陽炎の森(現代偏)13 もう食べられませんと純とメイが言うので、真一朗が店員さんにおあいそと言うと、ママガここは私がというので、真一朗が駄目だよここは僕の面子をたてさせてと言う
陽炎の森(現代偏)13
もう食べられませんと純とメイが言うので、真一朗が店員さんにおあいそと言うと、ママガここは私がというので、真一朗が駄目だよここは僕の面子をたてさせてと言うと、ママが昔と、
全然かわらないのね、遠慮なくご馳走になるはといったのです、純がこの近くにおいしいアイスクリームがあるのよ、私がご馳走するすから、そこでお茶しまそうと言うと、メイが、
抹茶アイスクリームはありますかと聞いたのです、
純がもちろんと答えると、実は抹茶アイスクリームが大好きなんですとメイがいうので、真一朗がもう食べられないといっていたよと笑うと、ママが女の子はデザートは別腹なのよと、
笑ったのです、早くいきましょうとメイが嬉しそうな顔をしたのです、カフエに行きアイスクリームを頼み話ているともう3時過ぎです、ママと純に別れを告げ梅田にもどり、
有馬温泉にバスで向かったのです、有馬屋という旅館を探したのですが有りませんでした、老舗の旅館を尋ねると、灘パークホテルが昔からあるという事なので宿泊する事にしたのです、
チェクインをすると、6階の和室に仲居さんが案内したのです、下を谷川が流れており、あちこちでお湯の煙が上がっていました、まだ時間が早いので散策する事にし、ホテルを出て、
街に出たのです、
看板に正保の一番源泉と書いてあり矢印があります、その方に歩いていくと、源泉井戸があり石碑が立っています、書いてある文字を読むと、正保5年公儀より下された資金にて、源泉の、
開発が灘屋五兵衛により行われ6つの井戸のうち、最初に作られた源泉井戸であると書いてあります、メイがあの時の博打の金が良銭になったのですねと言ので、そうだねと答え、
灘パークホテルは灘屋の子孫がやっているのかも知れないと言ったのです、
ホテルに戻り、温泉に行くと沢山のお湯があります、谷川を降りて行くと露天風呂がありましたので入ると、湯加減もよくいい気持ちです、いくつかのお湯にはいり、すっきりして部屋、
にもどると、メイも戻ってきていました、いい温泉だったよというと、そうでした、肌もつるつるになりましたよと嬉しそうに言ったのです、失礼しますと女の人が入ってきて、当ホテル、
の女将です、本日は御宿泊頂きましてありがとう御座いますと挨拶するので、
いい温泉でした、サツパリしましたよというと、それはよろしゅう御座いました、村上真一朗様のご先祖様に、江戸時代の古河の土井様に奉公していた方はいませんかと聞くので、さあ、
分かりませんというと、そうですか、この源泉を開発する元になった資金はここを巡察された、村上真一朗様より、灘屋五兵衛が頂いたものなのだそうですといったのです、同姓同名、
ですねというと、
そうですね、村上真一朗様という名前の方がお泊りになるのは、お客様が始めてなのです、何かの縁かもしれません、灘屋五兵衛は当ホテルの500年前のご先祖なのです、当時の跡取り、
息子がイカサマ博打にはまったのをお助けくださり、この宿場の為に650両といいますから、今で言えば一億八千万円ものお金を出してくださったのだそうです、そのおかげで6つの源泉、
を掘り当て、今もこうしてコンコンとお湯が出ているのです、
これも何かの縁です、精一杯おもてなしをいたしますというので、ありがたい事ですが、あまり気を使わないで下さいと笑ったのです、食事の用意が出来ましたらお呼びしますので、
2階の宴会場までお越しくださいといい部屋を出ていったのです、メイがヤッパリ何か書置きがあるのでしょうかと言うので、分からないけど、後で聞いてみようと返事したのです、
食事の用意が出来たと仲居さんが呼びに来たので宴会場に行くと、大勢のお客さんが膳をかこんでいます、舞台には引田天公マジックショーと書いてあります、マジックショーてなん、
ですかと聞くので、手品だよと答えたのです、食前酒で乾杯すると、前菜から料理が運ばれて来て、山の物、海の物と出て来て、最後に但馬牛のステーキが出たのです、とてもやわら、
かくて美味しいので、メイが口の中で溶けてしまいますとビックリしていたのです、
食事が終わるとマジックショーの始まりです、トランプのマジックから始まり、箱抜け、最後には美女が箱に入りノコギリで切断するマジックです、メイがキヤーといて目を瞑るので、
大丈夫だよ、手品だから切れないのだと笑うと、真っ二つになったはずなのに、美女はピンピンしています、どうやっているのですかと聞くので、それが分かれば手品にならないよと、
言うと、でもすご~いですねと感心していたのです、
食事が終わり、もう一度温泉に入って部屋で酒でのもうと部屋に戻ったのです、タオルを持ってもう一度温泉に入り、ゆっくり浸かって部屋にもどると、メイも戻ってきていました、
じあ、酒でもたのもうと注文の為電話を取ろうとした時、失礼しますと女将が仲居を連れ入って来て、膳を前においたのです、酒のつまみの鯉こくです、谷川でドロ抜きしてあります、
この酢味噌で食べると臭みはありません、また酒は谷川の水で冷やしてありますよ、
これを教えたのは真一朗様でしようと笑ったのです、それは500年前に立ち寄られた方でしょうというと、その方が私の目の前にいらっしやいます、不思議な事ですといい、失礼します、
と傍に来て、真一朗の浴衣の胸を広げたのです、メイが旦那様に何をするのですかと言うと、ほら胸にホクロがあるでしょう、そのお方も胸にホクロがあったそうです、といいどうして、
500年前の方がここにおられるのですかと聞くので、
しかたない、お話しましょうと、タイムスリップの話をしたのです、そうですか信じられない事ですが、現実なので信じるしかありません、あの後灘屋五兵は有馬屋の女将と祝言をあげ、
有馬屋は灘屋と一緒になったのです、有馬屋の女将が台所で酢味噌を作っている真一朗様の胸元のホクロを見たのだそうです、次に公儀の巡察で宮本伊織様と笑美様がたち寄られました、
が真一朗様は二度と来られなかったそうです、
伊織様に聞くと、遠くに旅だたれたといわれたそうで、お亡くなりになったのですかと聞くと、そうではないのだがと口を濁されたので、笑美様が遠い国にいったのですと笑っておいで、
だったそうです、それが日記に残っているのです、遠い国といっても当時は鎖国していましたから外国ではないのではないかと思っていたのです、この前ドラマで仁というのをやって、
いまして、
それをみてヒョットしたらタイムスリップと言う事が本当に出来るとしたら、遠い国とは未来の事なんだろうかと思っていたのです、そして真一朗様が現れたというわけですと女将が、
話したのです、私もなぜあの渡良瀬の森からタイムスリップしたか分からないのです、ともかく、頂きましょうといい、女将が二人に酌をしたので飲むと、冷えていて美味しいので、
これは美味しいといい、
鯉こくをつまむと泥臭さはまったくなく、歯ごたえがあってとても美味かったのです、美味しいですねというと、真一朗様が教えたのですよ、しかし真一朗様がここに立ち寄らなければ、
灘屋と有馬屋の女将が祝言を挙げることもなく、私は存在しなかったかも知れないのです、ここにいるのは真一朗様のお陰ですよと笑ったのです、女将も一杯と盃を渡すと、ありがとう、
ございますと、盃を干し、ご先祖様の話を聞かせてくださいというので、この宿場での経緯を話したのです、
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