第20話


 −−メアリは、これ以上メアリを増やしたくなかったの。


 暗闇の中に、彼女の声が木霊した。

 体が動かない。心だけが虚空を漂っているようだった。あの湖に漂っている時と感覚は似ていたが、もっと重い。ドロドロの底なし沼に囚われてしまったようだった。

 メアリの声が、少女の頭に流れ込んでくる。


 −−気づかずにメアリになった人もいた。気づいて、逃げようとして、それでもメアリになった人がいた。ふざけるなって怒ったメアリ。痛い、痛いって叫び続けたメアリ。最後まで泣いたメアリ。笑うしかなくなったメアリ。


 指折り数えるようなメアリの言葉に合わせて、少女の頭の中に幾つもの声が木霊する。男の子の悲鳴。女の子のすすり泣き。少年の絶叫。赤ちゃんの泣き声まで。


 −−みんなみんな、最後はメアリになった。嫌で、痛くて、辛くて、悲しくて、メアリになった。


 声は徐々に遠ざかっていく。それと同時に、少女の意識が覚醒へと向かっていく。

 覚醒の先に待つのは……それは想像するだに恐ろしい。

 だけど、メアリは遠ざかっていく。少女は重力に引っ張られるように覚醒に向かう。

 無数の悲鳴を引き連れて、メアリは最後に、呟くように言った。


 −−あなた達も、すぐにそうなる。






「っ……ぅ」


 ガンガンと頭痛がする。視界がぐらぐらと揺れている。

 頭を攪拌されるようなひどい目眩に、少女はしばらく目を瞑り、うつむこうとして……自分の頭が動かせないことに気づいた。

 ハッとして、意識が急激に覚醒した。反射的に体を揺り動かすも、ガタガタと重苦しい音が立っただけだった。


「っ……なに、これ」


 驚愕し、声が震える。

 視線を正面に向けると、対面にお嬢様がいた。恐怖が張り付いた顔で、少女の事をじっと見つめている。目は痛々しく真っ赤に腫れていて、すでに涙は枯れているのだと容易に知れた。

 お嬢様は頭部と両手を、太いバンドで椅子にガッチリと固定されていた。頭部のバンドは綺麗なウェーブ髪など全く厭わずに、額からこめかみにかけてぐるりと回されている。最早それは、実験にされるネズミに等しい扱いだった。

 自分の額にも、ひどい圧迫感がある。視線を動かすと、自分の腕にも同様のバンドが巻かれているのが見えた。お嬢様と同じ状態で、拘束されているのだ。

 部屋を見回すと、そこは屋敷の中に間違いなかった。黒く腐食した壁と天井。所々に穴が開き苔むした床には、小さな陶器の破片が散乱している。


 さらに視線を動かすと、部屋の右隅にメアリがいるのを見つけた。だけど、いつも見ていた姿とは違う。ちぐはぐなパーツの集合体ではなく、金髪に青い目をした少女の姿だった。

 メアリの中で、一番のベースとなっていた人物だ。少女と同い年くらいの女の子が、二人を憐憫を込めた目で見つめている。

 少女が目を合わせても、少女は哀れみを込めて見つめ返すだけ。彫像のように部屋の隅で佇んでいる。

 その時、少女を猛烈な吐き気が襲ってきた。


「んぐ、ぅ⁉︎」


 込み上げようとしたものをこらえる。鼻が曲がるような異様な臭いが、部屋中に充満していた。

 少女から見て左には、以前も気になっていた別の部屋に繋がっていて、そこからボコボコと何かが沸騰する音がしている。


「っ……⁉︎」


 バンドで拘束された頭を動かすと、血の海が見えた。夥しい量の血液が、隣の部屋から流れ出ている。

 鉄と、脂の臭い……。

 まさかこれは、人間の?


 正面に拘束されているお嬢様の体は小刻みに震え続け、唇は一文字に引き結ばれている。

 あまりの恐怖に、言葉すら忘れてしまったようだ。揺れ動く目だけが、必死に助けを懇願していた。

 得体の知れない恐怖に、人の死を想起させる異臭。吐き気と一緒に、恐怖がじわじわと込み上げ、喉をしゃくり上げらせる。メアリは部屋の隅で、それをじっと見つめていた。

 ごとり。隣の部屋から物音がした。叩きつけるような重い金属音がして、カチンとコンロの火を止める音。ゴポゴポと聞こえていた沸騰の音も止む。

 ぴちゃぴちゃという水音を立てながら、音の主が姿を表す。

 返り血にぐっしょりと全身を赤く染めた老婆が、二つのスープ皿を持って、現れた。薄い唇は三日月型に吊りあがり、恐ろしい笑みを貼り付けている。


「っ、ひっ、ぅ−−!」


 正面のお嬢様が、唇を噛んで必死に悲鳴を押し殺す。枯れたはずの瞳から、また涙が零れだそうとしていた。


「待たせたね、待たせたねぇ。私のかわいい娘たち。ごめんねぇ、調理に時間がかかってしまって」


 調子の外れた、馬鹿に軽いしゃがれた声。

 娘たち。老婆は確かにそう言った。

 かつてここに住んでいた孤児たちのように、自分たちを見ているのだろうか。しかし老婆の雰囲気は狂気に満ちている。どう見てもまともな様子ではない。

 猫をあやすような声と笑顔は、まるで愛娘に向けるような慈愛を含んでいるようにも見えた。それがひたすらに気味悪く、少女の背筋を怖気が駆け上がる。


「愛しい娘にお腹を空かせて待たせるなんて、まったく親として失格だぁ……でも、大丈夫さ、腕によりをかけて作ったからねぇ」


 恐怖で怯えるお嬢様の瞳などまるで気にもとめず、老婆はテーブルに、持ってきたスープ皿を乗せた。

 嘔吐しなかったのは奇跡だ。熱された血と臓物の臭いが、少女の精神を犯す。

 少女の前に差し出されたのは血のスープだった。まだピンク色をした生々しい肉塊がいくつもいくつも浮いている。皿の隅には誰かの皮膚が、体毛がついたままべったりと張り付いていた。

 心が許容できない、最悪のおぞましさ。本能が逃避を命じる。体を必死に暴れさせるも、頭と腕を固定させたバンドはビクともしない。逃げられない。その恐怖が、さらに少女の体を強張らせる。

 老婆は、そんな少女達の抵抗など見えていないようだ。ただ笑顔を張り付かせて、少女二人の顔を覗き込む。落ちくぼんだ眼孔には、人ですらない狂気がありありと浮かんでいた。


「うまそうな香りがするだろぉ。私はこれが本当に、ほんとうにほんとうにほんとうに大好きでねぇ……さあ、腹もへったろぉ? 食べな、たんと食べなぁ」


 老婆はお嬢様に狙いを定めた。お嬢様を縛り付けた椅子の背後に張り付き、顔の傍で舌なめずりをする。お嬢様は元の表情が壊れるほどに瞳を見開いて、微動だにできずにいる。

 ゆったりと匙を取り、老婆はスープを持ち上げた。血の池の上には、肉塊と、爪。お嬢様は半狂乱に首を動かし、椅子をガタガタと揺らす。


「静かにしな‼︎」


 怒号が飛び、老婆は容赦なくお嬢様の頬を張った。顔が割れるかのような凄まじい音に、小さな悲鳴。手心など微塵もなく、首が固定されて逃げることすらできない。お嬢様の頬は真っ赤に染まり、僅かに裂けた。

 痛々しい一発で、お嬢様の心はずたずたに引き裂かれた。裂けた頬から滴る血を拭うこともできず、怯えた目で老婆と、再びすくわれた血のスープを凝視する。


「さあ、ほら、お食べ。いい子だから食べなぁ? お腹も空いたろぉ? ”肉”はたっぷり使ってあるからねぇ。いひっ、ひ、ひぃ」


 老婆は肉の乗った匙を、お嬢様の口元に押し付けた。吐き気を催す異臭は少女の所にも届いている。お嬢様の絶望に暮れた目が、再び恐怖に震えだす。

 人間として、絶対に口にするわけにはいかない。お嬢様はぎゅっと唇を引き結び、押し付けられる匙に必死に抵抗する。目も瞑って、目の前の恐怖にせめてもの抵抗をする。


「さあ、お食べよぉ、せっかく作ったんだ。あんた達の為に新しく肉を仕入れて作ったんだぁ。丹精込めて作ったスープだよ、それを−−−−−−どうして食べないんだい!」


 老婆は突然激昂し、お嬢様に強烈な平手打ちをした。ちぎれるような悲鳴が、お嬢様の小さな口からこぼれ出た。


「全く! この! ろくでなしが! あたしが優しく作ってやってるのに! なんて酷い子だい、ええ⁉︎」


 何度も、何度も、平手がお嬢様の頬を張る。体は固定され、鬼気迫る老婆から逃げることができない。

 あまりに酷く、理不尽すぎる暴力。屈服する以外に成す術はなかった。

 悲鳴を上げ、泣きわめいていたお嬢様も、やがて抵抗を諦め、全てを投げ出した。命を諦めた顔で「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」と呟き続けている。

 お嬢様の様子に満足でもしたのか、老婆の目がぎろりとこちらを見据えた。

 少女の本能は必死に警鐘を鳴らしていた。しかし、動くことはできない。

 メアリは変わらず、部屋の隅でじっと少女を見つめている。その視線を遮るようにして、老婆がぐっと身を乗り出してきた。


「ああ、ごめんね、無視してごめんねぇ。お前も腹が減ったろう。安心しな、安心しなぁ、お前の分もちゃんと作ってあるからねぇ。愛しい子を無視なんてするものか、ねぇ?」


 奇妙に間延びした狂った声が耳を障る。くぼみのようになった眼孔は、少女の知るどれとも違った。

 お嬢様の時と同様に、匙で血のスープを持ち上げる。鼻がもげそうな異臭が近づく。今すぐにでも発狂してしまいそうだ。

 どうする。どうすればいい?

 逃げられない。暴れたって無意味だ。泣いたって、喚いたって、きっとこの気狂いの老婆を喜ばせるだけ。どう逆らっても、いずれは……




「……これは、ままごと?」


 ならばと、少女は意味のある言葉を述べた。少女の口元を見ていた老婆の動きがはたと止まる。

 静止した老婆の脇で、メアリはまだ自分を見つめている。表情は変わらないけれど、そこにいることで、言葉を出すだけの勇気を絞りだせた。


「何の真似事なの? 私たちはあなたの子供じゃない。前にここにいた子供は……あなたが殺した、そうでしょ?」

「……」

「……食べたの? ここにいたみんなを。肝試しに来た人も。あなたは、人間を料理して−−」


 衝撃。乾いた大きな音。

 顔が爆発したみたいだった。頬が裂けそうな痛烈な平手が、少女の頬を打つ。眩暈がして、涙が勝手にこみ上げそうになる。

 老婆は、以前に会った時のような冷静さを取り戻したように見えた。冷酷な表情で、少女をじっと睨みつける。

 お嬢様のすすり泣きを背に、老婆が乾いた声を出す。


「……アタシは殺しちゃいない。『愛した』んだよ。子供を愛して、愛して……愛の後には何がある? 。そうだろ?」


 ニタァ、と老婆は口を引き上げた。


「ここにいた子供たちは、とても可愛かった。本当に……食べてしまいたいくらいに可愛かった。愛しかったよ。だからのさぁ」


 その時の事を思い出してか、老婆は恍惚の表情を浮かべ、舌なめずりをする。


「ああ、おいしかったぁ。最高だったぁ。愛しくて愛しくてたまらなかったぁ。懇切丁寧に育ててきた中で最高の瞬間だった。子供達がずっと私の中に、この屋敷の中に居続けてくれるなんて! 母親としてこれ以上に幸せな瞬間があるかい⁉︎」

「っ……」


 親?

 それが、親だって?


 ぐらぐらと、腹の中から何かが湧き上がってくる。無温のそれが、少女の中でドロドロと堆積し、煮詰まっていく。

 しかし、またも平手が少女の頬を張った。視界に火花が散って、頬の内側が歯に当たって裂けた。

 少女は歯を食いしばり、痛みに耐えた。

 大丈夫。身がちぎれそうだけど、怖くてしょうがないけれど、

 痛みも、全身を駆け巡る恐怖も、お嬢様を襲うそれに比べれば死人みたいなものだ。

 少女は眼孔鋭く、老婆を睨みつける。老婆も冷酷に、少女の目を睨み返した。


「全員行き場もない子供達だった。だからアタシと一つになったって問題はなかった。みんな愛し終わって、それで終わった……そう、終わったんだよ。もう何年も前の話さぁ。ああ、なのに、なのにぃ」


 愉快でたまらないというように、老婆は喉を鳴らした。古井戸の底から響くような得体の知れない哄笑。


「どこからか幽霊屋敷って噂が立った。私と子供達の愛の巣を、幽霊屋敷とね! まったく面倒な話だよぉ。うろつくならいいさぁ。適当に怖がるならいいさぁ。ああ、だけど見つけてしまったならダメだ。それは許せない。それはもう、我が子として迎え入れなきゃぁ」


 あの排水溝。金網を外そうともがいた、夥しい葛藤の傷跡。うず高く積み上げられ、ヘドロと一緒になった腐乱死体。

 あれこそ、決して触れてはいけない禁忌だった。赤ん坊のものらしき大腿骨を掴んだ感触は、まだ少女の中に残っている。

 老婆は卑しい笑みを貼り付け、くつくつと喉を鳴らす。これからの事を想像すると、今すぐに舌を噛み切ってしまいたくなる。

 でも、メアリが自分を見つめ続けていた。憐憫を感じさせる目に当てられて、少女は表情にぐっと力を込めた。


(っ……ふざけてる)


 こんなの、許していいわけがない。何人も殺されたのだ。お嬢様を嬲り、メアリにあんな暗い目をさせ、笑顔を奪ったのだ。


「……なんだい、その目は!」


 真っ向から睨みつけると、老婆の表情が豹変した。ギリリと歯ぎしりすると、黄ばんだ歯と膿んだ肉が見えた。

 平手がまたしても頬を打つ。身が引きちぎられそうな痛みが突き抜ける。

 こみ上げる涙を抑えて、少女は震えるお嬢様と、メアリの目を見た。

 死者の声を聞いて、ここまで来た。ここまで連れて来てくれる優しい友達もいる。

 あの目を、見捨てちゃダメだ。

 だから、負けるな。元々死人のようなものなのだ。死ぬとしても、心を殺しちゃダメだ。

 少女の敵意ある目が、老婆の気に障った。更に表情を歪めて、身を翻した。


「誰も帰さない! 誰一人ね! 絶対に逃さずあたしのものになってもらう!」


 老婆はお嬢様の椅子を蹴り倒した。耳をつんざくような音と、お嬢様の悲鳴。


「それが親に向ける目かい! 親に! なんて目を! そんな目はすぐに潰してやる! すぐに泣き叫ばせるからね!」

「やぁっやだっ! やだやだやだぁぁ! 嫌ぁぁぁぁぁ‼︎」


 老婆はお嬢様の髪を引っ掴むと、恐ろしい力で引きずっていく。お嬢様のつんざくような絶叫が轟く。ばたつく足が、血だまりを跳ね上げて、部屋の奥へと消えていった。

 悲鳴は断続的に続いていたが、老婆の怒号が起こると、それ以降聞こえなくなった。


 少女はぎゅっと目を瞑る。自分のせいだ。自分のお願いを聞いたばかりに、こんな酷くて、怖い目に合わせてしまった。

 ……なんとかしなければ。

 少女は強い意志で、メアリを見つめる。白いワンピースの女の子は、それに応えるように、ゆっくりと少女のもとへと歩み寄ってきた。

 メアリの姿は、透けたりといった異常はなにもない。だけども足元に影はなく、間違いなくそこにいないと確信できる、人ならざるものの雰囲気があった。


「お願い。力を貸して」


 少女が言うと、メアリはこてんと首を傾げる。彫像のようだった目に、尋ねるような色を感じる。


「私はあなたのために、ここまで来たの。あなたは嫌がったかもしれないけど、私はあなたを放っておけなかった。あなたのその目が、誰も理解者のいなかった私に、よく似ていたから……私は、あなたを助けたい」


 そう言うと、少女は首を横に振った。


「ううん、違う……許せない。あなたをこんな目にさせたものが許せない。私の友達を、これ以上ひどい目に合わせたくない。ねえ、あなたもそうでしょう?」


 恐怖は今も少女の心にこびりついている。だが、かつてメアリもここにいたのだ。自分の恐怖は、決して自分一人のものではない。


「あなたもメアリになんてなりたくなかった。みんな死にたくなかった」


 死んでもいいなんて、もう言わない。

 メアリに出会って死を知って、メアリに死を教わって。少女は今、もっと生きていたかった。

 メアリも、きっと同じ思いだったはずだ。メアリという幽霊は、ここにいた全員の『生きたい』という思いの集合体のはずだ。


「あなたたちの思いを、絶対に無駄にしない……だから、力を貸して。私が、あなたの思いに応えてみせる」


 自分は一部が死んでいるから、死者の声を聞けた。

 だったら、死者の代わりに、死者の体となることもできる。

 メアリは俯き何かを考えているようだった。少女はじっと、メアリの反応を待つ。

 次の瞬きのうちに、メアリの姿はかき消えた。同時に背後で、かちゃりという金属音がする。


 −−約束、だからね?


 耳元で囁かれたと思うと、少女の額のバンドが緩んだ。腕を縛っていたバンドも、ひとりでに外れていく。

 椅子を立ち上がり振り返ると、少女の姿は消えていた。

 不気味に淀んだ空気は静まり返り、奥の部屋の方から微かなうめき声が聞こえてくる。


「……ありがとう」


 小さく呟いて、使えそうなものがないか辺りを見回した。

 結局、見つけられたのは食卓に並べられていた小さなナイフだけ。

 あまりに心もとないが、えり好みなんてしていられない。今は、とにかく動く時だ。死なないために。生きたいと思い続けられるように。

 一刻も早く、助けなければ。

 生きた人も死んだ人も。友達だと思える、大切な人全部を。

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