概要
月が墜ちた街で、男は幼き神と出会った。これは後悔から始まる御伽噺。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!英雄ではないのに英雄並みに強くなってしまった男の哀しみ
結局のところ英雄とは小を殺して大を生かす連中のことであり、ある種の非情さというか鈍感さがなければ到底やってらんない生き方であるわけですが、本作の主人公アルディオスさんはまぁ貫くことができなかった。その結果いろいろと大変なことになってしまうわけですが、アルディオスさんのいいところというか大人なところは、決して英雄という存在を否定してはいない点です。「一人を殺して世界を救う」という行いについて「俺にはできそうにない」とは言うけれど「そんなことをする奴は間違っている」とは一言も言わないし思ってもいない。ここらあたりの懐の深さというか、人間的な余裕みたいなものが、少年の主人公には出せないかっこよさ…続きを読む