10. ミンナニ ナイショダヨ
『RFスイッチ』ってご存知ですか?
知っているという方、80年代ですねえ。
まあ、わたしも詳細な仕様とかまで知っているわけではないのですが、要するに『ファミコンをテレビに接続するケーブル』ですね。
『ファミコン』って言ってしまいましたが、『PCエンジン』等の他の80年代ゲーム機や『MZ-700』等の80年代ホビーPCの接続にも利用されておりました。
この『RFスイッチ』、ご存知の方には当たり前の話になってしまいますが、テレビのアナログ放送用アンテナ入力に接続する方式です。
え、アンテナ入力にそれつないじゃうとテレビ見られなかったんじゃない? と使ったことのない方は思われるかもしれませんが、ご安心を。RFスイッチにもアンテナ入力端子がついているのです。
要するに、今までのテレビとアンテナ線の間に入る形になるわけですね。そして、どれかのチャンネルを利用して画像と音声を映し出す、と。
まあこれは、徐々にテレビ側にビデオ入力端子が用意されていくにつれ、ゲーム機もそちらにシフトしていくことになったのです。ビデオ入力の方が映像もくっきりで、音声もステレオ出力できますしね。
そんなわけで現役ではほとんど使われることのなくなったRFスイッチですが、ちょっとした小ネタをひとつ。ミンナニ ナイショダヨ。
それは……アンテナ線をつながなくてもテレビが見られるのです! ドヤッ!
何わけのわからないことを言っているのか、と思われたでしょうか。
あ、もちろんアナログ放送時代の話なので、今からだと実証できないのですが、本当に見ていたんですよ?
私の子供時代は居間のテレビはテレビ専用で、私の部屋にゲーム用として昔ながらのビデオ入力なし14インチテレビが置かれていました。私の部屋にはアンテナ端子がなかったので、テレビにはRFスイッチのみをつないでおりました。
そしてテレビの電源をつけおもむろにチャンネルを合わせてみると、砂嵐混じりのテレビ放送がうっすらと見えるのです。
当時からRFスイッチがアンテナ入力につながっていることを一応知っていた私は、おや、これはもしかして……と思い、RFスイッチから出ているファミコン接続端子の長いケーブルを、『ゼルダの伝説』のリンクがアイテムを取ったときの如く頭上に高く掲げてみました(♪ででででーん)。するとどうでしょう、掲げる方向次第では割とくっきりとテレビ放送が見えるではないですか!
どうやら、RFスイッチのケーブルがアンテナの役割を果たしてくれていたようなのです。
それ以降、私の部屋ではテレビ放送を見ながら必ず腕を上げている勇者みれにんの姿が見られたのでした……。
ちなみに、今のゲーム機の接続はほぼHDMI一択となり、楽になりましたね。
ちょっと前までは、コンポジット(普通のビデオ端子)、S端子、D端子、コンポーネント、などなど、いろいろ用意されすぎてましたからね……。
音声についてもオプティカル(光)なんかもありましたし。これに関してはテレビではなくAVアンプにつないでサラウンドを楽しむ、みたいな感じですね。ゲームによっては『ドルビープロロジックII』対応のゲーム――ゲームタイトルが表示される前のロゴで確認できます――だったりすると、アンプを通して5.1チャンネルスピーカーで臨場感溢れる音場を楽しむことができたのです。私の場合、ゲームキューブの『ゼルダの伝説 風のタクト』などはそんな感じで楽しんでおりました。
それはさておき、HDMIはそのどちらもまとめて面倒見てくれる素晴らしいヤツですね。逆にそればかりなので、テレビ側の端子不足に陥りがちという別の苦労が出てくるわけですが……まあそんなのは些細なことですね。楽にきれいな映像と音楽を楽しめるならそれでよいのです。
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