概要
時間は過ぎてゆくものだからこそ瞬間の出来事が美しくなる
少しずつであるが確実に記憶と未来は異なっていく。それはおそらく、僕が彼女を想うほどに、大きなギャップとなっていくに違いない。16歳の僕は、自分が思うほどに彼女を大切にはできていなかったのだから。記憶とずれていく現実、変わりゆく過去とその未来に、僕はどう抗えば良い?
――問いはいつから素朴ではなくなったのだろう。
人は大切な人と一つになりたいと願う。そんな願望を潜在的に有しているのが人なのだと思う。しかし、一つになってしまうと大切な誰かの存在そのものが自分に溶け込んでしまう。自他の境界が消滅した瞬間、抱いている願望も同時に潜在性を失ってしまうのだろう。このアンビバレンスを人は愛と呼ぶのかもしれない。
もう一度初恋を経験したいあなたへ。SFのようなファンタジーのような現代ドラマ。
――問いはいつから素朴ではなくなったのだろう。
人は大切な人と一つになりたいと願う。そんな願望を潜在的に有しているのが人なのだと思う。しかし、一つになってしまうと大切な誰かの存在そのものが自分に溶け込んでしまう。自他の境界が消滅した瞬間、抱いている願望も同時に潜在性を失ってしまうのだろう。このアンビバレンスを人は愛と呼ぶのかもしれない。
もう一度初恋を経験したいあなたへ。SFのようなファンタジーのような現代ドラマ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!もしも時間を遡ることができるなら。
ある地点に戻ることができるなら、自分だったらどこに帰りたいだろうか。と考えたことがある。
もしも高校生に戻ったら、主人公のようにすぐに生活に順応できるかな。
その時の記憶なんてもう曖昧だと思っているけど、案外、身に沁みているものなのかもしれない。
先日、母校に行く用事があって驚いたのは、校舎の位置や何をしていたかが鮮やかに蘇ったことだ。
しかも体育館の匂いが当時のままだったから、特別な何かが自分が居た場所には潜んでいる気がした。
第7話の色彩の感覚が印象に残った。
こどもの頃、クレヨンで描いた虹の色はきっぱり7色で、そこにははっきりとした境界線があった。
でも、ほんとは色は混ざり合って…続きを読む