‐店舗の警備を強化しよう‐
いつも通りの平和な王都、私イズミは今日もコーヒーを飲みながら王都新聞を読む
ふむ…ダンジョンを攻略したらしい北の大陸のダンジョンか
次に《深夜の城に侵入者、王が大激怒》…あそこの兵士達はかなり優秀なんだけどやるね~侵入者。
《来週オープン ラーメン三郎》三郎さん達の店もついにオープンか…あの組み合わせには驚いたけど、ふむラーメンね~昼休みに行ってみるかな。
他にはこれと言って情報もなく新聞をデスクに置き一息ついていると店の方から元気の良い足音が聞こえて来たと思っていると。ガンッ…ゴトンッ
「て~んちょ~何のんびりしてるの? サボり? サボり?」
少女、ヒナタが店長室に入室してきた、肩まで伸びた少し青がかった銀髪、凛々しい繭、スポーツ系のなんというか私が教えた知識の影響か昔のJKぽい喋り方と格好をしている。綺麗な髪から人族には無い獣の耳がピョコピョコ動いている、彼女は狼系の獣人族であり血縁関係は無いが私の家族だ、何かあったのか真剣に詰め寄ってくる…のは良いが部屋の扉壊れたのだけど?
「ヒナタどうしたの…てか扉なおしてね」
「それはさておいて~てんちょ~また王都に来たばかりの新参ものの貴族がこの店をよこせ~って来たんだよ~手加減して追い出すのも面倒くさいからどうにかしてよ~肉球さわるな~」
肉球をモフモフ触りながら聞いているとどうやら店に貴族が来たらしい。
まぁそれほど珍しいわけでもなく?店を閉じてる時とか深夜に忍び込んでくるのとか?
雇った冒険者をつれて実力行使?してくる輩が貴族以外にもいるけれども。
「面倒くさいか…本気で殴れないものね警備とか雇うのも嫌だな」
「どうにかしてよ~あいつ等くさいんだよ? ベタベタなんだよ? くさいんだよ?」
「臭いのか、ベタベタなのか、やだねそれは・・・それじゃ何か警備の対策でもするかな」
そして店舗の強化のため思考を開始したわけだが
どうしたものか、閉店時の防犯としては小型魔法陣を利用したセンサーで警報がなるようにしてあるし
店舗兼家でもあるココはぶっちゃけ私たちが住んでいるから警備もへったくれも無く大丈夫なのだが
ステータス上の問題があり、やりすぎてしまうのだ…オーバーキルってやつ。
この世界では血で血を洗う戦いは無く、人族でも獣族でも魔族でもなんでも法で守られており殺してしまったりしたら重罪だ。
私と店員達はステータス上はかなり上位にあり、正直手加減をしないとデコピン1発で殺してしまう。
チート能力て不憫だよね……争いがないと……
というわけで人払いようの警備員または警備システムを考えないといけないんだけど
警備員をあまり私たちの事情を知らない人達を雇いたくないんだよね。
「そうだ!雇うのが無理なら作ればいいんじゃない!」
「てんちょ~もっとなでて~お腹のところ~」
思考している途中も私はヒナタをモフモフなでなでしていたらしい
----1時間後 王都近くの山岳にて----
「到着しました山岳地帯!!イメージしやすいようにイラストも準備!巨人像作るぞー!」
1人山岳で叫ぶ私…
はてさて私が警備強化のために考えたのは巨人像だ!巨人といっても店舗の入り口を出入りできる
大きさの2mぐらいの物を作ろうと思う。
なぜわざわざ山岳まで来たかと言うと資材が無い、あるにはあるのだが私のアイテムボックス
これまたチートスキルではあるのだが無駄に岩とかをストックしてあるわけではなく。
ルビー鉱石とかサファイア鉱石とか銅や銀、金とか白銀、オリハルコンなどもあるわけで…
高価すぎるよね?! 伝説級すぎるよね?! いや転生者とか勇者とか結構いるから伝説じゃないんだけどすでにある意味で業界ではユニ〇ロなんだけど。
「とりあえず適当に岩を採掘していこうか」
アイテムボックスから愛剣を取り出す、魔剣14号オリハルコン制切れ味MAXの優れモノ
固そうな岩でもあら不思議!豆腐のように切れていきます。
「2体分ぐらいでいいかな?それと魔法陣を書いて・・・」
適当に積んだ岩の周りに魔法陣を書き込んでいく想像の魔法陣、想像したものを物質変換、構築し作り出す物、私の賃貸物件建築時にも使用している物だ。
「想像!クリエイト」よし出来た!!我ながら良く出来たかな?さっそく戻って起動してみようかな」
アイテムボックスに巨人像を入れて私は王都むけて歩き始めた
----1時間後 ISEKAI CHINTAI店舗前-----
「てんちょ~お帰り~できた?できた?」
「結構いい感じのが出来たよ~いま設置するね~」
店舗前に2体の巨人像を置いていくと、ヒナタや他の店員、店内客と店舗周辺を歩く人々も興味心身で見学にくる
「おい、あれ…」
「石像?オブジェかなにかか?」
「巨人?いやあれは巨人は巨人でも…」
見学者の声が聞こえてくるが私は起動呪文を唱えはじめる、2体の像の表面に魔術文字が浮かびあがり発光していく。
「起動せよ! ミスタ! ミスタ2号!!」
石像が唸りを上げて動き始める!見学していた者たちもそろって「おおおおお」と感性を上げる
「ン~ドウデショウ~」
「アリガトウ、イイクスリデス」
うまく軌道で来たらしい?生命は与えられないが簡単な命令などを受け付けてくれる喋る機能はタダの置物じゃつまらないから何個かバリエーションを組み込んでみた。
「よし!これで警備も万全ね!」
「…なんか、いや店長これはないと思うな、うん」
あれ……ヒナタの口調が標準になっている……そんなに変かな巨人像
「バッティングハシャープヨリスルドイ」
「イイクスリデス」
そしてISEKAICHINTAIの店舗まえには2体の石像が鎮座することになり、それからは実力行使にでる者たちは石像が装備する木製の棒でたたき出されるようになった。
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