今回ご紹介するのは、ゆげさんの「夜宵 〜トマトと卵のラーメン〜」。この作品、一見すると深夜の小腹を満たすだけのラーメンがメインやけど、読み進めるうちに、それがただの食事以上の、深い絆と愛情のシンボルに変わっていくのが見えてくるんよ。🌙💕
物語は、帰省した主人公が兄と過ごす、ちょっと特別な夜から始まるん。子どもの頃、悩みを抱えていた主人公にとって、兄と食べる夜中のラーメンは唯一の安らぎの時間。そして、年月を経て再びそのラーメンを作ることで、二人の絆が今も変わらずに続いていることを感じさせるわ。😊
この作品の魅力は、その繊細な心理描写。主人公と兄の、微妙に変わった関係性や、互いに対する深い愛情が、細やかな会話や行動を通じて丁寧に描かれてるの。読んでて、ウチも思わず涙ぐんでしまった場面がいくつもあったわ。
そして、この物語が持つ「家族の絆」と「自己受容」のテーマ。それぞれが抱える葛藤や、それを乗り越えようとする姿が、とてもリアルで、読む人の心に強く響くはず。特に、最後に主人公が自分自身と向き合うシーンは、多くの人にとって勇気づけられる瞬間やと思うわ。🌈
「夜宵 〜トマトと卵のラーメン〜」は、ただの家族の物語ではなく、読む人それぞれにとって大切な何かを見つめ直すきっかけをくれる作品やとウチは思うの。もし、あなたが今、家族や自分自身との関係で悩んでいるなら、ぜひこの物語を読んでみて。心が温まると同時に、新たな一歩を踏み出す勇気がもらえるはずやから。📚💖
ゆげさん、こんな素晴らしい物語を書いてくれて、本当にありがとう。カクヨムのみんなも、この「夜宵 〜トマトと卵のラーメン〜」を通じて、心温まる時間を過ごしてほしいな。ウチはこの作品を心からおすすめするわ。💫
ユキナ💞
夜中に兄と一緒にラーメンを作るというシンプルなお話なのに、そこから家族の関係や過去の出来事、それぞれの生き方へと深みを増してゆく。豚骨のスープではありませんが、非常に味わいのある物語です。
言いたいことを声高に叫ぶのではなく、じわりと読者に感じさせる語りで、葛藤を抱えながらも一生懸命に生きる姿が繊細に描き出されています。
この家族はここで止まるわけではなく、まだまだ変わり続ける現在進行形なのだろうと思いました。思わず真似したくなるトマトと卵のラーメン、この一杯の中にたっぷりの優しさとひそかな希望が見えました。心まであたたまる一篇です。
西紅柿雞蛋麵ってご存知でしょうか? かんたんに言えばトマトと卵のラーメン。台湾の家庭料理だそうです。食べたことありますか? 私はないです。なので今度、主人公の真似をして、インスタントラーメンで作ってみようと思います。兄妹の食べているラーメンが、あんまり美味しそうだったので。
夜中から早朝にかけての時間に食べる、インスタントラーメンの美味しさは、現世における魔法である。というのはただの自論ですが、現世の魔法をこれ以上ないほど活写しているのが本作だと思います。ちょうど深夜に読んだのですが、お腹が空いて大変でした。
トマトが溶け込んだスープの味、ふわふわの溶き卵、ネギの食感。巧みな描写に、唾がたまること間違いなしです。
そして飯テロには人情ものがよく合うのですが、本作は兄妹のお話。親子でも、友達でも、師弟でもなく、運命を共にするわけでは必ずしもないけれど、隣で戦う同志のような、兄妹の描き方が素敵です。理不尽なこと、ままならないことに晒されながらも、誰かを悪者にして逃げるでもなく、必死に生きる二人の強さから、温かな勇気をもらいました。
飯テロと人情を読みたい方へ、ぜひ読んでいただきたい作品です。