21. 国産RPG二大巨頭と溢れ出す中二病

 他の話で触れたとおり、私は『それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ』の影響をがっつりと受けて(『3. とあるシューターの追憶』参照)、RPG、特に家庭用ゲーム機向け国産RPGというものをめっきりプレイしなくなってしまいました。PC向けやアクションRPG、シミュレーションRPGは例外としてプレイしておりましたが。

 ただ、そうなるまでは人並み、いやそれ以上にRPGも遊んでいたのです。そしてやはりご他聞に漏れず、ファミコン国産RPGの二大巨頭、エニックスの『ドラゴンDクエストQ』とスクウェアの『ファイナルFファンタジーF』にもどっぷりはまっていました。……ただし、どちらもVまでですが。

 そしてこの二つのシリーズ、当時の小学生たちの間ではDQ派とFF派で意見が分かれたりもしたものですね。私はどっちだったのだろう? ちょっとこれらのプレイ歴を思い返してみるとします。



 まずは『DQ』から入っていきました。

 初めてプレイしたのは『II』でした。当時はレベルを上げなければいけないという感覚があまりなかったのか、逃げて逃げて逃げまくってなんとかストーリーを進め、最終エリアのロンダルキア大地に立ったときの『ローレシアの王子』――主人公三人のうちの最初に出てくる王子ですね――のレベルは22。まあ勝てませんよ。積みましたね……。

 これが未だに心残りで、機会があればちゃんとやり直したいと思っております。


 続けて『III』、『IV』とプレイ。これらはIIの反省を生かし、どちらも丁寧にプレイして大はまり。

 IIIは自分で好きに作ったキャラクターでパーティーを組んで冒険できるというのがとにかく熱かったですね。愛着もわいていきますし。勇者ロトの伝説の始まりを目にしたときの驚きと感動は、今でも忘れられないですね。

 IVは章ごとに様々な境遇の主人公がいて、その主人公たちが最終章で次々と勇者の元へ集結していくという壮大なスケールで展開されていました。まだ仲間が揃っていないときの少し寂しげなフィールドの音楽から、全員揃い勇ましい音楽へ変化したときの気分の高揚がすごかったです。

 これらについては、クリアしてもなお2週目を楽しむくらいにどっぷり浸かり、さらにはゲームだけにとどまらず『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』などのアンソロジーなんかにも手を出すようになってしまいました。この『4コママンガ劇場』内でやたらとシュールな作風だった衛藤ヒロユキ氏に注目してしまい、後年『魔法陣グルグル』に夢中になってしまったというあたり、影響は大きかったですね……。


 そしてこのあたりで『FF』が颯爽と登場!

 こちら『I』、『II』は友達がプレイしているのを見たことしかなく、のちにワンダースワン版でプレイすることに。IIの同梱版の限定カラーの本体がかっこよくてですね……バラのストラップなんかもついてて最高にイカスんです! 未だにこれは結構お気に入りな本体ですね。


 本格的にはまったのはこちらも『III』、『IV』。

 IIIでジョブの豊富さに心躍らせ、異様に多い攻撃のヒット数にちょっとコミカルさを感じてしまいました。本で何段も殴る学者や賢者って……!

 そしてIVになるとプラットフォームはスーパーファミコンに移行。その演出、ストーリーの重さに感動したものです。として生きる道に苦悩する主人公『セシル』が好きすぎてを発症してしまい、なんとかして暗黒騎士のままストーリーを進められないかといろいろ探し回り、進めなくなったりしていたのもいい思い出です……。結局あきらめざるを得ませんでしたが。


 この後続けてFFの『V』をプレイ。これはIIIの正統進化という感じでしたね。ジョブを極めるというやりこみ要素に熱くなったものです。でも暗黒騎士がいない……。

 さらにDQの『V』。モンスターを仲間にして育てるとか、こっちもやりこみが激しかったですね。そしてやっぱり嫁はビアンカでしょう。フローラ選ぶとか訳わかんないです。だって再開した幼馴染みだとか、一緒に拾ったキラーパンサーいたりとかするんですよ! もう!


 そしてなぜか最後にDQの『I』。しかしこの頃すでにRPGに飽き気味だったため、あまりちゃんと覚えていないという体たらく。『ゼルダの伝説』や『ファイアーエムブレム』が面白くてですね……そっちばかりでした。



 このようにざっと追ってみましたが、『DQ』だと『III』と『IV』、『FF』だと『IV』あたりが自分の中では甲乙つけがたい存在かなあと思えますね。どちらのシリーズにも好きな作品があるわけで……難しいです。

 しかし時は過ぎて2002年、それぞれ『V』までしかプレイしていないという状況を破ったタイトルが現れました。

 それは『ファイナルファンタジーXI』。FFの11作目ですね。

 ヴァナ・ディールという世界を冒険するMMORPGです。今もまだサービスが続いている人気オンラインゲームですね。14年ですよ、驚きです……。さすがにもうメジャーバージョンアップの予定がなかったり、PS2版のサービスが終了したりしているようですが、まだまだお元気そうでなによりです。

 始めたきっかけとしては、友人がプレイしているのを見ていて面白そうだと思ったからなのですが、一番大きく心を揺さぶられたのがの存在でした。

 えっ!? あのセシルの暗黒騎士で遊べるの!? と狂喜し、PC版を購入。それをプレイするためのグラフィックボードまで新調したのです。

 そうしてプレイを始めてからというもの、ひたすら暗黒騎士になるためにレベルを上げクエストをこなし、暗黒騎士固有のグラフィックを持つ『アーティAファクトF』という装備を手に入れるまで突っ走りました。AFが揃い、トゲトゲして真っ黒な装備を全身にまとった中二病全開な自キャラの姿を見たときにはもう、感動のあまりしばらくじっと画面を見つめて動けなかったものです。

 暗黒騎士がそこまでの情熱をかけられる存在だったんだと気づかされた『FFXI』。これはもう、FFと言わざるを得ないです!

 大事なことなのでもう一度言おう、私はFF派だ! 暗黒騎士が好きだーっ!!

 軟らかいとか、エースwだとか、タゲ取りすぎとか、回復追いつかねーとか、ムダにMP使ってんじゃねーよとか言われても暗黒騎士が好きだっ!!!

 ドレインアスピルアブゾで吸いまくるの大好き!!!!

 暗黒ラスリゾバーサクギロティンで倒しきれずタゲ取ってやられてもそれが暗黒の生きる道だあっ!!!!!




 なお私のFFXI知識は5年くらい前までのものです。仕事が忙しくなってプレイしなくなっちゃったんですよね。

 今でもたまに無料キャンペーン期間なんかにログインしてみたりするのですが、やっぱり自キャラMillenniの暗黒姿をぼんやり眺める時間が大半だったりします……。あ、もしくは師範まで上げた調理スキルで新レシピを試してみたりとかですね。冒険者なんだし、街にひきこもってないでたまには冒険に出かけましょうよMillenni。

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