ゲノム葬列 (第11回座談会公開済み)
エントリー#03
作品名 ゲノム葬列
作者名 丸山弌
作品URL https://kakuyomu.jp/works/1177354054882673506
作品のキャッチコピー、あらすじ
『遺体を火葬場へと運ぶ、喪服の二重螺旋 』
ほんの少しだけ未来の話。
ある時、松村は仕事をAIに奪われ、会社を不当解雇される。
新しい仕事を探す松村だったが、就職するためにはAIよりも優秀であると遺伝子的に証明する必要があると知る。
職業安定所で遺伝子整形を持ちかけられた松村は――。
新交通システム《ナヴィ》や次世代携帯端末、声も姿もないAIなど、現代からでも手の届く近未来技術が浸透した日本の都市の日常とライトなサイバーパンクSF。
七瀬夏扉さん主催の〈カクヨム計劃トリビュート/〉へ参加するために書き下ろした物語です。詳しくはタグへ!
作者からの一言、メッセージ
「彼の作品を読んで、心を打たれたのと同時に、作品からこぼれ落ちた世界がありました。言葉はそうやって伝染し、形を変えながらも確かに繁殖していくのかも。」
座談会
ななせ「え~~第~~256回~~今週の〈カクヨム計劃トリビュート/〉面白かった会議を始めます~~」
七瀬 「256回? そんなにこの座談会は開催されてないけれど……」
N氏 「そこは流せ。しかし、ここは『現代視覚文化研究会』の部室ではない。くじアンの話はしないぞ」
ななせ「はいはい! 仕切り直して第十一回の『座談会』を開催しますよー。本日のエントリー作品は『ゲノム葬列』。作者さんは丸山弌さんです」
七瀬「この作者さんの長編『星を見上げて』は読ませて頂いてるね。二つの星が並んでいるという世界観で、その片方の星から、もう片方の星を望遠鏡で覗いているという印象的なシーンから始まるロマンチックな物語だね」
ななせ「そうですね。覗いた望遠鏡の先には女の子がいて、主人公はその女の子に会いたいという願いをかなえるために、発明を発達させていくんですよね。発明は主にライニーカールっていう女の子が担うんですけど、彼女がとても魅力的なんです!」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882181667
七瀬「今回の作品は打って変わってシビアというか、リアリティのある物語になっているね」
ななせ「はい。あえて社会や人間の汚い部分を描いている気がして、すごく楽しめた物語です。個人的にはしっかりセックスをしたところにものすごい好感を持ってます」
七瀬 「性欲から逃げない姿勢は素晴らしいね」
ななせ「『ゲノム葬列』について少し説明をすると――AIが発達した未来で、人間はAIにどんどん仕事を奪われています。そんなAIに対抗するために、人間は遺伝子を整形して能力を底上げすることで価値を高めています。物語は遺伝子生整形をしていない主人公が仕事を失い、職を探しにハローワークを訪れ、そこで遺伝子整形を薦められるところからスタートします」
七瀬「本当にシビアな世界観だね」
ななせ「そうなんです。自動車の自動運転なんかも発達していて、ドライバーも必要ない時代です」
七瀬 「僕たちなんか真っ先に仕事を失いそうだね」
ななせ「……怖いですよね。この作品には、作者の未来予想が詰まっているような気がします。登場するガジェットや技術だけでなく、作者の思想的なものも含めて」
七瀬 「作者の思想?」
N氏 「物語の後半、遺伝子整形を終えた主人公が仕事を得るためにハローワークに再び訪れる時に交わす会話のやりとりはメッセージ性に溢れている。未来予測的な物語であり、思想的で示唆的な物語として読んだ」
ななせ「あの部分は、作者からのエールにも感じますね。この物語で示唆された未来がやってくるのは、そう遠くのないのかもしれません。僕たちもAIに仕事を奪われないように自分の価値を高めていきたいですね」
七瀬 「どうだろうか? 果たして僕たちにそんなことができるだろうか……」
ななせ「せっ、せめて、段ボールとブルーシートの中で生活をしない程度には自分の価値を保っていきたいです……」
七瀬 「今回の座談会はこの辺で打ち切ろう……じゃないと……」
ななせ「…………」
N氏 「…………」
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