ある地点に戻ることができるなら、自分だったらどこに帰りたいだろうか。と考えたことがある。
もしも高校生に戻ったら、主人公のようにすぐに生活に順応できるかな。
その時の記憶なんてもう曖昧だと思っているけど、案外、身に沁みているものなのかもしれない。
先日、母校に行く用事があって驚いたのは、校舎の位置や何をしていたかが鮮やかに蘇ったことだ。
しかも体育館の匂いが当時のままだったから、特別な何かが自分が居た場所には潜んでいる気がした。
第7話の色彩の感覚が印象に残った。
こどもの頃、クレヨンで描いた虹の色はきっぱり7色で、そこにははっきりとした境界線があった。
でも、ほんとは色は混ざり合って徐々に変化していく曖昧なもので、それを知る大人になったことは、誇らしい気がする。
主人公がタイムリープした理由は何だったんだろう。
昔の姿に戻っても中身は今の自分。経験をしてきた過去を積み上げてきた自分。
そこに意味がきっとあるのだろうと、グングン惹きつけられる。
しかし、一歩ちがう行動をとれば、もうその過去は進んできた過去とはちがってしまう。
望むような過去にするためには、一体どうしたら良かったというのだろう。