ヴォルテックス・ファーザー

作者 拾捨

82

28人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

少年と運命的な出会いを果たすロボット・ファーザーは間違いなくスーパーロボット。
国と国同士が戦う軍事要素はリアルロボット。

どちらの要素も持っていますし、真っ直ぐな力を物語に感じます。

ただし。
読む側のイメージが『ドリル』の三文字でほぼ固定化されてしまいます。
感想を書こうにも、ぱっと頭に浮かぶのは全てドリルになってしまいます。

スーパー、リアルの区分など最早どうでもいいのかもしれません。ドリルの三文字さえあれば。
ええ、もう見事にドリルの術中にはまりドリル以外の語彙力を失ってつまりドリルがドリルでドリルドリルドリルドリリリリリリリリリリリ


印象が強烈な作品ですが、先述の通り物語自体は真っ当にロボット作品をしていて、読んでいて気持ちのいい作品です。
皆さんも良きドリルを。

★★★ Excellent!!!

ドリル好きのドリル好きによるドリル好きのためドリルロボノベル!
少年は父の背中を追い、理想の男を目指すため、己のドリルでひたすら邁進する。
ドリルとは何か、ドリルとは武器か工具か、それとも……!
テンション高くストーリーのドリルメカアクションでございます。

★★★ Excellent!!!

ドリル、それは男にとってのロマンとも言うべきか。
あの敵を貫く時の破壊力、そして爽快感。幼い子供から大人まで、このドリルの魅力に取りつかれた人はいるだろう。

この物語は、そんなドリルへの魅力が最大限に発揮された物語である。

ドリルで敵を貫く貫く、貫いていく! さらにこのドリルを持ったロボットは主人公の父とされ、どこか父性を感じられる。
主人公である少年と父とされるロボットの物語。どこか奇妙に感じられるも、どこか暖かい。

ドリルを味わい方はぜひご覧あれ!!

★★★ Excellent!!!

ドリルとはロマンである。
すべてを貫くその威容は、破壊の権化である。
ドリルとは、破壊なのである。

──この作品を読むまで、私はそう思い込んでいた。

違う。ドリルとは、それだけのものではない。
ドリルとは、もっと温かな、大切なものなのだ。
……私の言っている意味が分からない?
OK、ならば本編を読むといい。
応えはすべて、そこに詰まっている。

★★★ Excellent!!!

 ドリル! その雄々しい姿と質実な鋼の力、唸る音色は澄み渡り、一度触れればありとあらゆる物を破砕する。
 それはまさしく男の目指すべき理想の姿。
 このヴォルテックスファーザーはそんな無敵の雄を父に持つ少年の物語だ。
 孤児院で育った彼は、兵士として成長し、父の背中を追い求め、追いかけ、そして追いつく。
 絶体絶命の中、父と共に並み居る強敵を打ち砕く圧巻の第五話!
 ぜひとも読んで叫んで欲しい!

★★★ Excellent!!!

ドリルとはすなわち、らせん状の構造を回転させて穴を穿つものである。
その構造にはいくつかの見逃せないポイントがある。

工具であるにも関わらず、ドリルにはモノを壊す機能しかない。
穴をあけたのちにそこを固定するのはネジやビス等ほかの工具の仕事だ。
ドリルだけで工事や工作は決してできない……ほかの工具なくしては!
ドリルによって何かが作られることはない。
しかし、何かを作るためには破壊が、ドリルが必要なのだ。

また、ドリルは回転することで前に進むわけだが、何もない空間ではただ回るだけだ。
貫く目標に触れた瞬間に、その抵抗によって前へ進み始める。
それは人間の文明そのものの在り方ともいえる。
腹が減らなければ狩りも農業も必要ないし、工夫なんていらない。
だが、それでも人間は文明を発展させてきた。
なぜか。もちろん、世界には無数の障害があり、それを貫く必要があったからだ。
立ちはだかる壁に触れたとき、はじめて意味を持つ。
すべての技術は、ドリルと同じ特性を持っている。

そして、ドリル自身はその場で回転し続けるだけの動きしかしていないという点も見逃せない。
霊長類が誕生したのはおおよそ7000万年前。
人間一人が生きていられる時間はせいぜい100年というところだろう。
人類の歴史を12時間の工作にたとえるなら、1人の人生は0.06秒ほどに相当する。
なんと、これは偶然にも毎秒1000回転するドリルの1回転に見事に符合する。
(筆者が都合のいい数字を選んだのでは? という感繰りはやめよう)
人の一生は、いわばドリルの1回転のようなもの。
ひとりでは小さな動きでしかないかもしれない。
しかし、それが10回転、100回転と続けば巨大なエネルギーとなり、やがて分厚い鉄板に穴を開けることができるのだ。

賢明なる読者はお気づきだろう。
このレビューでは作品の話を全くしていないことに。
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★★★ Excellent!!!

この物語を一言で表すなら、このレビューの題名その物となる。大枠で見れば似たような物語は数多く存在している。しかしそれら偉大なる作品群と同じ様にヴォルテックス・ファーザーは僕らの心を貫き、そして熱くさせてくれた。

ただ個人的にはこの物語はヴォルテ一人だけの物語ではないと思う。その相棒にして、彼が旅立つ物語の最後に立ちふさがった男バンカ。彼もまたこの物語における主人公だと強く思う。

ヴォルテが超人としての主人公であるならば、バンカは凡人の、そしてそれでも前に進んでいくタイプの主人公である。

このタイプの違う2人の主人公が描いた螺旋こそ、ヴォルテックス・ファーザーという物語(ドリル)のエッジなのだと自分は確信している。

★★★ Excellent!!!

ドリル書かせりゃ日本一、ドリルノベルの旗手である拾捨先生の新作です。氏は既に巨大なサーガを生み出し、社会的な題材や異色ファンタジー等、多くの傑作を手がけてこられました。そして再び、ドリルという主題に対して新たな試みを始めようとしています。ドリル、それは武器なのか工具なのか、テーマなのかキャラクターなのか。あるいは哲学なのか宗教なのか。ただ、これから熱くなるであろう物語に期待しています!