陽炎の森(現代偏)11 お客さんが入って来て店も混んできたので、ママいそがしくなったからそろそろ帰るよというと、いいんですよ、今入っている客は私と純ちゃん狙いなんですよ、少しば
陽炎の森(現代偏)11
お客さんが入って来て店も混んできたので、ママいそがしくなったからそろそろ帰るよというと、いいんですよ、今入っている客は私と純ちゃん狙いなんですよ、少しばかり金をもって、
いると思って、シヤンパンかワインをとればいう事を聞くとおもっているんですよ、好きな男ならお金なんていらないという事のわからない無粋な男です、真一朗さんが帰ると、あの、
厭な席につかなくてはいけないの、
お願いもう少しいて、そのうち諦めて帰るからと頼むので、まいったなあというと、旦那様今は諸国巡察しているのです、この時代は刀で打ち据える事はできませんから、いるだけで、
人助けが出来るのですというので、そうだねというと、旦那様私が芸者になって席にいってもいいですかというので、なるほど、メイに注意を向かせれば、お二人にチヨッカイは出さ、
なくなるかもしれないというと、
ママが奥様にそんな事させられませんよというので、大丈夫です芸者でお座敷には何回も出ているのです、私をめがけて今度着たら、流れ女でまたいつ来るかしれないと言ってください、
またいいよられたら、この前の女が気にいっているのでしょうといえば、はずかしいのでおとなしくなりますよと笑ったのです、それではママ、新人のメイですと紹介してください、
と言ったのです、
いいのと真一朗に聞くので、メイはプロだから心配ないよというと、なんという夫婦なのといい、それではと、客のところへメイを連れて行き、新人のメイさんです、やまちゃん、
泣かせないでねと言って、隣に座らせたのです、メイですよろしくお願いしますと挨拶すると、名刺をだすのでうけとり、まだ名刺はないのですというと、いいんだよ、しかし、
べっぴんさんだなあ、僕の好みだよというと、
となりの女性が、やまちゃん、彼女は入いったばかりだからねと言うので、いいのですよとにこにこ笑うと、よ~し、シヤンパンを入れようというので、そんなもったいない事をしては、
いけませんは、ここのウイスキーで十分ですよ笑い、いただきますと水割りを作り、乾杯したのです、やまちゃんはいまどきに欲のない子だなあ、せっかくシャンパンといったのに、
後でママに怒られるぞというと、
ママはそんな事では怒りませんよ、山本様が楽しくのんでくだされば喜んでくれますとにこにこ笑うと、いや~、気にいったというので、そんなに簡単に人を好きになってはいけませんよ、
ひよっとしたら、とんでもない悪女かもしれませんよといい、どんなお仕事をされているのですかと聞くと、IT関係だよというので、ITとは何の略語ですかと聞くと、インターネット、
テクノロジーと言って、
日本語になおすと回線網技術だよというので、なんだかピントとこないですねというと、そうかなあというので、今は情報の時代でしょう、情報技術ならピントくるのですがというと、
いけない、そうだインターネットではなくインフオメイション、テクノロジーだ、すごい、僕が間違っているので、キズつかないように柔らかく訂正してくれたのだ、ありがとうと、
いうので、ええ、私の言った事が本当なんですかと驚くと、
また謙遜してと喜んでいたのです、となりの女性がメイさん、すご~いというので、偶然ですよと笑うと、このやまちやんは、いつもは人のおしりをさわったり、胸をさわるのに、メイ、
さんが来たらピッタリなにもしなくなったのよというので、それは私に魅力がないからですよと笑うと、そんな事ないよ魅力で一杯だよ、またこんど来たら宜しく、大分時間もたった、
から帰るぞというと、部下らしい8人が立ち上がり、帰っていったのです、
そして隣の女性があやですよろしくといい、あのお客さんを紹介してくださいというと、あやがママを見て、ママがうなづいたのでメイをつれてもう一人の団体の席へついたのです、
それを見ていたママと純がすご~い、ほんとうにプロだわ、あの男が子犬みたいにおとなしくなって帰っていったわ、どこで知り合ったのと聞くので、渡良瀬の森だよというと、
古河にも繁華街があって、芸者もいるのだと感心していたのです、
しばらくして、メイのついた団体客も帰り、席に戻ってくると、こんなもんで良かったですかというので、すご~い、本物の芸者さんねというので、いやですわ、ほんの物まねですよ、
と笑ったのです、しかし、旦那様はあんな事して、焼きもちは焼かないのですかと尋ねると、仕事ですから、分かってくれるのです、心はいつも旦那様の物なのですというと、純が、
本当に熱い、熱いわとママのセンスを借りて仰いだのです、
しかし真一朗さんはいい人と出あったのね、神様はいるんだは、メイさんその名刺に携帯の番号が書いてあるので、真一朗さんと喧嘩したら電話して、すぐに大阪に来るのですよ、
二三日家出してお灸を据えてあげなさいとママがいうと、そうしますとメイが言ったので、真一朗が、おい、おい、メイによけいな入れ知恵をつけないで頼むとママに言ったのです、
それでは時間も遅いのでこれで帰るよ、おあいそと言うと、お代はいりませんというので、それは困るというと、さつきメイさんにアルバイトしてもらったのと相殺ですよと、笑った、
のです、それでは遠慮なくご馳走になるよ、また来るよと言って店を出て、タクシーにのりホテルに向かったのです、ホテルでタクシーを降り、コンビニでお酒とツマミを買うと、
メイが旦那様私が払いますと、サイフを出したのです、
払い方も胴に入って来たねというと、帰りに旦那様がお手洗いにいったでしょう、あの時ママが2万円渡すので受け取れませんというと、今日は本当に助かったわ、真一朗さんは絶対、
受け取らないので、お願いと無理やりポケットに入れたのです、あんまり断るのも失礼と思って受け取りました、すみませんというので、あのママらしい、いいんだよ、よっぽど、
うれしかったんだろう、
しかしこの世界に来ての初めての給金だねと笑うと、まえの世界でも給金なんて貰った事ありません、嬉しいですと喜んでいたのです、部屋に帰り、シヤーワーを浴びてサッパリして、
今日はご苦労様といい、乾杯するとぐうと飲み干し、おいしいというので、自分で稼いだ金で飲む酒は美味しいだろうというと、また格別ですねと笑い、あんな場所の女の人は厭な人、
ばかりと思っていたのですが、
いい人も一杯いる事が分かりました、あんな所に出入りするとメイが怒ると思って、安心させる為に連れていったのでしようと言うと、なんで分かったの、出入りしてはダメなのと、
聞くと、だめですといったのです、なあ~んだ読まれていたのかと、酒をぐっ~と飲むと、ケラケラ笑い嘘ですよといい、ところで旦那様、わたしが他の殿方と話しているとき焼き、
もちはやかなかったのですか、
と聞くので、焼かないわけないだろう、人助けと思って我慢していただけだよというと、嬉しいと抱きついてきたので、抱きしめて唇をあわせ、ベットに抱き抱えていったのです、
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