夢月七海

一緒に手を繋いだだけでも、幸せな気持ちになれる一組のカップルのワンシーンを、第一話では丁寧に描いています。 急転直下の第二話では、胸を突くような衝撃で、やるせない気持ちになります。…続きを読む

指がかじかんでボタンが留められなくなるほどの冷え性な主人公。 誰に相談しても笑われてしまう悩みを、唯一真剣に聞いてくれた隣の席の男子に胸キュンです。 その後に彼が行ってくれた気遣い…続きを読む

心から愛する人を失った時に、彼女を駆り立てた行動が、切実に胸に迫ってくるようでした。 視点の変わる二話でも、新たな驚きに息を呑んでしまいます。 二人の愛の形か純粋かどうかは、ぜひ読…続きを読む

描写は端的で、結婚式の花嫁入場のシーンだけだというのに、主人公と妹との過去から未来までを見通せて、彼らの人生が胸に迫ってきました。 ちょっとの仕草で思い出す回想が、じんわりさせます…続きを読む

優しさとユーモアに包まれた、先輩と後輩の会話は、ラストまで読むと胸がきゅっと苦しくなります。 冷たい手をきっかけに、心に温かいものを遺してくれるお話です。 読み終えた後に章題を読む…続きを読む

淡々と静かに、冷え込んだ海辺の空気とその風景を想像させる一作です。 必要以上の描写が無いのに、美しい言葉にはっとさせられます。 そして、手探りで愛を確かめ合うような、二人の姿に胸を…続きを読む

寒い寒い日でも、こんなやり取りがあったら、心から温まれるでしょうね……。 寒いのが苦手な南国生まれですが、二人が羨ましくって仕方ないです。 方言のやり取りが素晴らしいアクセントにな…続きを読む

コミカルなキャラクターたちによって、すいすいと読み進めていけます。 しかし、子供たちにとって残酷な運命を逃げることなく描き切っています。 それらに、どう向き合っていくべきなのか、大…続きを読む

インストロールされてしまった手のひらサイズの神様に、主人公が振り回されてしまっています。 実現できそうな近未来の技術とオカルトの怪しさとの合体に、非常にわくわくさせられます。 コミ…続きを読む

いろんな事情で仕事が無くなってしまったなまはげが、仕事を求めてあちこちうろうろしています。 真面目なんでしょうが、ちょっとずれている彼の考え方や、愉快な仲間たちとのやり取りに、にん…続きを読む

秘剣を用いて暗躍する主人公に降りかかる、数々の試練！ 個性豊かな登場人物にも振り回されている主人公はまさに「貧乏くじ男」です。 それでも好きな女の子に対しては、普通の男の子になって…続きを読む

パロディににまにまさせられながら、ラストにどきりとしてしまいました。
お正月から電車に揺られる皆様には、頭が下がります。
第二話もお見逃しなく！

いろんな事情で貧乏くじを引いてしまった男たちの悲喜こもごもを、リズミカルに 描かれています。 くすりとしたり、ぞっとしたり、様々な味わいのあるカラフルな物語たちです。 次はどんな「…続きを読む

行方不明の女子高生を探すことになった、主人公とその上司、彼女が自殺してしまう可能性があるので、その緊迫感が率直に伝わってきます。 物語上にびっくりポイントがいくつもあるので、まさか…続きを読む

キャッチコピーや説明文の印象とは異なる冒頭だったので、最初は「あれ？　読む作品間違えた？」と思ってしまいました。 もちろんそれは無関係ではなく、その一方で説明の印象通りのユーモラス…続きを読む

今日は貧乏くじだったと嘆く少年に、トニオ爺さんが話してくれたホラ話。 怪しすぎる漁村、依頼人、謎の箱と夜の山道、要素たっぷりで、わくわくぞわぞわさせられます。 決して人間如きが踏み…続きを読む

自分が貧乏くじを引いてしまっていることを自覚して、それを嘆きつつも、言われたことを正直に一生懸命に達成しようとする主人公に、感情移入していました。 細やかな情景と心理描写によって、…続きを読む

大切なプレゼンを前に、誘拐事件に巻き込まれてしまった主人公。 子供の命がかかっているからと、犯人たちに翻弄されながら、必死に走り回ります。 最終話は、驚いた後に納得して、膝を打ちま…続きを読む

仇討ちと言えば、赤穂浪士を始めたくさんの有名な話がありますが、ここまで驚かされる話はきっとないでしょう。
力が抜けてしまいながらも、最後には笑顔になれるお話です。

思わずおなかの虫が鳴いてしまうような、細やかい料理の描写が目玉の一作です。 蕎麦と一言でいっても、中々奥深いのだと非常に勉強になります。 また、なんだかんだ言いながらも、美味しそう…続きを読む

あるドラマの台詞から、「貧乏くじ」と「奔る」ことについて考えられています。 エッセイ内で語られる人物像に、深く共感しました。 読み手にとっても、それぞれいろんな人物が目に浮かぶのか…続きを読む

たまたま顔を合わせた、近所のおばさんから話を聞くという形で、物語が進んでいきます。 話と登場人物はとてもシンプルで、その分根深いものを感じ取り、やるせない結末を感じます。 「彼」の…続きを読む

突然のゾンビパニック。コンビニの夜勤で難を逃れた男は、そのまま籠城することに……。 物語は非常にシンプル。その分、趣向に凝らされています。 短いので、もう一度読み返したくなると思い…続きを読む

青年と女の子のやり取りが、非常に可愛らしいです。 一言も喋っていないのに、女の子の存在感が強くて、色んな仕草に頬が緩んでしまいます。 ラストには、よりほっこりして、幸せな気持ちにな…続きを読む

タグにあるように、「マインドコントロール」からの「解放」の話ですが、第三者の私たちが想像するような清々しさや喜びは、全く描かれていません。 主人公の独白には、寂しさと相手への愛に溢…続きを読む

コスプレさせられちゃう男子と、彼を計算で振り回す彼女、この関係性だけでもとてもいい味を出しています。 不運な主人公ですが、頑張れという気持ちの一方で、素直にこの状況が面白いと感じて…続きを読む

最初の問答から、心を掴まれてしまいます。
一つの目線から語られる、色んな人の夜の様子に、わくわくさせられます。
流れ続ける時間の中でも、じっと目を凝らしたくなる一作でした。

雪が降り続ける町、そこから避難した主人公と両親、町に残ったおじいちゃん、その四人の関係が、静かに描かれています。 白一色の街の景色に、唐突に見えた星の灯りが鮮やかでした。 家族の関…続きを読む

描かれている風景、描写は、非常にシンプルです。 時間とともに移り変わる空の色、生き物と人々の息遣い、アフリカの大地、そして流星群、それらの美しさに、圧倒されてしまいます。 遠いの地…続きを読む

文明の滅んだ世界でも、夢を持って生きている子供たちの姿が、生き生きと描かれています。 セキュリティロボットにいつ殺されてもおかしくない場所でも、新しい可能性をかけて冒険に繰り出す彼…続きを読む

同題異話の全てのタイトルを作った料理が次々に登場します。これらのタイトルを表すための一工夫が、とても素晴らしいです。 料理と一緒に、レストランを訪れた主人公カップルの歴史も追体験で…続きを読む

夢を通して交錯する、二人の運命にハラハラドキドキしました。 まさしく王道ファンタジーという内容で、すっと読めながらも高揚感は強いです。 運命は彼女たちをどう導いていくのか、最後まで…続きを読む

流星と関係のある「ほら話」、今回はコズミック・ホラーです。 短いお話の中に、魅力がぎゅっと詰まっています。 また、主人公マルコの周りでも、新しい動きが出てきているので、そこにも注目…続きを読む

たった一つの五歳児の疑問から、様々な答えが現れてきます。 ユーモラスに答えても、現実的に答えても、ロマンチックに答えても、何でもありだと思えてきます。 短い文字数から、無限の広がり…続きを読む

主人公の愚痴と上手くいっていない夫婦関係にはらはらさせられましたが、最終話は驚きと幸せが詰まっていました。 星に関する描写が美しく、目の前に夜空が広がっていくようです。 また、宇宙…続きを読む

夢や幻のような、不思議な光景が淡々と描かれています。 主人公の背景はほとんど語られていませんが、何があったのか想像できて、胸が締め付けられるかのようでした。 ラストにははっとさせら…続きを読む

ヒーローになった青年、その孤独な戦いが描かれています。
ストレートに言ってしまったらそうですが、どうしても笑ってしまいます。
それでも、一緒に彼を応援したくなります！

小さな小さな星で出会った地球人と宇宙人、彼らのやり取りが微笑ましくも切なさを感じさせます。 「侵略」や「戦争」という言葉を知らない宇宙人とも、心通わせていく主人公の優しさが素敵です…続きを読む

仕事仲間以上恋人未満の二人のやり取りが可愛らしくて、ニコニコしながら読み進めていきました。 一緒にバイクに乗っている時や、並んで星空を眺めながら流れ星を数えている時などの異なるドキ…続きを読む

二十六歳の独身女性の独白に、丁度いいファンタジーがまぶしてあって、とても心地よく読みました。 人の顔をずっと窺ってきた彼女が、初めて愚痴をこぼした相手の正体が分かった時に、どうしよ…続きを読む

一人称で語られる、二人の男のそれぞれの運命についてのお話です。 文中で何度も驚かされて、短い中でもミステリーとしての読みごたえは十分です。 数奇な運命に翻弄された彼らが、それぞれに…続きを読む

男女のユーモラスな会話が、星の流れる夜空の下で交わされているという光景が素晴らしいです。 会話から関係性が見えてきて、思わずにやついてしまいました。 主人公が語る「月」の意味が明か…続きを読む

意外な展開のジェットコースターのようで、あっという間に読み終えました。
五百文字で終わってしまうのは惜しいくらいです。

寂しくも美しい情景を、繊細に描かれています。 主人公の独白や彼の目を通して浮かび上がる世界が、非常に詩的で、独特の味わいがありました。 登場する道具やそこから導かれる会話や追憶も、…続きを読む

姉が弟に語る星々の神話から、姉弟の仲の良さや愛情を深く感じ取ることが出来ます。 星の巡りと時の流れを感じつつ、美しい夜空が目に浮かぶようでした。 ラストの展開にはっとさせられますが…続きを読む

クリスマスの日に約束を破られて、苛立っている主人公の気持ちが、電車に乗っていることで変化していく様子を、丁寧に描いています。 彼女が車窓から眺めている情景が、瞼の裏に飛来するようで…続きを読む

大切な人と別れてしまった主人公の気持ちを、ストレートに描き切っています。 夜空と星の流れる様子を描く言葉たちが、とても美しく感じました。 流星群と神話と主人公の心がリンクしているの…続きを読む

主人公の苦しみをはっきりと描いた「１」では、ラストの文にほろりとしてしまいました。 心情と情景のリンクが、胸に迫ってくるようで、自分の苦い過去を思い出してしまいました。 その後の「…続きを読む

シチュエーション、二人のキャラクターと関係性、情景など、否応にも青春を感じて高まってしまう要素が沢山で、眩しかったです。 ロマンチックな舞台設定の一方で、愚直なまでの純粋な思いが、…続きを読む

流星が繋いだ、出会いの物語に心が温かくなりました。
ずっと聞いてきた歌でも、新たな発見があり、そこから主人公が成長していく姿を感じました。
ラストの展開が、またぐっときました。