「カクヨム短編」を含む小説

「おめでとう」 目を覚ました俺の前で、少女は俺にそう言った。 綺麗な女性とは縁がない俺は、思わず照れ笑いが浮かんでしまう。 ただ、疑問があるとすれば、身体を縄で縛られていることと…

弱小の青国から大国・聯の第二王子に嫁いだ璃唱は、ある朝、不愉快な夢から覚める。 カクヨム3周年記念選手権 KAC9 『おめでとう』参加作品。

地方領主フェルナン。 彼が領主になってから３年目。 それは同時に、父が死んでから３年経ったことを意味する。 誰にも語ったことのない真実を胸に、父が死んだときのことを思い出す……。…

木星軌道刑務所《セクメト》の管理人ルシアン・ヴォルシュケは、新たに送られてきた囚人ニコラ・パーカーを迎える。 カクヨム3周年記念選手権 KAC8 『3周年』参加作品。 *補…

夢セラピーが流行する中、悪質業者による健康被害を摘発するため新人捜査官の私は先輩と問題の店に向かう。 カクヨム3周年記念選手権 KAC7 『最高の目覚め』参加作品。

ドリームキャッチャー。悪夢を防ぎ、良い夢を見せてくれるお守り。 貰い物のドリームウォッチャーをベッドに飾り、眠りにつくミナミ。 夢に現れた緑色の獏に誘われ、自身が抱える不安と向き…

ピアノ発表会のリハーサルに訪れた寺西は、友人で出演者の梶川が来ておらず連絡も取れないことを知らされる。 カクヨム3周年記念選手権 KAC6 『最後の3分間』参加作品。 *補…

【KAC6/カクヨム3周年企画応募作品】

今、銃口を突き付けられている。 なんでこんなことになってしまったのか。 時間は三分前に遡る。 カクヨム3周年記念選手権　第六回『最後の３分間』 いよいよ後半戦ですが、果たして気…

悪魔。呼び出しに応じ、召喚者の願いを叶える存在。 その力は常軌を逸し、人智を凌駕するが、代償として大いなる苦痛の末に魂を奪われるという。 それを知りながらも、ある願いを叶えるため…

二十年以上経って初めて小学校に足を踏み入れたのは、選挙がきっかけだった。夏の日の記憶が甦る。 カクヨム3周年記念選手権 KAC5 『ルール』参加作品。 実験的に新字正仮名版を作…

本日は世界終了からちょうど三年目。天気は曇り時々血の雨。 外出の際は準備と覚悟と遺書を用意しておきましょう。 世界が終了して、僅かな人間が細々と生きる世界。 誰もが生きることに…

北の大地北海道の短歌サークルに所属する柴田は、メンバーの星崎に絡まれる。というか、モヒートってジョッキで出るものなの？ カクヨム3周年記念選手権 KAC4 『紙とペンと○○』参加…

ある魔導士が手にしたペンは、どんな願い事でも叶えると言われるペンだった。 手に取った者たちが思い思いの願い事を書くが、果たして？

妹の親友がお嬢さまなのに深夜の廃屋で殺し合いをして腹を斬り裂かれたまま俺に命令する。月光の下に連れて行け、と。 カクヨム3周年記念選手権 KAC3 『シチュエーションラブコメ』参…

俺には可愛い幼馴染がいた。 海外で育った、金髪で背の小さい女の子だ。 英語も日本語も話せて、愛嬌もいい。 “とある一点”を除きさえすれば、完璧な美少女だった。 ――そう、その…

２、二、two、私の人生の落ち目には、必ずと言っていいほどこの数字が付きまとってくる。湊恵実は『二』という数字に弱い、しかしミュージカル舞台の最終審査オーディション当日、不運にも…