-王と賃貸屋-
王都リ・ワールド…元の世界にいつか帰還するために転移者だった先代の王達が付けた名称である
なぜかこの王族で生まれる王子、王女は転生者が多く、またその結婚者達は貴族や周辺国のから向かえるのではなく同じく転生者、転移者が選ばれる、帰還することをあきらめていない者たちだ…
山脈や鉱山、森があり、海があり、王都周辺には多くの街、村、周辺国との同盟、国益も活発に行われている。山のダンジョンと森のダンジョン、海のダンジョン、新しい物には魔王が住むダンジョンもある。
何時かユクド・ヘイラに存在する大地、国々に知れ渡り数多くの人々が集まる。冒険者や商人、旅行者、この王都には数々の種族と転生者、転移者で今日も王都は人々に溢れていた。
「今日も平和だな…」
「そうだな…」
「暇だな…」
「そうだな…」
平和な王都、そして王城、警備の兵士たちはだらけていた…兵士二人に上司らしきものが近づき拳骨を落とす。
「「いてっ!!」」
「おーいお前ら~サボるなよ~サボりたくなるのは解るが~」
「「へーい」」
兵士達二人が警備巡回に戻るそんな二人を見送り兵長は深い溜息を漏らし…
「仕事をがんばるようならオープン予定のラーメン奢ってやるか…それにしても平和だな~~~~」
兵長は青く晴れ渡る空を眺める、王城は今日も平和だ…
「まったく奴ら…平和だからと言って怠け追ってからに…」
「まぁーまぁーそんなにしわを寄せちゃーだめだよ宰相殿…」
「しかし…リーナ様…王がそういうのであれば…」
マントを羽織り王座に座る黒髪の女性リーナ=ワールド…リ・ワールド現王位に就くのは女性だ…その目は赤く神からは獣の耳がでている。転移者である先代国王と転生者で獣人ある妃から生まれた混血児である。
その王に使える宰相、エルフ特有の長い耳、長い緑の髪…口調は年寄りのそれだが外見は凛々しいととのった顔、杖を構え高価なローブを着こむ…魔法の使い手であり大賢者の称号を持つ賢者クエス=エインズと言えば知らない者はいないとされる。
「平和は良い事じゃない、それよりラーメンまだかな? 私も楽しみなのよね三朗の店」
「ああ~こないだ来た二人組…といってもいいですかねアレは…転生者でも物とは…まるで伝え聞く西の大地の聖剣みたいですな」
「まー物に転生するのは珍しくもないらしいけど…」
「しかしリーナ様…」
控えていた筋骨隆々の男が前にでる、騎士長ジャン=バンダム、剣を使えば王都の中で5指に入りその指揮も一流、美しい妻、ギルドの受付をしている息子、その見た目と姿はオーガに見えるが愛妻家とも有名
「こないだも王城に侵入者がおり…王にはご迷惑をお掛けしました」
「まー侵入者というよりはわざと入らせたのもあるんだけどね…最近良からぬ動きをしている人達がいるから…」
「ですが…」
「それにイズミに頼んで作ってもらった物もあるしね」
「それはいかような…」
「またイズミ殿にご迷惑をお掛けしたのですか? 」
クエスとジャン、控えている者たちがリーナに注目する、イズミとは王都で賃貸屋を営む女性だリーナとは同じ世界からの転生者、転移者という縁もありお忍びで店に遊びにいったりイズミが城へ出向いており親しい関係を築いている。
「え? 見たい? 見たいの? え~どうしようかな…」
と言いつつリーナは楽しい顔をしながら自信の後方へ回ると…なにやらレバーがある…「またそんな物を謁見の間に…」とクエスが頭を掛ける…
「じゃーお披露目しよう!!」
そして王がレバーを操作すると重い音を響かせ王座後方の壁が開いていく…そこに立つのは…
「「これは!!」」
そこに立つのは太い足、太いうで…その方にはショルダーアーマー、鋭利な棘が複数付いており
顔と腰にはチューブ、ヘルメットのような顔に一つ目、ルビー鉱石で作られた全身は赤く頭部には1本角が生えている。グボーンという音とともに一つ目が点灯した
「「3倍で動きそう!! 」」
「どうだ~いいだろ~男心がくすぐるだろ~」
「「いやいやいや」」
「このフォルム…いいよね~たまらないよね~イズミの作った巨人像もいいけれどやっばりロボットでしょ~」
うっとりとした表情でザ〇を眺めるリーナ…クエスとジャンは顎が外れるぐらいまで口を開きながら像とリーナを観ている。賃貸屋に設置された巨人像と同じく不審者が現れれば起動し通常? の3倍で背後を取り捕獲する強力な防衛装置として作成を依頼したそうだ。
「あ~いいな~これはイズミに頼んだけど自分でも作ろうかな~プラモデルやりたいな~」
「「さようで…」」
リーナ=ワールド、美しい容姿と黒い髪、転移者の父と転生者で獣人の母をもち獣耳をもつケモ耳属性、赤い目と高いステータスを持ち、この王都リ・ワールドで王位に立つ王女、前の世界ではアニメやゲームが好きであり賃貸屋イズミとは親友になったそんな彼女いいや…そのステータスには【転性者】の称号がついている。そんな彼はザ〇に頬ずりをついており、その姿を見ている城の物達は何を言う事もなくその姿を苦笑しながら観る事しかできなかった…王城は今日もヘイワデス
大臣の日記より…
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