7. 全世代対応のクールなアイツ

 ゲームセンターで一際目を引く存在、体感ゲーム。

 大型の専用筐体、モノによってはゲームの動きに合わせて可動式だったりするものもありますね。

 今年で30周年のセガの『アウトラン』なんかは代表的かつ未だに絶大な人気を誇っています。

 レトロゲーム同人イベントでゲームミュージック生演奏とかやっているときに、『アウトラン』の超有名BGM『Magical Sound Shower』が演奏されたときには、それはそれは大盛り上がり。です。

 うん……。


 …………。


 『アウトラン』なんてやったことねーですよ!

 30年前ですよね!? 5歳か6歳ですよ私!

 しかも田舎住まいときたもんですよ。知るはずがないですよ。

 実は『Magical Sound Shower』を初めて聴いたのも『初音ミク Project DIVA Arcade』のミクさんが歌ってるバージョンですよ!! ミクさんマジ天使! モジュール『おさんぽスタイル』は正義! (でもこの曲はルカさんモジュールでプレイしていましたけどね……)

 まあ確かに、この曲はいいですよね。神曲と言われているのもうなずけます。

 閑話休題。世代じゃないとかいっても家庭用移植版とかでやれるでしょ、とか言われると仕方ないんですが、興味なかったんですもの。

 我々の世代で興味を惹く体感ゲームといったら、やはりアレしかないでしょう。


 ずらりと並ぶ四つのドライバーシート。もしくは50インチの大画面にストックカーを模した筐体であればなおラッキー。

 画面をのぞいてみると、少しのミスで接触し大クラッシュが巻き起こるオーバルトラックや、むき出しの岩肌の渓谷、はたまた青い空青い海を眺めながらの市街地を300km/hオーバーの鋼鉄の箱が走り抜ける。

 そして極めつけは、アドバタイズ画面からテンションMAXで高らかに何度も連呼され歌い上げられるゲームタイトル。

 それでは聞いてください。『デイトナUSA』。


 ――時事ネタは風化しますよっと。


 まあやはり、中学生くらいになると友達とに行ったりするわけですよ。『ディグダグ』や『ミスタードリラー』よろしく穴掘るわけじゃないですよ。それじゃですね。ちなみにこの二作、主人公は親子関係だったりするわけですが……すみません、今回は話があちこち飛びますね。話を戻します。

 ボウリング場といったらほぼ付随してくるのがゲームコーナー。そしてそこは体感ゲームの宝庫。

 『デイトナUSA』のようにやたらと騒がしく大きな筐体がたくさん並んでいれば、そりゃあ気になります。しかもボウリングなので多人数対戦にはもってこい。

 初級なんかはオーバルコースなので簡単だろうとみんなで対戦してみると、これがまた思いのほか難しいのですね。最後のバンクをドリフトで抜けないと完走は難しいのです。

 誰一人と完走できずに終わってしまいみんなすぐに興味を失ってしまうのですが、私はもうこのマシンの虜です。

 こんなクールなゲーム見たことない! BGMに歌が入っているなんてすごくない!? かっこよく完走してみたい!

 もうボウリングが終わったらみんな帰っていく中、私一人で居残りです。空気の読めない子ですね。だってゲームのほうが好きなんですもの。

 好きなものは、好きなんだから、しょうがないじゃないですかっ。


 きっと、『アウトラン』世代の先輩方もこのような心持ちだったのでしょうね。「こんなのがアーケードゲームで遊べるなんて!」って。

 でも私にとっては『アウトラン』ではなく『デイトナUSA』。それだけの差ですね。

 だからもう少し『デイトナUSA』がレトロゲーム界隈で盛り上がってくれるといいんですけど……『アウトラン』の壁は厚い、ですかねえ。


 そしてここでまたすごいなあって思うのが、世代が変わってもがっちりとゲーマーの心をつかむセガさん。

 本当に恐れ入ります。ありがとうございます。




 ちなみに、『デイトナUSA』についてはPS3に移植されてHD画質で楽しめるまでになっているのですが、続編である『デイトナUSA2』(POWER EDITION含む)は2016年現在、家庭用移植は存在していないんですよね。なんとかなりませんかセガさん……! 『デイトナUSA2001』だけでは満足できないんです! いやこれも面白いんですけどね!

 ……ということでこんなときにはまたしてもゲームサントラの出番です。音楽からのゲーム妄想万歳!

 『デイトナUSA』『デイトナUSA2』ともに名盤ですね。車の運転中に聴くのは大変危険なので自重しています。仮に聴いたとしても、飛ばすのはゲームの中だけにしましょうね!

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