食事にいこうというと、ここで、

食べるのではというので、


ここでも食べられるけど、町に出たほうがいろんな物があって楽しいよ、なんといっても食い倒れの町だから、料理は量も半端ではないよといい、町に出たのです、いろんな店が、

ならんでおり、てつちり専門店とかいてあるのでここにしょうというと、メイがてつちりてどんな料理ですかと聞くので、ふぐ料理だよと言うと、それは下関ではというので、大阪は、

何でもあるんだよ、


しかも値段が安いのさといい、こ上がりの座敷に座ると、店員が何にしますかというので、ビールとハイボールといい、後コースを二人前と頼んだのです、酒が来たので乾杯し一口、

のみ美味いというと、メイがジョッキをぐい、ぐい飲み美味しいといったので、飲みプリがいいねというと、喉が乾いていたのです、旦那様はビール飲まないのですかと聞くので、

実はあまりビールは好きでないんだというと、


それではメイも飲みませんというので、いいんだよ、この時代は大体女性はビールが好きなんだよというと、そうですか良かったと笑ったのです、まず最初にふぐ刺しが来たので、

食べると、下関で食べたのと同じでおいしいというので、よかったね、ふぐ料理が次々でて来るよといい、うん、うまい、うまいと食べたのです、いま頃は笑美姫様達はどこで、

なにを食べているのかしらというので、


案外大阪で同じものを食べてるかも、しかも同じ場所の同じ席でというと、ここですか、なんか前にいるみたいですねと笑ったのです、最後にふぐ雑炊が来たので食べると、もう一杯、

どうと勧めると、もう入りません、旦那様の食い倒れという意味がわかりました、たおれそうですというので、真一朗が暫く酒をのんでお腹を減し河岸を変えるよといったのです、


二時間くらい経ったのでそれでは河岸をかえようと店を出て、タクシーに乗り北新地の仏壇通りというと、運転手がお客さん詳しいんですね、仏壇通りを知っているなんて、今は、

仏壇屋がなくなったんで、そう呼ぶ人はいませんよと笑ったのです、通りの真ん中くらいでおり、飲み屋の入っているビルの3階へ行くと、赤とんぼと書いてある店のドアを開けると、

いらっしやいと女の人の声が聞こえ、


顔をみて、真一朗さん久しぶりといい、連れをみて、あら彼女と聞くので妻のメイだよと答えると、え~、結婚したのと驚きこちらへどうぞと奥のボックスに案内したのです、もう、

ボトルはありませんよと言うので、一本入れてというとシーバスでいいよねというので、うんと答え、店長シーバスとママが言ったのです、はじめましてママの由紀子です、とメイに、

名刺を渡すので、


メイです名刺は持っていませんというので、普通奥様は名刺は持っていませんよと笑ったのです、真一朗がママとは女将の事だよというと、ああとあいづちを打ったのです、純ちゃん、

とママが呼ぶと、真一朗の隣に座りまあ暫くぶり一年ぶりかな、それにしても綺麗な彼女を連れて来て、どうりで店にこないはずだはと純がいうと、純ちゃん、奥様だそうですよと、

いうと、え~真一朗さんは結婚したの、がっかりだはというので、


これ、これ奥様に失礼ですよとママがたしなめると、すみません奥様と頭を下げたのです、ママが水割りを作り、ご結婚おめでとう御座いますと乾杯したのです、メイが旦那様はこの店、

に結構来ていたのですかとママに聞くので、ええ、大阪で仕事をしている時は来てくれたのですが、東京にいったきり、プツッリ来なくなったんですよ、もつともこんな綺麗な人が、

できれば足も遠のきますよと笑ったのです、


でもご主人の事を旦那様なんて呼んでくれる人はめったにいませんよ、古風でおしとやかな奥様でよかったねと真一朗にいったのです、そうなんだ、色々立ててくれるので助かっている、

のだよというと、仲のよろしい事で、ああ熱い、熱い、店長クーラをもう少し低くしてと純がいうと、ママが笑ったのです、純がこの店に出入りしていた時は狙っていたのよ、でも鼻も、

引っ掛けてもらえないので、他に好きな人がいるのではないかと思っていたんですよと言ったのです、


メイさん関東の方ですよね、生まれはどこですかと聞くので、古河ですと答えると、ああ、渡良瀬川のあるところですねというので、知っているのですかと聞くと、行った事はないけど、

森高千里という歌手の渡良瀬川という歌が大ヒットしてその歌詞に場所の風景が出てくるのよ、知らないですかというので、メイがすみませんと謝ると、あやまらなくていいんですよ、

古い歌ですから年代によっては知らないかもしれませんねといい、


純ちゃんは知っているでしょうというと、カラオケにはいていますから知っていますというので、それでは歌ってとママが曲を入れたのです、曲が流れ純が歌うと、こ渡良瀬の森の周辺、

の情景を歌ったうたです、メイがなつかしそうに目を細めて聞いていたのです、歌が終わりメイがお上手ですねと拍手をすると、歌の通りですかと純が聞くので、歌の通りのんびりして、

いいところですといったのです、


真一朗さん良かったねこの歌の通りだと、この歌の女性は渡良瀬以外では住めないので、好きな男についていけず、おとこは渡良瀬にすめないので、別れてしまったという歌だけど、

メイさんは渡良瀬を出て真一朗さんの元で暮らしているんでしょうと純がいうと、そうだね、メイの勇気に感謝しなくてはと笑ったのです、メイもこの歌を聴いてなごんだのか硬さ、

が取れて楽しんでいたのです、


メイがママは旦那様はと聞くと、昔いましたけど今は一人なの、この商売をしているとなかなか見つからないですよ、メイさんの旦那様みたいな人はそういませんよ、何んたつて優、

しいし、頭の回転が速いので捕まえようとしても、するりとすり抜けてしまうから喧嘩にならないでしょう、フリーのカメラマンなんて貧乏で飲み屋なんか誰かにたからなくては、

いけないのに、


結構いい仕事をして金をかせぐし、何か事業でもすれば大儲けできると思うんだけど、まったく欲がないしどういう人なんだかわかりません、メイさんはわかりますかとママが聞くと、

ええ、実は単純な人なのです、回りが頭の回転がいいので天才だと勘違いしているのです、よく見ているとたまにボケツを掘っているのです、それがおかしくて、ほら今もたばこを、

吸っているのを忘れて、またたばこに手をかけたでしょうというと、


真一朗があわてて、たばこから手をはなし、まいったなあ、メイにはかなわないよというと、ママと純がメイさんすご~い、私達はまったく気がつかなかったは、絶対油断はしない人、

だとばかり思っていたのよ、いがいと子供みたいな所があるとは思っていたけど、純が早く気がつけば上手くゲットできたかもしれないわ、メイさんはなかなかの策士ですねと言うと、

みんな旦那様を見ていて覚えたのですと笑ったのです、真一朗はまいったなあ~としきりに頭をかいていたのです、





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