「妖怪 現代」を含む小説

「包丁研ぎます　土曜日　10時～16時半　一本500円」 駅前の交番の隣、パチンコ屋が潰れて更地になった空き地に、そう記された簡素な看板が、ぽつりと置かれていた。 通りがかりにそ…

ホラーともミステリーとも取れる、正直に告白するとちょっと中途半端な短篇小説です。

表向きは普通の清掃会社、しかし裏では『特殊な清掃』を引き受けているという噂を聞いた神谷正人（かみやまさと）はその会社を訪れる。応対に出た社長の猫実成美（ねこざねなるみ）は正人の依…

昔から霊力の高かった有馬灯真《ありまとうま》は、妖怪やお化けなどのそういった類《たぐい》の妖が見えていた。 そして、中学最後の冬、大晦日の日。彼は雪の降る中同じ年頃の少女と出会う…

竹田黎は、今年から警視庁に勤めることとなった。 しかし、そこはただの捜査課ではなかった……。 美人ミステリアス上司との、なんちゃらかんちゃら現代ミステリー(？)ファンタジー(？)

【半人前の唄】 朝日野奏は享年18歳のひねくれ者。ある妖怪を退治した時、地獄に堕ちて戻ってきたら10年が経っていた！ 奏の帰る場所──『霧の里』はずっと霧に包まれていて、江戸の街…

地元の大学に通う学生・仁美は、大学内で出会った先輩・蜘蛛子に話し掛けたのをきっかけに、彼女の『研究』の手伝いをする事になる。 ところが蜘蛛子の研究対象は、現代では存在すら否定され…

外国人が多く住む町、希人町。そこに引っ越してきたわたし、瞳子は、クラスメートの道彦とともにある日、異界と人間のハーフ、ミルチと出会う。ミルチは異界に消えた母と再会するため、町の平…

物語の主人公は、持ち主であるお婆ちゃんが大好きな、意思を持つ市松人形。例え直接の会話が出来なくとも、お婆ちゃんが話し掛けてくれるだけで彼女は幸せだった。 しかしその幸せな日々も…

──4月19日、火曜日。 僕、日向蓮(ひむかいれん)は、人体自然発火現象によって焼死した── 何の変哲もない普通の人間だったにもかかわらず、突如として焼死してしまった少年、蓮。そ…

　探し物屋という、一見変わった店を町から町へ流れながら営む青年、九十九百環《つくもとわ》。 　彼には物に宿ると言われる、付喪神と会話ができる特殊な能力があった。 　ある日辿り着…

日本人らしさを課題とする日本人検定。 なんの目的かはさておいて始まる日本人検定。 ただし、普通の方法じゃクリアできない！ ↓前回の投稿↓ 『シャーデンフロイデ症候群のすご腕…

西暦2000年に起こった『復活祭』で神話や伝承の怪物が復活したこの世界。 20年経ったいま、異常だった日々は当たり前の日常として受け入れられていた。 この物語はそんな世界で人を害…

神社を改良した診療所、「七ツ闇クリニック」 だがその診療所には近所の子供以外は誰も寄り付かない。 そのクリニックには昔からある噂が絶えなかったからだ。 その噂いわく「あの診療所に…

狐の霊を使役し、その身に憑依させる力、”狐憑き”。 そしてその力を持つ一族に生まれた少女、葛葉美咲（かずらば みさき）。 美咲は突然、田舎の高校に転校する羽目になる。引っ越し先の…

　妖精や妖怪、精霊たちが『召喚獣』と総称されて人間と共生する世界。時代は現代、舞台は日本。 　特殊能力を提供する代わりに対価を得たい召喚獣、力を借りたい人間たち召喚者――価値観の…

もしこの現代日本に、妖怪がいたら？ 赤舐めはきっと変質者で、人食いの妖怪はきっと猟奇殺人者でしょう。 それでも妖怪はきっと、“今”と折り合いを付け、生きていくのでしょう。 この物…

初めて出会ったあの日から、彼女は神社に座っている。 空を見上げる彼女は何を想っているのだろう。僕は今日も彼女の隣に腰を下ろす。 彼女は静かで、綺麗な深緑の瞳を持っている。 …

　一〇月。高校二年生の九鬼《くき》は、ある罰を受け、新たな町へと引っ越す。 　彼の新たなクラスメートとして現れた一番合戦《いちばんがっせん》は、剣の達人であり、妖怪絡みの事件事故…

『一緒だったら、二人だったら寂しくないよ』 友を失い、数百年彷徨い歩く少年――瀧聲(タキナ)が出会ったのは、家出をしてきたという一人の少年だった。 これは孤独を抱えた二人が分け…