この現代、私たちは地球温暖化という問題に直面しています。
徐々に海面がせりあがり、雪の降る回数も減りつつある。
そんな中、この作品の世界は、私たちの世界と変わらない日常で、『寒さ』に突如として襲われるのです。
日常が一瞬で非日常に変わる恐怖。
生物を死へと追いやる暴力的な極寒。
思わず息をつめてしまうような白い世界の風景。
それら一つ一つの描写がほかの作品とは一線を画しており、まさに傑作としか言いようがありません。
主人公を襲う深い絶望、一時の希望、そして再びの暗い絶望。
描写力もさながら、ストーリーの展開はまさに圧巻の一言。
現代であるはずなのに、まるで異世界のようなその空気感を、ぜひ感じてみてください。
暑い夏も、寒い冬も、きっとあなたを真っ白な世界へと連れて行ってくれるはずです。
西暦2094年。
日常は、何の前触れもなく世界が一瞬で一転した。
「こんな真っ昼間から――――流れ星?」
そして、人類は……。
全てを凍結にし、そして辺りは「氷の世界」で覆われた。
主人公の青年、白瀬灯弥は東京の新しい世界に戸惑いながらも、この世界が今どうなっているのか動き出す。
一切無駄な文章が削られた描写は、読者をじっくりその世界に引きずり込み、常に緊張感を誘う細かさはまさに傑作!!
謎の少女との出会い。
そして「スノウホワイト」とは一体何なのか!?
この世界がこうなった秘密は?
何故主人公がこの世界で生きていられるのか?
読者を惹きつけ、それでいて時間を忘れさせるアニメを見ている感覚で、凄い作品としか言いようがないレベルの作品です!!
いい意味で読者を疲れさせ、鋭利を突く付けられたように圧倒する文章力はとても凄いと思いました!!ぜひ、ご覧あれ!!