https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093088236658371そんなわけで第十三話です。
今回は観念的な話が出てきて、退屈だったかもしれませんが、とにかくシルヴィアの道は開けました。
妖精族は不安定な存在で、ざっくり言うと「この世」と「あの世」の境目に棲んでいて、両者の間を行ったり来たりしている……ということになります。
ただ、リリが説明したように、妖精の仕事は遊んだり(ダンスと歌)悪戯、あとは繁殖です。
これらの行為は肉体がなければできませんので、必然的に「この世」にいることが多いのです。
ただ、どちらかの世界に完全に移動することはできません。
せいぜい八割がいいところで、それが妖精の身体が軽かったり、透けて見える原因となっています。
文中での説明はありませんでしたが、ララが幼女のような姿をしているのは、その方がリリに抱っこしてもらえるからですw
妖精の肉体はかなりあやふやで、自分の望む姿をとることができます。
多くの妖精が子どもの姿をしているのは、その方が遊びやすいからでしょう。
同じ妖精でも、霊格が高くなると、大人の容姿を選択することが多くなるようです。
ララもシルヴィアと会話していましたが、彼女が人間の言葉を習得しているわけではありません。
あくまで相手に自分の意思を伝えるだけで、それを受け取る人間の方が、脳内で勝手に言語化しているだけです。
ですから人間の言葉で話しかけても、ララは理解できません。
召喚主であるリリが近くにいる場合のみ、リリの耳を通すことで人の言葉が理解できます。
これは、ユニのオオカミたちも同じです。
ただ、彼らは人間界での生活が長いですから、単純な言葉なら覚えています。
飼い犬が「散歩」「ごはん」のような言葉を覚えてしまうのと一緒ですね。
さて、次回は再び霧谷屋敷に舞台を移します。どうか次回をお楽しみに!