「最期」を含む小説

「月が綺麗ですね」 俺に語りかけてくれるのはその耳障りな機械音だけ。 遠くに見えるのは青い宝石。俺の計画は成功した。俺の最期の一日は、あいつに対する復讐の日だった。

Twitterなどで絵師として活躍している、くそねみさんの「向日葵少女」をもとにして書いた小説になります。 切なく悲しい少女の心の内を僕なりに表現したこの短編小説を、どうかお読み…

お前達に明日は無いけれど、それでも最期まで私がお前達を幸せなまま殺してやるから。

地球滅亡を余儀なくされた人類は、混乱の渦に飲み込まれていた。 そんな中ワンルームのアパートで、それらから避難するように過ごす私と彼。迫る"死"を前にして彼・彼女は何を想う。 —…

「桜色に染まる空の向こうで優しい死神は笑う」より改題・改稿の上、2020年6月25日KADOKAWAより発売されます。 書き下ろし番外編も収録されておりますのでよろしくお願いしま…

　数十年前からこの国を蝕む感染症。 髪が白く生え変わり、治療法のないこの病気を、人々は『泡雪病』と呼んで恐れた。 　泡雪病に感染した患者は、死ぬ間際に暴れ近くの生き物を感染させよ…

　皆は、本当のクズ人間というものを見たことがあるだろうか。ここに、本物がいる。 　Fランク大学を2留し、120万円の奨学金をゲームにつぎ込んだぼっち大学生は親、大学の講師、通り…

思い浮かんだ短い不思議な話を書いています。百九十七。

「必ず貴方を見つけます」 私はその言葉を最期に最初の死を受け入れた。 これは、最愛の人と再び廻り逢うために何度も死を受け入れ、甦り、当てもなく世界を彷徨い続けるお話。

この世界にはある奇病がある。『散華症』と呼ばれるそれは、言葉のとおり、ヒトが花びらが散るように命を落とすことから命名された。今日は散華症の彼女の“最期”の日。告白もできない俺の、…

古代ギリシア、スパルタの王と兵士たちの食事を映した短編となっています。目を通していただければ幸いです。

「とあるエセ3次元少女によって理不尽な異世界入りを果たしてしまった俺。せっかくきたんだから剣士にでもなって、ハーレムメンバーに囲まれながら魔王なるものを倒したいと願うが、レベルと…

その寄宿舎は、1年に1人、天へ捧げる供物が選ばれる。 今年の『供物』が決まった。その知らせを受けたと同時に、18歳の少年リドリーは、供物の番人に選ばれた。リドリーは供物アリステ…

「やがて復活するであろう魔王の討滅に協力して欲しいんですよ」 わたしを破滅の危機から救った青年──ルカ・ブラントは、そう言ってわたしを仲間に勧誘した。 もちろんこの世界に魔王…

突如現れた巨人がオフィス街を恐怖に陥れた。 彼の名は小諸晴彦(こもろはるひこ)。普通の営業マンだ。同僚と居酒屋でたらふくビールを飲み、トイレに飛び込んだまでは覚えているがそれから…

─これは、いつでも死ねる私が、生きる意味を見つける最期の宝探しだ。 自殺志願者･優樹は、すんでのところで思いとどまる。彼女はなぜ、生きたいのか。本当に死にたいのか。 なぜ私た…

『契約を司る魔人』は、召喚された先で一人の老魔術師の最期に立ち会った。 魂を代価として託された願いは、老人の孫娘・花織が幸せになるまで見守ること。 魔人の青年と花織の奇妙な二人暮…

人間的に、物理的に、文明的に、とりあえず何らか荒廃した世界を歩くだけの恋物語。 きっと最期は二人だけ。さあ、世界を壊しに行こう。 ↓ここから作者※ 気の赴くまま、気が向いただけ…

戦国時代の姫の物語。 殿にふりむかれることなくさみしい日々を送る正室、伊子姫。病に侵され死期が近づいていたある日、姫は、妙なことを口走り外へ出ようとする。 初出は2011/11/…