おまけ 主要人物・機体設定

 ◯ヴォルテ=マイサン

 ・男

 ・身長175cmくらい


 ゲムブ地方では珍しい黒髪の青年。童顔で可愛い系の顔立ちと、強い意志と共にグルグルと渦を巻く黒い瞳が印象的。

 謎のロボット“ファーザー”によって出力うみだされ、タキドロムス孤児院で育てられた。


 殖種帰化船団サクセッサーが蓄積した遺伝子データを組み合わせ、人為的に生み出された“思念接続有機体テレパス・コントローラー”と呼ばれる一種の超能力者である。(なお、サクセッサーにおいてヴォルテのような存在は転生者エクスポーテッドと呼ばれる)

 テレパスコントロールとは、思念をもってコンピュータの操作を行える能力。特にヴォルテは“生みの親”であるファーザーとの接続強度が高く、文字通り意のままにファーザーの全機能を使いこなすことができる。

 能力の影響で、機械の動作音を声として聴きとる共感覚のようなものも芽生えているらしい。


 マイサンというラストネームは、タキドロムス孤児院の男児に便宜上一律でつけられるもの。女児の場合はドーターのラストネームが贈られる。




 ◯アヤ=カパク=ルミナ

 ・女

 ・身長160cmくらい

 ・Fカップ


 長い黒髪とメガネがトレードマークの美少女。

 ゲムブ大陸の南方にあるガルダ大陸ペラギクス国の出身で名家の才媛だが、兵器や軍事に興味を抱き士官学校の門を叩く。

 いくつか飛び級をした後に、アンナロゥからスカウトされた。


 普段はおとなしい印象を抱かせるが、ここぞと言う時には思い切った行動力

 発揮する。隠れ肉食系。


 本来のフルネームはかなり長い。

 はるか昔に土着したエクスポーテッドの末裔である。



 ◯バンカ=T=レックス

 ・男

 ・身長180cmくらい

 ・ややマッチョ


 浅黒い肌のサーファーっぽい男で、ヴォルテの悪友。天然パーマの金髪を掻く癖がある。


 貧民層で生まれた私生児で、タエリ教の孤児院で育てられた。

 生まれからくるコンプレックスと自己肯定感の不安定さから、軍隊でのし上がり居場所を作ることにこだわる。

 父親はレックス財閥の当主であり、出自が発覚した後は自らを捨てた肉親すら出世の道具として利用しようとした。


 射撃の腕は天才的。軍に入る前から銃は取り扱っていたらしく、本人曰く「俺はブン殴るよりハジキのが早ェぜ」とのこと。




 ◯アンナロゥ=スムース=バルチャー

 ・男

 ・身長185cm

 ・クソ美形

 ・脱ぎたがり

 ・乳首の色はピンク


 クァズーレ稀代の天才。

 古代の文献や資料から独力でサクセッサーの存在に辿り着いた。

 ただし、本人の極端に強い思い込みと自尊心ゆえに、サクセッサー排除すべしという偏った結論に至っている。


 軍での渾名は“奇人”。

 本人のエキセントリックな人柄と、かつて現役パイロット時代の戦い振りから“鬼神“と呼ばれていたこととをかけている。


 繰り返すが、能力は折り紙つきである。

 半ば欠陥機同然のアーマシング“ユニコーン”でファーザーを追い詰められたのは、アンナロゥとバンカの操縦技術あってこそ。



 ◯ナメラ=エラーフェ

 ・男

 ・身長190cmくらい

 ・不健康そうなやせ型


 アンナロゥと大学で同級生だった敵軍の将。

 堅実かつ先見的な戦術眼と、凄腕のアーマシング操縦技術を併せ持つ。

 常に猫背かつ両眼がギラギラしているので体調の良し悪しが判別し辛いが、本人はいたって絶好調である。

「よしよし」「うんうん」など言葉を反復させるのが口癖。


 ヴォルテの呼びかけには真っ先に応じ、“超界オルバイスパー”では彼の片腕として活躍する。




 ●ルマイナシング“ファーザー”

 身長:約30メートル

 比重:水晶と同程度


 V型エンジンに太い四肢がついたような形状の巨大ロボット。

 右腕には地中を掘り進み敵の装甲を削り貫くドリル、左腕には武器から生命体まであらゆるものを出力することができる全能出力器マルチエクスポーター、そして全身に特殊力場を発生させる反重力ドライブを装備している。

 常に独特な脈動音が鳴り響く他、ドライブ起動時は、黒鉄のボディの各部に刻まれたスリットから青白い光を発するなど特異な存在感をはなつ。


 クァズーレ製のアーマシングではなく、サクセッサーが開発したルマイナシングと呼ばれるスーパーマシンに分類される。

 中でもファーザーは次元間航行が可能な重巡宙艦“オルバイスパー”の主機関も兼ねたワンオフ機である。


 動力機関コズミック・ブラフマーは、小規模な擬似宇宙を作り出す超技術であり、これによりファーザーは自身周辺の空間支配を可能とする。

 万物を生み出すマルチエクスポーター、多重次元ごと全てを抉り貫く破導ドリルは空間支配の賜物。

 このクラスのルマイナシングの特徴である拡張性も高く、大口径砲ブラキオのような規格外の装備も難なく運用できる。


 ファーザー自身が操縦者ナビゲーターとして産み出したヴォルテ=マイサンの思念によって直接稼働。

 ヴォルテの駆るファーザーは名実ともに完全体、“ヴォルテックスファーザー”と呼ばれる。



 ●アーマシング“ユニコーン”

 身長:30m

 比重:ABS並み(アーマシングはすべて)


 アンナロゥがレックス財閥の協力を得て建造した“惑星侵略者迎撃用アーマシング”。

 ファーザーを解析して得たデータを基に設計されており、関節の構造や各ブロックの構成が酷似している。


 ファーザーの極端な機体バランスは反重力フィールドありきであるが、ユニコーンには空間支配も重力制御も不可能なため転倒リスクが凄まじく高い。

 バランスの悪さと巨大化した機体重量を噴進機構の推力で無理矢理補っており、アンナロゥ以外の操縦者ドライバーではまともに移動することもままならない。


 試作武器パイルバンカー・ランチャーに機関砲を懸架した複合兵装をメインウェポンとして装備。

 アーマシング一機分の出力で射出するパイルバンカーは、ファーザーの反重力フィールドをも貫通する。


 後にレックス財閥軍事部門によって再設計がなされ、艦上戦闘アーマシング“ペガサス”が生まれた。



 ●アーマシング“ケンタウロスⅡ”

 身長:20m(通常のアーマシングはすべてこのサイズ帯)


 サウリア軍の主力アーマシング。

 ミディアムブルーの機体色と、敵軍に“馬面”と揶揄される面長の頭部が特徴。

 腰部の噴進機関と脚部のホイールを用いた機動力が持ち味。


 メインウェポンは突撃銃と銃剣。銃剣は胸部に予備を一振り懸架する。

 機体はやや軽量であるが、推進力をのせた銃剣刺突は重装甲のデュラハンでも油断はできない。


 前身のケンタウロスⅠは四脚型で、安定性の高さから砲戦仕様で運用されている。



 ●アーマシング“デュラハン”

 身長:20m〜


 セルぺ軍の主力アーマシング。

 その名の通り、胴体に明確な頭部が存在しない。

 濃緑色の角ばった装甲が、いかにも無骨で堅牢な印象を与える。性能も印象通りであり、やや旧式の設計ながら抜群の信頼性を誇る。


 セルぺ軍の配備アーマシングは殆どデュラハン・タイプのみ。

 砲撃戦仕様では両肩に滑腔砲、白兵戦仕様では盾と鉈を装備する。

 その他にも、役割や用途に応じて多様な装備を施して運用される。




 ●次元穿行重巡宙艦“超界オルバイスパー

 全長:203m

 排水量:13000t


 第二次大戦期の重巡洋艦の艦首にドリルをとりつけたような外見の宇宙船。

 殖種帰化船団サクセッサーの第二艦隊・旗艦を務める。


 通常の重力制御航行に加え、艦首ドリルによる次元穿行も可能。


 光子魚雷やホーミングレーザーで武装した上、有事には主機関をルマイナシング・ファーザーとして戦闘行動を行う。(ファーザー出撃後も、艦はサブエンジンで行動できる)


 作中の200年前に別宇宙にて無間メビウス戦。敗走の末クァズーレの地中へと転移し、艦体の自己修復と同時に主機関“ファーザー”のナビゲーターを産み出すため潜伏を続けていた。

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ヴォルテックス・ファーザー 拾捨 ふぐり金玉太郎 @jusha

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