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【魔導士物語】第十話「招待」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093091193392468

そんなわけで第十話です。

いきなり話が飛んで面食らったかもしれませんが、今回と次回は、帝国軍がなぜ軍事的に無価値な原生林に侵攻したか……のネタばらし回となります。
前回はオアシス都市アギルから、トルゴル藩王のアウランまで、かなり端折って話を進めたので、筆がなかなか進まずに苦労をしたのですが、今回はすらすらと書けています。
やっぱり、長くなっても丁寧に話を進めていく方がしっくりきますねw

さて、今回の補足情報です。
貴族の爵位は、上から公・侯・伯・子・男の順となります。
公爵は王族の血縁者で、他の貴族とは別格の扱いです。日本の皇室に例えると、秋篠宮家や高円宮家のような存在で、宗家で後継ぎが絶えた場合に、公爵家の男児が王位を継ぐことがあります。
いわば公爵は、王家の存続を保障する安全装置のような存在です。

序列二位の侯爵は、基本的に地方領主を意味します。前回登場した藩王も、見方を変えれば侯爵と呼んでも構いません。
伯爵以下の貴族も、自分たちの領地を持っていますが、これらは戦功などによって与えられたもので、もともと地方豪族(ある意味、王)であった侯爵とは、地元との結びつきが段違いです。
そのため、侯爵の名称は、基本的に領地そのものの名称となっています。

今回登場したビュート侯爵(スチュワート家)は、帝国南部に大きな領地を持っており、そこがビュート地方と呼ばれているから、ビュート侯爵なのです。
ですが、侯爵の家名(姓)は、あくまでスチュワートなので、軍内ではスチュワート中将と呼ばれています。
こうした慣習は、ケルトニアも帝国も同じなのですが、リスト王国ではこの辺が曖昧になっていて、爵位名=家名であったり、地方名=爵位名ではない場合があります。

さて、次回は今回の続きで、帝国軍のトルゴル侵攻の裏事情が明かされます。どうかお楽しみに!

あっという間に年末となりました。新年には一回お休みをいただいたりしていましたが、来年は通常どおりの更新ペースを守るつもりです。
それでは読者の皆さま、どうかよいお年をお迎えください!

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