-日に向かって④‐
イズミお姉ちゃんとアキトさんに言い放った女の子? 男の子? …たぶんあれがクロ―ドという人なんだろう…すごく戦いになれているようで自信の何倍もの大きさの魔物の攻撃を交わしながら正確に当てている。
だけどイズミお姉ちゃんやアキトさんと比べるまでも無く…二人なら数回の攻撃で倒してしまうのだろう…そんな二人を足手まとい扱い…なんかイラッとする…
魔物との攻防はまだ続いている、魔物も大夫弱ってきているようだけど
「足手まといね…」
「足手まといか…」
軽くショックを受けている二人…顔を見合わせるとこないだ教えてもらったジャンケンというものをやり始めた…数回の勝負のあとアキトさんが買った見たいけど…あ…魔物に走り出した…
手をくるくると回しながら魔物に向かっていく…助太刀にいくのかな?
「おい! 足手まといだと言ったよね? 武器も持たずに邪魔だよ!」
男の子なのかな? クロ―ドちゃん? くん? が怒気を込めて叫んでいるけどアキトさんは足を止めない、イズミお姉ちゃんも観ているだけ…そして魔物に接近したアキトさんは…
「パーンチ!」
殴った…
見た目に反してすごい打撃音が鳴り、アキトさんの拳を受けた魔物は錐揉み開店しながら周囲に肉片をバラまき…そしてダンジョンの壁に激突する…ただ殴っただけですよね…ギギギっと錆びついた音が鳴りそうな感じでイズミお姉ちゃんを見ると…座り込んでいる…お腹を押さえながら…笑っているようだ
「な…な…な…殴っただけでキマイラを倒すだと?! 」
ん~男の子かなクロ―ド君が魔物、キマイラの死骸とアキトさんを驚愕の顔で交互に見ている
「これでも足手まといかな? いちよう君のお父さんより強いんだよ俺たち」
キリっとした顔、白い歯を見せながらカッコいいポーズを取ってクロ―ド君にしゃべりかけるアキトさん
「な…親父を知っているのか? 」
クロ―ド君の問いにイズミお姉ちゃんが答える
「ま~東の大陸にいくのであれば馬鹿息子を見かけたら宜しくとは言われたけど君がクロ―ド君かな? 」
「ああ、そうだよ…」
「君のパーティーの人達が救助応援を頼まれてねここまで来たんだよ」
「あいつら無事に出れたのか…よかった…」
床に座り込むクロ―ド君にイズミお姉ちゃんが回復魔法をかけている。よく見ると体中に怪我をしている
「自己紹介がまだだったね、私はイズミ、キマイラを殴って倒したのがアキト、それでこの子がヒナタ」
「俺はクロ―ド、冒険者をやっている…知っての王都の騎士長ジャンは俺のクソ親父だ…似てないだろう」
「「うん」」
似てないだろうの問いに二人はすごい速さで返答した…どんな人なんだろう?
ダンジョンはまだ奥があるようだけど、クロ―ド君をつれて地上に戻る事になった。
途中で待機してもらっていた冒険者さん達とも合流して生還を喜ばれた、帰りが遅いから心配してくれていたらしい。
近くの村に行くまで同行することになり、クロ―ド君にいろいろ喋りかけられたが、まだ人と喋るのは苦手で、イズミお姉ちゃんとアキトさんいがいは信頼していない。暗い顔とか目つきが悪いとかいろいろ言われた。
クロ―ド君のステータスを見たら私より弱かった…向うも見たのか途中から態度が変わった…最初は弱いものを見るような、庇護する対象のような扱いだったのが敵対心というかやけに勝負を挑まれた…戦ってみたいきもするけれどたぶん私が負ける、私はまだまだ戦いについての経験がないから…
村について冒険者達とお別れと思っていたけれどクロ―ド君はこちらの旅についてくるらしい。
もともと王都リ・ワールドに戻るつもりだったらしい。
私とクロ―ド君は一緒にイズミお姉ちゃんとアキトさんの二人からいろいろ教えてもらい、戦い方や力の使い方を学んでいった。
一時期はお父さんから剣を、お母さんからは魔法を教わっていたらしいけど家出をしてそれからは自己流で学んでいたらしい、クロ―ド君は時折、私に話しかけてくれたり教えてくれたり、仲良くなってきた
「君はいらない…」
「え? な~に~? クロ―ド君」
「君はいらない」
「クロード?」
「ちょっと固いな…なんか愛称を付けろよ」
「ん~~~~じゃ~クロで!」
「ま、いいか、ヒナタこれからも仲良くしてくれよな、同年代の奴とはあまり縁がないんだ」
「そうなの? 私も友達とかいないんだ…よろしくねクロ」
私達が喋っていると後ろの方で歩いていたイズミお姉ちゃんとアキトさんは生暖かい目で見ていた…なんか恥ずかしい
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