8. みれにんにはまだちょっと早いかもしれない
子供の頃には理解できなかったゲームが今になって再度プレイしてみると非常に面白い、というケースがあると思います。
私的にはその現象がシューティングに関して顕著に現れます。
そういうのが理解できるようになってしまったということは、私も年をとったんだな……と少し悲しく感じたりもしますが、考え方を変えて、『この良さを理解できるような大人になれたのだな』としておくとちょっと救われます。助かってきた……!
それはさておき、今回はそんな『私の世代が子供時代に楽しむのには早すぎた』作品をいくつかご紹介いたします。
まずは、縦スクロールシューティングの元祖、ナムコの『ゼビウス』。
有名オブ有名。アーケードから始まり様々なハードに移植されていますね。
レトロシューティングといえばコレを挙げる方も多いのではないのでしょうか。
ショットは
さらに、敵の行動パターンが多く、しかもこちらの動きによっても変化するという特徴もあり、全体的な難易度も高いように感じます。
しかも、音楽(?)なんかもずーっと単調なので、子供心にはつまらないと感じても仕方ないのかもしれません。
だがしかし!
ソルやスペシャルフラッグの隠れキャラを知ることで戦略性、緊張感アップ!
地上のとあるポイントにブラスターを打ち込むことで出現するこれらのキャラクターは、高得点が得られたり
拙作『レトロゲームと古本屋』のシューター娘な大学生、
「初なんですか!? 最初にしてこのキレイなグラフィックとゲームバランスですか……」(『対決半島(前編)』より)
そうですね。これが世界初の縦スクロールシューティングかと考えると、バケモノかと思いますね。
で、残念ながら私が子供の頃に初めてプレイしたときには、発売からずいぶん時間が経っていて興味を持つ人がいなかったせいか、隠れキャラの存在を知っている人など友達の中にはおらず、ただただ難しくて単調なゲームだなあという感想しか持てなかったのでした。
もう一本いきましょう。全方位シューティング、ハドソンの『バンゲリングベイ』。
これは未だにクソゲーだと思っておられる方も多いのではないかと思います。
私が子供の頃に通っていた古本屋(『5. レトロゲームには夕暮れ時が似合う』参照)でも、その時代ですでに300円くらいで投げ売られておりました。あ、ファミコンカセットの話です。他にはMSXとかでも出ていたようですね。
バックグラウンドとしては『バンゲリング帝国三部作』の一つとして数えられ、他の作品は『ロードランナー』『チョップリフター』があります。『チョップリフター』はご存じなくても『ロードランナー』は知っておられる方が多いのではないかと思います。
さて、肝心のゲーム内容ですが、スタートすると洋上に浮かぶ空母にヘリコプターが載っています。このヘリが自機です。
謎の数字が画面上に表示されていますね。数字の横にはそれぞれアルファベットが。
Aボタンで発艦、十字キーの上下で前進/後退、左右で進行方向調整。……うん、確かにコレ、ゲーム慣れしている人じゃないと直感的にはわかりづらいですね。
操作がわかったところで無事飛び立てたとしても、説明書がないとどこに行って何をすればいいのかがよくわかりません! 中古で投げ売られているのはそういうところなのかもしれませんね。
正解は、『
しかも工場は6箇所もあるし所持できる
そしてまたサーチ&デストロイ。時間の経過と共に激しさを増す敵軍の攻撃。
さらに空母も敵の攻撃対象となっており、防衛してあげないと撃沈します。その時点で残機が0となり補給も不可になります。積みます。
なにこの情報量。これは大人でも理解するの大変かもしれませんね。
でもこれ、一回遊び方覚えるとすごく面白いんです。
移動方法が独特なので敵に弾を当てるのが非常に難しいのですが、これを一撃で仕留めたときの爽快感!
敵の対空砲台やレーダーをすばやく破壊し、敵機が飛来する前に工場を爆撃するスリル!
もう病みつきです。
ファミコンのシューティングの中では、私的には最近一番のお気に入りですね。
子供時代はもう最初からクソゲークソゲーとみんなに言われていたため、まったくプレイしたことがなかったのですが、確かに当時プレイしていたとしてもこのゲームの良さなど一切理解できなかったことでしょう。
……今の私ならクソゲーって言われると逆に気になって真っ先に飛びつくんですけどね!
今回は最近の私の好みから二本採りあげましたが、今になってプレイしてみるととんでもなく面白いという作品がまだまだたくさん埋もれているのではないかと思います。
それも、埋もれているタイトルは世代ごとに様々でしょう。
「そういえばこんなクソゲーあったなあ」と思ったら、チャンスかもしれません。
他の世代の方々に意見を求めてみると、思わぬお宝にめぐり合えるかもしれませんね。
余談ですが、子供の頃でも楽しんでプレイしていたシューティングは、以前も話題にしたことのある、ハドソンの『スターソルジャー』ですね。
パワーアップして連射してひたすら破壊! 爽快!
単純ですけど、こういう形式はどの世代にも愛されるシューティングですね。
原作が別――『バンゲリングベイ』は海外がオリジナル――とはいえ、どちらもハドソンのシューティングなんですよねえ……。
そんな不憫な『バンゲリングベイ』が愛おしいです。
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