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【魔導士物語】第十二話「忖度(そんたく)」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093091566812553

そんなわけで第十二話、新年二度目の更新です。

いつも目覚ましは四時半にしているのですが、馴れてしまったのか四時が近づくと起きてしまいます。
更新する日は、五時頃から作業を始めるのですが、今日は珍しく二度寝をしてしまい五時半起き。
またぎりぎりになりましたw

これは帝国に限った話ではありませんが、軍と情報部は、なぜだか仲が悪いのが普通です。
帝国情報部は独立性が高く、独自戦力も持っているので、ある意味仕方ないのですね。

ややこしいのですが、情報部が軍の組織であることには変わりありません。
ですから、正規の職員には階級がありますし、情報部長も将官が就任するのが通例です。
ただ、情報部は独自の命令系統を持った組織で、軍司令部の支配を受けていません。

これがリスト王国だと、情報部は参謀本部の下部組織となっています。
なので、上の方は意思疎通が取れているのですが、現場レベルではやっぱり仲が悪く、情報共有ができていません。

今回の話で、王国で魔導士の配属が進んだことで、活動が難しくなっている、という話がちらっと出てきます。
帝国情報部は、王国内にかなり緻密な諜報網を築いており、それを支えているのが通信魔導士でした。
ところが、王国で魔導士が配備された結果、その活動に大きな制約が出てきました。

通信魔導士は、通信にのみ特化し、不十分な魔力しか有しない存在です。
それでも、魔導士には違いないので、感知魔法にひっかかってしまうのです。
通信魔導士は保有魔力が少ないのですが、有能な魔導士だとまず見逃しません。
そのため、魔力を減衰させる石造りの地下室などに隠れる必要があります。

特に重要な都市部(王都や四古都)において、通信魔導士の摘発が相次いだ結果、情報部は囮作戦を考え出しました。
王国魔導士はまだまだ数が少なく、通信魔導士を感知できるような優れた魔導士となると、さらに少数です。
そのため、通常の魔導士を王国内に送り込み、地方で破壊活動を行わせたのです。

これによって、捜索のために優秀な魔導士が地方に誘引し、都市部での通信魔導士の活動を支援する結果となりました。
もちろん、これがその場しのぎに過ぎないことは分かっています。
しかし、通信魔導士は自らの存在を隠蔽する、対魔法障壁を使えないので、現状やむを得ない措置となっています。
情報部が魔導士の不足を訴えているのは(もともと配備数が少ない)、このためです。

さて、かなり横道に逸れてしまいましたが、次回からは王国魔導士部隊と、帝国侵攻軍との戦いに焦点が移っていきます。
次回をお楽しみに!

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