-冒険者ギルドの受付-

‐リ・ワールド 冒険者ギルド‐

今日も数多くの冒険者とそのパーティーが訪れている


---------

俺の名前はクロ―ド=バンダム、ギルドの受付をやっている。


元冒険者の実力を買われて受付兼数々の依頼に対する冒険者へのアドバイザーをしている。

自信の容姿は母親似で細い滑らかな金髪と高い鼻、蒼の眼と小柄な体…筋肉ムッキムキのオーガのような親父に似なくってよかったとは思うが容姿のせいなのか。「え? 男? マジ?」「エルフ?!」「ギルドの受付って言ったら女の子が定番だろ!! 」「男の娘…」「休みは何時? 叔父さんと冒険しないかい? 」よく女と間違えられる…最後のおっさんはダンジョン攻略の誘いだと思い同行を約束したら……屋敷に招かれ…なんで脱ぐ?!…ハァハァいいながら襲ってきたからとりあえずボコボコにしておいた。

ギルドの同僚たちやギルドマスターには今でも酒の席では笑い話として話されているが今だに似たようなことが多々ある…この容姿で嫌なことはあるがこの仕事もやりがいがある…


壁に貼られた予定表を確認すると思わず溜息がでた


「……はぁ~日付が進むのも早いよな」


今日は前回から30日、そろそろアイツが来る…。

そんなことを考えているとギルドの扉をあけて入ってくる賃貸屋で働く獣人のヒナタだ…俺と目線があうと真っすぐこちらへやってくる…


「やっほ~クロ~~元気してる? してる?」


「来たか…」


「なんで嫌そうな顔をするかな~~」


「え、嫌だからだよ」


「え…」


「…」


「…」


クロとは俺の相性だ、この流れも何時ものやり取り…嫌ではないのだが俺自身こいつが苦手だ初見で俺が男だと初見で見分けた数少ない人物ではあるが俺が女と間違えられているのを目撃するとニタニタとした笑い顔を見せてくる。

こいつは家賃の集金以外にも休みの日や休憩時間によくギルドに顔を出す。

俺とそう変わらないぐらい小柄な体系なので近くに落ち着くんだよなコイツ…周りはガタイの良い奴らばっかだし女性の同僚といると家族と間違えられる、同僚は嬉しいような悲しいような表情をするが…


「ほれ、マスターから預かってるよ家賃もって早く帰れ!! 」


「いやいやいや帰らないよ? ちゃんと確認しないと…」


「仕事は真面目なんだけどな~」


「ん? な~に~? 」


「なんでもねーよ」


俺を除く深紅の眼が不思議そうに除いてくる、俺の蒼い目に対して綺麗な深紅の眼…

一番最初にであった時は何もかも諦めたような今とは想像できない暗い目つきをしていた…

俺は今のヒナタの方が好きだ…恋愛感情ではない…


「ん~? まっいいいや」


麻袋から大金貨を出し数え始める…おいちょっとまて


「ここでやるなよ! 目立つだろ! 奥の来客用の所でやれよ! 」


「え~~ここで渡したのはクロじゃーん」


「いいから奥! …飲み物は何でもいいか? あまり長いするなよ仕事の邪魔だ」


「なんでもいい~ありがと~」


「…ふん」


ヒナタを観ていると何故かきつくあたってしまうがなんでだろうか…そういえば新作の飲み物があったなあれを出してやるか…あとクッキーがあったなどこに置いてあったか…


----30分後-----


「クロ~数え終わったよ~たしかに受け取ったよ~あとクッキー美味しかった~」


「おう、気を付けて帰れよ? 迷子になるなよ? 」


「ならないよ!子供じゃないよ?」


ヒナタは麻袋を腰にさげたポーチに大事そうにしまいギルドを出ていく。

なんか同僚達と冒険者達がこちらを見てニタニタ見ている…なんだその顔はぶっとばすぞ?!


「俺もそろそろ寮をでて住居借りるかな…よし」


休日は賃貸屋を観に行ってみよう…ギルドの寮もいいのだが起きたら仕事場、寝るのも仕事場、休みも仕事場で目覚めるのは少し精神にダメージがくるし金も大夫たまったし検討しよう、ヒナタが住んでいるはどこだっけか…


「なんだあれ?」


依頼掲示板の前に冒険者らしき男と…包丁? 浮いてるけど?…と眺めていると


「すまない!この王都で冒険者登録をしたいのだが…お嬢ちゃん登録たのめないか?」


「あ、はい!承りま…いやあの俺、男です」


「なんだと?! それは悪かった俺の名前はカイルこれからこのギルドに世話になる」


「それではこの魔道具の上に手を添えて…」






‐リ・ワールド 冒険者ギルド‐

今日も数多くの冒険者とそのパーティーが訪れている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る