概要
死にたいと思うのなんて、夕飯の献立を思いつくのと変わんないや
階段を一段上がる。わたしを振り返る。
階段を一段上がる。軽くつまずく。
階段を一段上がる。友達を振り返る。両親を振り返る。
階段を全段上がる。彼と、目が合う。
わたしは、わたしの中のわたしと言葉を投げ合う。
「生きていたいよ」「生きて痛いよ」
これは、「自分は世界に無くてはならない存在だ」と勘違いしていた弱いわたしの、長期的な自殺。あるいは、わたしを置いて変わっていく世界が及ぼした長期的な他殺。
階段を一段上がる。軽くつまずく。
階段を一段上がる。友達を振り返る。両親を振り返る。
階段を全段上がる。彼と、目が合う。
わたしは、わたしの中のわたしと言葉を投げ合う。
「生きていたいよ」「生きて痛いよ」
これは、「自分は世界に無くてはならない存在だ」と勘違いしていた弱いわたしの、長期的な自殺。あるいは、わたしを置いて変わっていく世界が及ぼした長期的な他殺。