小鳥 薊

ひとりで掃除を終えた放課後、なくなったお気に入りのペンケースを探して訪れた音楽室では、とびきりの美少女が同じ音をピアノで弾き続けていた。 ※ブログにも掲載しています

ニ一六七年、春。 四十三年前、秋山一稀はコールドスリープの研究を第一人者として進めていた。コールドスリープの治験に参加する不治の病をかかえる恋人と同じ時を生きるため、自らも被験者…

世界は、宇宙は、静かに終わりつつある。 人々は死ぬことさえないまま、安らかに眠って目覚めなくなり、いつの間にか塵に還っている。 そんな世界の隅の隅、ただ一つ残った観測所。 たった…

僕の中にある、あの夏の記憶はもう朧げだ。 けれど、その中の彼女は覚えている。はっきりと、鮮明に。 パステルカラーの記憶に、彩やかな彼女との一日だけは、夏が過ぎ去るたびに思い出す。

いくつかの過去の取材を取りまとめたのでご確認ください。

とても短い１話のみのお話を集めていこうかと思います。 最初は１話「目薬」だけで終わるつもりだったけど、ぽつりぽつりと書いていこうかな…なんて。 遅いと思いますが、お付き合いく…

【日曜に更新予定】 一話完結の不気味で奇妙な掌編集。 基本的にオバケは出ないです。

蝉が泣き喚く夏、僕は実家に帰省した 待っていたのは懐かしい家族

毎日お昼の12時 12分 に更新！ たった5分で非現実に飛び込めてしまう奇想天外でシュールな異色短編集。 抜け落ちた髪の毛が冒険の旅に出たり。 左手と右手が…

中学３年生の蓮は、とある女の子へ密かに思いを寄せていた。 だがその大人しい性格から、ただただ気持ちを秘める日々だった。 だが、毎日のようにそのモンモンな想いをノートに綴っていた。…

記者である私は三年前、世間を賑わせた●●高校集団狂死事件の生存者に取材させて貰えることになった。彼女から聞き出した話は出回った情報と少し違っていて……

あらすじ 岩井静流(しずる)は恩師の退職祝いの会合に参加するため十数年ぶりに中退した大学を訪れた。 つつがなくあいさつ回りを済ませた彼女は気乗りしない酒盛りを抜け出すことにする…

中学一年生の"はなび"は絵を描くことが好き。色をたくさん使うのが好き。実際には見えない色でさえも心の動くままに描いてしまう。黒はあまり好きじゃない。 　そんなはなびは友達がいない…

拾われた猫は人間に恋をした。 飼い主は猫が大好きだった。 想いが伝えられない切ないお話 小説家になろう様にも掲載しました アルファポリス様にも掲載しました 追記　後味悪かっ…

――今日もまた、神秘と幻想が死んでゆく。 日常の風景に霞むファンタジー。そんな幻想を描きつつ、どこまでも現実を知らしめる夏にぴったりな風情の純文学の短編です。

ある寒い日、小学五年生の吉田渡が朝ごはんを食べようとすると、よそわれた炊き立てのご飯の上に老人が座っていた。毎日のようにご飯に座って現れる老人と、渡の距離は徐々に縮まっていく。

人は死ぬと打ち上げ花火になる。 その花火を打ち上げて、故人を偲ぶ。 中学の同じクラスに、サイトウという男子がいた。 サイトウは誰かの死である花火を「綺麗だ」と言った。 そして…

日常で知ったことをまとめてく的なやつです

※災害の表現を含みます。 神様は居る。それは自分も分かっている。 神社の跡継ぎの葛藤と、それを言葉では教えてくれない父親のお話です。

一話完結のオムニバスです。じっくり、一文字一文字を大切に読めば、書かれていない事件の真相が、自ずと浮かんでくるはずです。

「彼」の部屋で沼る関係の「私」のショートストーリーです。 カクヨム文芸部さんから星評価いただきました。

【カクヨムWeb小説短編賞2023「短編特別賞」受賞】 『妹が作ってくれた』 兄がSNSに投稿したのは、私が作ったラーメンの写真だった。 https://kakuyomu.j…

　サクッと読めるショートショート第二弾。面白かったら、前作『短きことは良いことだ』も読んでみてください。

こはるさんのアサガオ的な。 ※いろんな犯罪の描写がありますが、犯罪を推奨するものではありません。 ※いろんなものは全部フィクションです。実在のものは関係ありません。 この作品…

大学の教員である風間賢人は十年前に卒業した教え子の雲井瞭子に呼び出された。彼女は〈雨恐怖症〉＝オンブロフォビア（ombrophobia）なのだと訴えた――。

　大団円もハッピーエンドもない、ただただ救いのない、１話完結の短編集。あらゆる鬱憤が溜まった時、更新していく予定です。 　救済のないホラーも、ホロッと泣ける感動も、200字で書き…

全身がダイヤモンドになる奇病・宝石病で母を亡くしたわたしは、クラスの人気者・まりにつきまとわれる。まりはわたしと友だちになりたい、というがまりが大嫌いなわたしは断固拒否。どうして…

会社の上司の岸田と不倫関係にある珠寿は、幼馴染の那月へのこじれた思慕を引きずったままだった。 久々の那月との再会。 珠寿は那月への恋心に初めてきちんと向き合うことになる。 (2…

君がいない世界を私は一人で生きていく。 せめて話を聞いてほしくて、でも話せる相手は花しかいない。

惑星βが地球と呼ばれていたのは遥か昔のことだった。 フラスコベビーとして生まれたナオは、キンカに誘われて海岸線へ行く。宇宙空間の交信を拾い上げる【彗石ラジオ】を作り出したキンカ、…

小説のジャンルや作品を擬人化または擬態化しています。 カクヨム歴は一年強。 新たな世界大戦。それは恋軍・コメ軍の連合であるラブコメ軍と、異世界侵略軍を筆頭とする五大勢力との熾…

"決まり"ってなんでしょうか？ 守ることそれ自体が目的？ 僕は違うと思います。 一人一人が限られた一生を幸せに生きるために約束して協力していくことこそが 本当の目的だと思います。…

初めまして皆さま方 私は死人です 名前はわかりません なぜ死んだのか なぜ動けるのかわかりません それを知るために歩み続けます 良ければ 私の物語を読んでください

幽霊や妖怪といった霊的な存在の総称──鬼神を知覚できる特異体質を持ちながら、そういった存在への知識に乏しい少年（に見えるだけで実年齢的には青年）──陽と、鬼神を知覚できないが、そ…

西暦2094年。 突如飛来した純白の隕石の爆発によって上空から大寒波が襲来し、地球上の99％の人間が凍死した。 寒波の影響で一瞬の内に都市機能も凍結。 まるで人類の痕跡を塗り替え…

原則として、タイトルに和歌のようなものを、本文にそれを読む上で参考になるかもしれないことを書く。 各エピソードは独立している。気になったものだけを特に読まれたらよろしいかと思う…

お江戸は山王祭の夜、入道雲に隠れて百鬼夜行の大宴会が開かれる。 「満月の夜に心中したやつは来世で結ばれるのよ。なんせ俺達がそうだった」 総大将ぬらりひょんの冗談めいた言葉に、妖怪…

感じたままに、気ままに、さらりと詠んでいく短歌です。