概要
サボりたい大人二名、想い出の場所へ
あらすじ
岩井静流(しずる)は恩師の退職祝いの会合に参加するため十数年ぶりに中退した大学を訪れた。
つつがなくあいさつ回りを済ませた彼女は気乗りしない酒盛りを抜け出すことにする。
あてもなく廊下をぶらつく静流はそこでかつての同期生、丹後(たんご)と出くわした。
彼女と同じく酒盛りに乗り気でない丹後を誘い静流は研究棟をあとにする。
疎遠になっていた気の合う友人との再会にはしゃぐ彼女は大学構内の端にある古い部室棟を指刺した。
「また二人でサボろっか?」
取り壊しを待つ物置同然の扱いのそこには二人が所属していた映画研究部の部室が残されている。
「そうだな」
丹後は頷き静流と共に部室へと向かう。そしてそこで昔のようにダラダラと二人で過ごすのだった。
イメージソング 君はロックを聴かない / あい
岩井静流(しずる)は恩師の退職祝いの会合に参加するため十数年ぶりに中退した大学を訪れた。
つつがなくあいさつ回りを済ませた彼女は気乗りしない酒盛りを抜け出すことにする。
あてもなく廊下をぶらつく静流はそこでかつての同期生、丹後(たんご)と出くわした。
彼女と同じく酒盛りに乗り気でない丹後を誘い静流は研究棟をあとにする。
疎遠になっていた気の合う友人との再会にはしゃぐ彼女は大学構内の端にある古い部室棟を指刺した。
「また二人でサボろっか?」
取り壊しを待つ物置同然の扱いのそこには二人が所属していた映画研究部の部室が残されている。
「そうだな」
丹後は頷き静流と共に部室へと向かう。そしてそこで昔のようにダラダラと二人で過ごすのだった。
イメージソング 君はロックを聴かない / あい
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!大人になった二人に青春が戻ってくる。
大学時代の部室に久々に足を踏み入れた三十代の男女が、自分の人生なぞりつつ、懐かしい青春の時代を思い出すお話です。
長く人生を重ねていると色々なことが起こるものですが、青春期の出会いと出来事は、なぜだか不思議と色褪せることはないのですよね。
結ばれたわけではないけれど忘れられない人、という二人の関係が切ないです。
『収穫物をいくら詰め込んでも重さの変わることないカメラ』
『ノイズ混じりのその音はプツプツと途切れてつっかえ、千鳥足で刻むステップのようで頼りない』
など、はっとするような表現が散りばめられていて印象に残りました。
読めば読むほど切なさが感じられる作品です。
『相手のことを知…続きを読む