虚ろに生きる、虚ろにしか生きられない孤独な魂。それが泳ぐのは、虚ろな夢をふりまく緑の水槽。現実という形にはまることができず、たゆたう潮に流された果てにたどり着いたその海とは。読んでいると、自身もまたこの深みへと引き込まれてしまいそうな空虚な海。
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