https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/2912051599027586464
そんなわけで、第四十五話「帰国手段」です。
前回の更新時は、ニッカ仙台工場に遊びに行き、大量のウィスキーを仕入れてきました。
ついでに高速のSAで笹かまも買ってきて、この最強コンビでGWを満喫しております。
笹かまは「白謙かまぼこ店」がお気に入りなのですが、SAでは扱っておらず、今回は「阿部蒲鉾店」にしました(ここも美味しい)。
オーブントースターで軽く炙り、柚子胡椒や八丁味噌を少量乗せて食べるのが好きですw
さて、前回書ききれなかった大神殿の続きです。
藤野家の館や大神殿があるのは、「藤倉」という町です。
現代日本の感覚では、地方の県庁所在地といった感じですが、藤野家は最有力の氏族なので、人口が八十万人規模の羅の国有数の大都市です。
前回書いたように、藤野の館は町の中心部にありますが、大神殿は広大な土地を有し、街道に接続する町の入口を見下ろすような小山の上にあります。
主要な建物(木造)を囲むように二重の土塁が築かれ、その間には空堀が掘られています。
つまり、ちょっとした要塞機能を持っていて、藤倉に侵入しようとする敵に対する防御施設の機能を担っています。
兵力が少なくとも、地理的に圧倒的に優位な位置を占めているので、大軍を動かしやすい街道筋から侵略するのはリスクが大きくなります。
そもそも大神殿の神域を侵すと、迷信ではなく本当に神罰が下る上、斎王や巫女たちは神の力が封じられた神符で、恐ろしい式神を操ったりするので、ここから攻め入る馬鹿は存在しません。
したがって、敵は他の移動が困難なルートを取って攻め入ることになりますから、大神殿は戦いに介入しなくても、町防衛の役に立っているのです。
今回は斎王である小夜が民事不介入の原則を破棄して、積極的に戦争に協力することになりますから、藤野家としては、例の神符が使用できなくても、心強い味方となるでしょう。
エイナは姉弟が神符を取り戻し、迷宮から帰還したことで、自分の役目は終わったと勝手に思っていますが、そうはイカの金玉ですw
通常の偵察任務においては、アラン大佐はピート(ロック鳥の名前)の背中に騎乗し、鳥の驚異的な視力に同調することで、下界を精密に観察することができます。
ピートは翼を広げると、百二十メールほどある巨大な鳥なので、食べる量も半端でありません。
彼の主食はクジラなのですが、食い溜めができるので、週に一度食事ができれば十分です。
最初のうちは、餌が獲りやすい幻獣界に帰還していましたが、それではアランの負担が大き過ぎるので、現在では王国の東の外洋で(夏の間は北の海にも行く)クジラを狩っています。
腹いっぱい食べるだけでなく、余分にクジラを捕まえて、人のいない森林や荒野に置いておき、後で食べるということもします。
当然、クジラは腐るのですが、ロック鳥は巨大化したハゲワシみたいなものなので、腐肉を苦にせずお腹も壊しません。
むしろ、周辺の野生生物によって、食い散らかされることの方が悩みの種となっています。
ピートの狩りの間、アランはお留守番で、溜まっている事務仕事などを処理しています。
今回の羅・叡両国の偵察では、長時間の飛行となり、睡眠や食事、排泄の関係上、アランは籠(輸送用の小屋)に乗り込みましたが、馴れている彼でも閉口するくらい、酷い乗り心地だったようです。
そんなわけで、エイナの苦難はまだまだ続きそうです。次回をどうかお楽しみに!