概要
メアリは水の中。みんなみんな、水の中。
少女の世界には、温度が存在しなかった。
生まれつき温度を感じる能力が無い少女は、身を切るような寒さも、母に抱かれる温もりも知らず、何度となく命の危機に瀕してきた。
ふとした拍子に命を落とすかもしれないという恐怖から、少女の行動は親によって極端に制限され、懇切丁寧に囲い込まれた生活をしていた。
湖と森。豊かな自然と涼しさに恵まれた北国に生まれたのに、その恵みを知る事はない。安全の為という名目で、誰からも『異端』として扱われる。
生まれてくるべきでなかったと毎日のように考える少女は、ある日湖の底に、自分ではない何者かが揺らめいているのを見つけた……。
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乙一の書籍を読んでいて、ふっと思いついた作品です。素敵ですよね、乙
生まれつき温度を感じる能力が無い少女は、身を切るような寒さも、母に抱かれる温もりも知らず、何度となく命の危機に瀕してきた。
ふとした拍子に命を落とすかもしれないという恐怖から、少女の行動は親によって極端に制限され、懇切丁寧に囲い込まれた生活をしていた。
湖と森。豊かな自然と涼しさに恵まれた北国に生まれたのに、その恵みを知る事はない。安全の為という名目で、誰からも『異端』として扱われる。
生まれてくるべきでなかったと毎日のように考える少女は、ある日湖の底に、自分ではない何者かが揺らめいているのを見つけた……。
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乙一の書籍を読んでいて、ふっと思いついた作品です。素敵ですよね、乙
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!温度を感じられないという少女の孤独感を丁寧に描いている
北欧のホラーミステリーのような導入から、まず惹き付けられました。
温度を感じられないという少女の苦悩やかなしみ、そして何よりも“温度のあるものを温度を感じられない少女がどう感じるのか”ということを、非常に丁寧に描かれていて、だからこそ少女の孤独感が際立ち、メアリとの絆がいかに大切で危ういものであるかが説得力を持って胸に迫ります。
陰鬱になりがちな物語ですが、お嬢様のキャラクターが一種の息抜きになっていて、少女とのやりとりには微笑ましくなってしまいます。
しかしホッとしたのもつかの間。物語は再び不穏な空気に……。
続きがとても楽しみな作品です。