模倣因子 (第8回座談会公開済み)

エントリー#11


作品名  模倣因子

作者名  @kuronekoya

作品URL https://kakuyomu.jp/works/1177354054882696221



作品のキャッチコピー、あらすじ

『なんかそれっぽいこと言ってるけど、中身はスカスカだから』


七瀬夏扉さんの『カクヨム版伊藤計劃トリビュート』に参加してみました


https://kakuyomu.jp/works/1177354054882669654


が、レギュレーション違反(ジャンルが創作論、文字数も2000字弱)だし、要するに何が言いたかったの? と問われれば、目をそらして口笛でも吹くしかないし



作者からの一言、メッセージ


「つまりは、伊藤計劃と水玉螢之丞が亡くなって寂しい

そして、SF界は偉大な書き手と評論家(水玉氏は死んでも評論家とは言われたくないだろうけれど:もうお亡くなりになったけれど)を失ってしまった


そういうお話」



座談会


ななせ「さぁ、今夜の第八回『座談会』も張り切って行きましょう」


七瀬 「夜のように深く静かに語っていこうか」


ななせ「七瀬さんは前回、ずいぶんあらぶっておられましたもんね……」


七瀬 「記憶にないなあ。おそらく作者がキャラクターの設定を間違えたんだろう」


ななせ「コラコラ、メタ的な発言は止めなさい。さぁ、さっそく今回のエントリー作品を紹介しますよ。作品名は『模倣因子』。作者さんは@kuronekoyaさん。めちゃくちゃカッコイイタイトルなんですけど、創作論での参加です」


七瀬 「創作論とは意外だったね。あと、作者さんとはツイッターでも親しくさせて頂いてるね」


ななせ「そうなんです。最近は近況ノートでやり取りもしてましたね。そんな@kuronekoyaさんが、亡くなった二人の人物――水玉螢之丞氏と伊藤計劃氏を思いながら『センス・オブ・ワンダー』について考える作品です」


N氏 「水玉螢之丞氏は、肺がんで亡くなられた漫画家だ。評論家で翻訳家の大森望氏によってSFファンであると見出され『SFマガジン』で連載を持つようになる。SF小説のイラストも手掛けているな」


ななせ「うわー、『ウィキペディア』そのままの説明ですね……」


七瀬 「ネットの集合知に頼ることは悪いことではないさ。人一人の知識なんてたかが知れているのだから。その思念の総計かずはいかに多きかな、我これをかぞえんとすれども、その数はすなよりも多し……」


ななせ「『旧約聖書』から詩篇の引用ですね……って、そんなことは、どうでもいいんですっ! この創作論では二つの要素――前述の『センス・オブ・ワンダー』と『ミーム』という言葉を使って、伊藤計劃氏の作品の本質的なものを語ろうとしているんです」


七瀬「『ミーム』というと『模倣』という意味を持つ言葉で、遺伝子ではない遺伝情報のことを差す言葉だね」


ななせ「そうです。この創作論では『バズワードの核をなすもの。人に伝えたくなる情報。』と定義しています。言ってしまえば、この『トリビュート企画』そのものが『ミーム的』であり、そして伊藤計劃氏の作品自体が『ミーム』に満ちているのではないかと考えさせれました」


七瀬 「つまり、僕たちはすでに氏の『ミーム』に感染していると?」


ななせ「いえ、そこはこの創作論のタイトルらしく伊藤計劃氏の作品に触れたことで、氏から『模倣因子』を受け継いだと言っておきましょうよ」


七瀬 「なるほど。全ては模倣から始まる。物語とは文字と言葉による遺伝情報――僕たちはその『因子』を次の世代に伝えるために存在しているんだね」


ななせ「かもしれませんね。今回の座談会はここらへんでおしまいにしましょう。たまには、夜のように静かに終わるのも悪くないのかもしれません」



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