https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/2912051607735284795
そんなわけで、第三十三話「崩壊」です。
今回の本文中で、『小夜が使う幻術は、一種の集団催眠である』と説明されています。
そのため、術をかけられた相手が、自分の見ているものが本物ではなく、幻影だと認識したとたんに催眠状態が解けてしまい、幻影が消えてしまう……とあります。
これは面白い分析ですが、そうだとすると、小夜の術が魔法とは完全に系統の異なる技術なのかもしれません。
さて、今回の話でシルヴィア(+カー君)とエイナは、直接・間接を含めてそれぞれ数千人の叡兵を殺害したことになります。
魔導士や国家召喚士は、こうした現実に向き合いながら、罪悪感を抱かないような心理的訓練を受けています。
戦争においては、(言い方は悪いですが)敵は地面を歩き回るアリと同じだと考えるように、繰り返し教え込まれるのですね。
意図的であるかどうかに関わらず、踏んで殺したとしても、罪悪感を覚える必要はないという考え方です。
戦闘状況が終了、もしくは中断された状況で、なおかつ敵が戦闘能力を失っている場合、初めて敵が虫けらから人間に変わるので、人道的な配慮(捕虜としての保護や治療)ができるようになります。
そうでもしないと、戦争に関わらざるを得ない魔導士や召喚士は、早い遅いの違いはあっても、いずれ精神を病んで壊れてしまします。
さて、数千人の死傷者を出した上に、攻める手段を失った叡軍は、撤退を開始します。
もちろん、これは凌雲将軍が仕掛けた渾身の罠なのですが、羅の十二氏族はまんまと引っかかってしまいました。
次回、どのような展開となるのか、どうかお楽しみに!