「雲 春」を含む小説

漁港で、田園で、病院で、日本各地に現れる福々しく、神々しい人物たちとは……。

～先生、私に「もののあはれ」を教えてください～ タイトルは、略して「木（もく）バナ」と覚えてください。 【源氏物語の帖名にあやかった、オムニバス形式】第三帖　夕顔（２万８千12…

姉∶春夏冬秋雨（あきなし　あきめ）37歳 弟∶春夏冬秋雲（あきなし　しゅう）35歳 両親を亡くし、実家に戻った姉弟はそのままふたり暮らしを始める。 姉はパン屋で働き、弟は大学…

　派遣社員の鶇里子《つぐみさとこ》は歌会に参加することが今年の目標だった。でも、結社の歌会は勇気がなくて、躊躇していた。 　そんな折、指導役の先輩、雲井大輔《くもいだいすけ》主…

第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト　短歌の部

とある春の日。高2の彩莉夏は、自らの言動を縛り付けてくる朽ちた人間関係を前に、心が壊れかけていた。その後、思い耽ながら天を仰いでいると、突如として雲が空から降りてきた。雲は石川の…

特別なことは書いておりません。 日頃感じたり、考えたり、思ったりしたことを書いてみました。

「しかし、なんだなあ、老いらくの恋は身の破滅だな・・・」 政五郎が妙なことを口にした。 「赤城の万次郎が、若い妾を溺愛して、四十八手本の女役にしたり、いっしょに歌舞伎見物に出かけ…

いや、まだ4月なんですよ。……向こうに見える雲が、夏のそれなのは……？

　生まれつき、花や植物の“声”が聞こえる異能を持つ、京都に住む女子高生の楓。 　花が好きなので子供の頃は嬉しかったが、物心ついた頃、自分が皆と違う事に気づき、家族や友達にも秘密に…

安政六年、小姓仕えのために城へ上がった大谷武次は、家督を継いで間もない若き主君の帰国に催された春の園遊会で、余興に弓を射ることになる。 武次の放った矢が的にある鳥を縫い留めてしま…

⚠️ネタバレ注意⚠️ 人生で失敗をする度に時間が巻き戻る高校生、津雲春人。片思いの人に告白することも出来ず、己の呪われた能力に苦悩してるところ1人の演劇部の女子、渚に出会い運命の…

それは怪談？ それともミステリー？ 自分は人？ それとも…… 祖父の死と共に消えた祖母のルーツに見えかくれする己の存在とは？ 交差する事実と憶測の中で青年はどんな真実と向き合…

　主人公のボクちゃんは、太陽や雲、自然の生き物たちと共に、スクスクと育っていた。そこに、ある日、ひょっこり現れた若葉ちゃん。かわいい若葉ちゃんに一目惚れをしたボクちゃんは、春・夏…

山奥にある三華村に課題調査のためやってきた三雲均。同じ大学に通う気になっている女性、野口三奈子と訪れるもアプローチができずにいた。 そんな中、山道が土砂崩れで寸断され三雲たちは…

雨宮葉月。虐めが原因で学校に行けなくなってしまうが、春榊太陽という少年と出会い学校に行くようになる。誰かに迷惑をかけてはいけない。変わりたいと願う少女。 春榊太陽。明るくて誰に…

　特に疲れはしなかった。正直、全力を出したとはいえ100mを一本走ったくらいで疲れなどしない。 　空を見上げて、雲一つない晴天に息を一つ吐く。 　太陽の眩しさに目を眩ませ、私は一…

これは「普通」ではない幼いふたりの物語。 余裕もなく過ぎ去るその日々の隙間に非日常を感じて欲しい。 どんな人にだってあったはず。魔法使いになって空を飛んだり、海賊になって荒くれ…

　栄の国には女子は成人の証に歯を抜く風習があった。しかし都・楽安で育った史湘雲(ししょううん)は父の方針で歯を抜かないまま十九歳を迎え、気ままに書画を愛でて暮らしていた。その年、…