「真っ白」を含む小説

無機質で真っ白な部屋に集められた７人の男女は縛り付けられて魔法円のような配置で機械へと並べられていた。 「最後の一名が目覚めの訪れのようです。これで全員が揃いました」 男の号令が…

主人公・光は10年前に重度のうつ病と診断された。10年前といえば、まだうつ病というものの認識が正しくされていない時代。光は誤解と偏見のなか、治療を続けていく。 うつ病、そして精神…

自動人形として作られた主人公が、機械からちょっとずつ人間らしい感情を持つ過程を描いていこうと思っています。特に書き方等は勉強していませんので、拙い部分がありましたらご容赦下さい。…

　ロシアに降った隕石が吹き上げた粉塵が北半休を覆った。本来は夏であった北半球地域周辺では、天候不順や極度な気温の低下をはじめとした異常気象に見舞われる。 　それは主人公、レイチ…

　過去に起きたある出来事をきっかけに、大切なものを失った主人公『晴羽拓斗』は、帰り道に子供を庇ってトラックに轢かれてしまう。しかし、気付くと辺り一面真っ白な場所に居て、そこには自…

　２人だけのこの町に雪が降る。 つないだ手の温かさは、肌に触れた雪の冷たさも心地よいと思えるほどだった。 「いこっ」 僕の顔を下から覗き込み彼女は言った。 ・・・一体どこに行くと…

アメレイの国の東側の丘には一年中、花を咲かせる桜の木があった。アメレイ国民達は決してこの丘に近付こうとしなかった。 この丘には真っ白な髪、血のような紅の瞳を持った人喰いの鬼が住む…

友稀と憂の出会った日 桃の節句ーー　 奥深い長野の山の庵で催された満山一矢の茶会に出かけた高咲憂。優雅で艶やか、風流な行事、でも落ち着かない。 兄、優紀の同級生の一矢に巧み…

　隣人は路地裏の闇を具現化したような男だった。 　その恋人は、本来その地に差し込むはずであった光を全て奪い取った、真っ白な女神のような彼だった。 　ああ、今日も彼のために、夕闇は…

「彼女は求めた。真っ白な記憶の中にある、たった一つの手掛かりを」 　マンハッタン群像劇「ヴァーミリオン・プレス」シリーズ、第3弾！ 　前二作の登場人物である捜査官レミィを主人公…

その部屋は真っ白で、窓の外には永遠に砂漠が広がっていた――。 不死と永遠と愛と彼女を巡るちょっとだけ不思議な短編小説。 ※誤字訂正しました。

ある昼下がりの午後。 謎の少女にアリスを押し付けられた彼女は流されるままに白兎と不思議の国へ。 彼女がどんなに「私はアリスじゃないわ！」と主張しても誰も聞いちゃくれません。 …

何か、夢を見ていたような気がする。 モノクロォムの世界で目覚めた私は、一人の少女に出会う。 おぼろげな記憶、タイムリミットを告げる砂時計、真っ白に塗りつぶされた世界。 「私は―…

　月の上に落ちた涙が蒸発するまでの間、その表面に映ったのがこの物語です。 　失われたＳＦの夢が舞い、その夢により街の形作られる月の上、百の街路の中に百の秘密を隠し持ち、百の秘密の…

※旧題「異世界に転生されると思ったら現代に引き戻された僕の英雄譚？」 　高校生になった主人公の「僕」はある日、地下鉄に引かれて死んでしまう。気が付くと「僕」は真っ白な空間で、現実…

髪も、目も、肌も白いその青年は、記憶さえも真っ白だった。ただひとつ残った色は、「狂った化け物」と称される「魔法使い」の赤い影――魔法の神秘に触れる時、生まれるのは悲劇だけなのか？…

ある冬の日。少女は一人、とある一室で目を覚ました。 そして知る。そこが、孤独な世界であることを。

俺は大学１年のある日、１つのスレッドを見つけてしまう。 《世界の原理を探してみないか？》 些細な違和感で、俺は鳥籠の外へ導かれていく。 辿り着いた答えは、ただただ真っ赤で、生暖か…

とある長編を書くにあたりおためしで書いた短編。 テスト投稿です。 　　　＊＊＊ この世で最も気高く高価な貴石、“人魚の涙(チャラン)”。 金剛石や紅玉などの一般的な鉱石に比べ…